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痛み、怖さ、検診頻度など不安を一掃
子宮がん検診の必要性とは

サンライズクリニック

(羽島郡岐南町/手力駅)

最終更新日:2023/10/25

サンライズクリニック 痛み、怖さ、検診頻度など不安を一掃 子宮がん検診の必要性とは サンライズクリニック 痛み、怖さ、検診頻度など不安を一掃 子宮がん検診の必要性とは
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子宮頸がんは若い女性に増えており、ワクチンと検診によって予防が期待できる数少ないがんだといわれる。一方で子宮頸がん検診の受診率は他国と比べると低く、日本の受診率は50%も満たないそうだ。健康診断や人間ドックなど予防医療に注力する「サンライズクリニック」では、子宮がん検診だけなく、経膣超音波検査も実施し婦人科疾患のスクリーニングも行う。「初期の子宮頸がんは無症状であることがほとんど。症状を自覚してからの発見では、子宮を温存できないばかりか命に関わる状態になることも。子宮頸がんを未然に防ぐには定期的な検診が大切」と話す杉山知里先生は、女性医師ならではの心配りで患者が不安にならないよう丁寧な説明を心がけている。子宮頸がん検診や昨今のワクチン接種について詳しく聞いた。

(取材日2021年2月17日)

前がん病変が見つけられ、がんになる前に治療が可能。 女性の医師が細かな心配りで行う子宮頸がん検診

Q子宮頸がんとはどのような病気なのでしょうか?
A
サンライズクリニック 子宮頸がんについて説明する杉山先生

▲子宮頸がんについて説明する杉山先生

子宮がんには子宮体がんと子宮頸がんがあり、これらは発生する場所や原因、特徴がそれぞれ異なります。子宮体がんは子宮の奥から発生し、50歳以上の中高年に多い病気です。子宮頸がんは子宮の入り口付近から発生し、子宮がん全体の約7割を占め、20~30代女性のがんで最も罹患率が高いんです。初期の子宮頸がんは無症状であることがほとんど。不正出血など症状を自覚してからの発見では、かなり進行していることも珍しくなく、子宮を温存できないばかりか命に関わる状態になっていることもあります。一方で、異形成という前がん状態を経てがん化するため、がんの一歩手前で見つけることができれば予防もできるがんといわれています。

Q子宮頸がん検診ではどんなことを行いますか?
A
サンライズクリニック 女性医師ならではの視点で不安に寄り添う

▲女性医師ならではの視点で不安に寄り添う

細胞診といって、子宮頸部を専用ブラシや綿棒で擦って細胞を採取し顕微鏡で診断します。子宮頸がん検診で要精密検査と評価される人は約1%で、精密検査を受けた人の約10%ががんと診断されています。このがんと診断された人の半数以上はごく初期のがんで、多くは子宮を温存した治療が可能です。また、子宮を温存できれば治療後でも妊娠・出産ができます。しかし、日本の女性の子宮頻がん検診の受診率は約43%と非常に低く、年間3万4000人以上が子宮頸がんにかかり、うち年間2800人以上が亡くなっています。高齢の方が発症しないわけではないので、年齢は関係なく受診していただきたいですね。

Qワクチンを接種すれば子宮頸がん検診は必要ありませんか?
A
サンライズクリニック 子宮頸がんは若いうちからの定期的な検診が必要だという

▲子宮頸がんは若いうちからの定期的な検診が必要だという

子宮頸がんの発症にはヒトパピローマウイルス(HPV)の性交感染が関与しており、子宮頸がんワクチンとはHPVに対するワクチンになります。HPVは現在100種類以上発見されており、子宮頸がんなどがんの発症に関与するHPVは15種類くらい確認されています。開始した頃は2価ワクチンでしたが、2020年には9価ワクチンが承認されました。2価ワクチンを打たれた方は、子宮頸がんの60~70%の原因となるHPV16・18型の感染予防にはなりますが、これ以外の型による子宮頸がんは予防できないので、子宮頸がん検診を定期的に受ける必要があります。

Q検診の際の痛みや不安にはどのように対応していますか?
A
サンライズクリニック 女性医師の診察で恥ずかしさも軽減

▲女性医師の診察で恥ずかしさも軽減

子宮頸がん検診では、膣炎などがなければほとんど痛みはないでしょう。検査時には「今から何をするか」をできるだけ細かく実況し、見えない部分を触られる不安を軽減するよう努め、使用する器具を保温、湿潤し、刺激の軽減を心がけています。子宮頸がんの95%以上はHPVが原因とわかっていますが、HPV感染は主に性交感染によるといわれているため、性交未経験の方には説明をさせていただき、希望を確認して検診をお断りさせていただくことも。性交未経験の方で気になる症状がある場合は、専門機関への受診をお勧めします。

Q子宮頸がん検診を受けるタイミングを教えてください。
A
サンライズクリニック 患者第一に考えた診療を心がけている

▲患者第一に考えた診療を心がけている

子宮頸がんは数年から十数年の前がん病変期間を経てがん化しますから、この間に早期発見・早期治療することが可能です。少なくとも1~2年に1回は受診されるといいでしょう。また、月経中の子宮がん検診は控えてください。子宮頸がん検診は、子宮頸部の細胞の変化を見つけることで診断します。月経中では検査に必要な細胞が経血で流されてしまったり、赤血球など経血由来の細胞のせいで顕微鏡での観察が困難になるため、検出率が低下してしまいます。ただし不正出血の場合は、がんによる出血も否定できないため検診をお勧めします。ご自身で判断できない時は気軽にご相談くださいね。女性の医師が丁寧に診察し検査の必要性を判断いたします。

ドクターからのメッセージ

杉山 知里先生

子宮頸がんは他のがんと違って、前がん病変が見つけられ、がんになる前に治療が可能となる病気。早期発見、早期治療できるというのが特徴です。仮に検診で引っかかったとしても、早期であれば子宮を残すこと、将来的に出産することも望めるんです。もしも子宮頸がんがかなり進行している場合は、出血や痛み、おりものの悪臭などが伴います。ただ、その時点で病変が見つかったとしたら、子宮が残せないばかりか命に関わるなど手遅れになる可能性が非常に高いです。がんを未然に防ぐためには定期的に検診をしていくしか術がありません。まだ症状がなくがん化する前に発見し治療が開始できる病気だということを知っておいていただきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

人間ドック/標準コース:3万3000円、子宮頸がん検診・経膣エコー/4400円、子宮頸がん検診のみ/3300円

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