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佐々木 正道 院長の独自取材記事

ふかやクリニック

(深谷市/深谷駅)

最終更新日:2024/05/07

佐々木正道院長 ふかやクリニック main

JR高崎線深谷駅から車で5分ほどの場所に位置する「ふかやクリニック」。もともと長年地域を支えた深谷整形外科があった場所に、新たに開業したクリニックだ。穏やかで優しい口調が印象的な院長の佐々木正道先生は、これまで埼玉医科大学病院や町のクリニックで内科と精神科の分野で経験を重ねた医師だ。内科と精神科両方の疾患を同時に診療できることを強みとし、通院が困難な患者のもとへ訪問診療も積極的に行っている。「地域の皆さんのために外来診療と訪問診療で、まずはできる限りのことを精いっぱい行うことが当院の役目だと思っています」と話してくれた佐々木先生に、取材ではクリニックの特色や診療する上で大事にしていること、今後の展望など幅広く聞いた。

(取材日2024年4月5日)

内科と精神科両方まとめて診療できるクリニック

こちらのクリニックが開業した経緯について伺えますか。

佐々木正道院長 ふかやクリニック1

この場所はもともと長年地元に根差した深谷整形外科というクリニックでしたが、5年ほど前に閉業し、その後内科・精神科として開業しました。ただ建物自体が特に変わったわけではありませんので、整形外科ではなくなったなと思われている方も多いかもしれません。当院では、発熱や頭痛、咳、腹痛などの日常的な内科疾患や、高血圧症、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病、不眠症や不安障害、うつ病、やる気の低下などといった精神科の症状まで幅広く診療しています。さらには、肢体不自由の方や高齢者のリハビリテーションにも携わっています。

これまでどういった場所でご研鑽を積まれてきたのでしょうか。

聖マリアンナ医科大学医学部卒業後、埼玉医科大学病院の神経精神科・心療内科に4年間在籍しました。そこでは統合失調症やうつ病、認知症などの周辺症状をメインに診療していました。その後、同病院の腎臓内科にて2年ほど勤務し、透析治療についても知見を深めました。その後は熊谷市にある清水内科に移り、内科領域について実践も含め、さらに研鑽を積んできました。これまで一つの診療科に絞っての専門性を高めてきたというよりも、どちらかというと町のクリニックで通用するよう、幅広くいろいろな分野を診られるよう意識してきましたね。

こちらにはどういった患者さんが多くいらっしゃいますか。

佐々木正道院長 ふかやクリニック2

外来は基本的に、高血圧症や脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病のご相談が多いですね。年齢層としては50~60代の患者さんがほとんどかと思います。多くはないのですが、認知症を患う方もいらっしゃいますし、内科以外に精神科も標榜していますので、抑うつ症状や統合失調症などの他にも、症候性てんかんのような物理的な原因でてんかん発作を起こしてしまう症状にも対応しています。精神科については40代やそれよりも若い患者さんも通っていただいています。外来診療には併設しているふかやクリニックリハビリセンターやデイサービスの利用者もいらっしゃるので、80~90代の患者さんの診療にも対応しています。

訪問診療に注力し、通院困難な地域の住民をサポート

訪問診療にも力を入れていると伺いました。

佐々木正道院長 ふかやクリニック3

はい。このエリアは高齢の方が非常に多いこともあり、通院が難しい患者さんが多くいらっしゃいます。当院は医療法人社団勝医会が母体です。なので、当院の成り立ちは通所のリハビリセンター、グループホーム、デイサービスセンターといった介護事業が基盤としてあるんです。そういった施設を利用する方に外来診療にお越しいただくのは難しいことも多いので、それならばこちらから伺い、少しでもお役に立ちたいという思いで訪問診療をスタートしました。診療内容としては外来診療で対応できる疾患は、訪問診療でも同レベルの医療を提供しています。現在午前は外来診療、午後は訪問診療に時間を取っています。特に精神科については、施設に入所している方ですとなかなか診療を受けることができないケースも考えられますので、当院の訪問診療を利用いただき、1人でも多くの方の力になれたらと思っています。

クリニックの強みはどこにあると感じていますか。

先程述べた訪問診療はもちろんですが、やはり内科と精神科両方をまとめて診療できるところでしょうか。精神科疾患と一口にいっても症状の重さには個人差があり一概にはいえませんが、精神科疾患がある方は内科的な疾患を併発している方も数多くいらっしゃいます。精神科疾患を訴えて受診された方に、内科的な検査してみると血圧が高かったり、継続して薬を内服できず内科治療を中断してしまっていたりといった、内科的な問題が見つかるケースもあり得ます。内科は内科、精神科は精神科とそれぞれ分けて通院するとなると、患者さんの負担も大きくなってしまいますが、当院なら1回で診療できますし、通院が困難になった場合でも訪問診療が可能です。とりわけ精神疾患のある方で、施設に入居しお一人での通院が難しい場合にはこちらから伺うこともできます。内科と精神科を一度に診られるクリニックは多くはないと思いますので、ぜひお気軽にご相談ください。

先生が診療する上で大事にされていることはありますか。

佐々木正道院長 ふかやクリニック4

医師が正しいと思っていることでも、患者さんが納得しなければそれは必ずしも正しいとはいえないと私は思っています。診療する上では、不必要なプライドやこだわりを必要以上に持たないことを大事にしています。医学的な知識についてはどこまでもこだわって追求していいと思うのですが、対象が患者さんになった時に自分のこだわりをひたすら押しつけることは間違っていると思います。もちろん診療する上で患者さんに対して説明や説得をすることはあります。血圧の高い方がいらして頭が痛いから頭痛薬をくださいと言われた場合には、根本解決をめざすためには継続的に血圧の薬を飲む必要がありますよというような説得はします。ただ、何事もバランスが大事だと思っていますので、偏ったこだわりを持たず、患者さんにとって何が一番良いのかを考えながらコミュニケーションを取ることを心がけています。

相談窓口として地域に根差したクリニックでありたい

患者さんと接する時に心がけていることはありますか。

佐々木正道院長 ふかやクリニック5

医師という立場ですので、もちろん私のほうが知識はあって当然だと思うのですが、なるべく対等であることを意識して接するようにしています。患者さんに対して、何も知らないんだろうなと思うことはなく、たとえ2歳や3歳の子どもであっても、丁寧な口調でわかりやすい説明をすることは日頃から心がけています。患者さんのお話にしっかりと耳を傾け、どう治療していくのがいいのかをきちんとお伝えしていますね。内科、精神科とさまざまな患者さんがいらっしゃいますので、その方に合ったより良い医療を考え、信頼関係をきちんと築くことでいい治療が継続して行えると思っています。

クリニックの今後の展望について伺えますか。

今後必ずこういったことをしたいという野望のようなものはないのですが、今自分ができることを、できる範囲できちんとやっていくことが大事なのかなと思っています。地域を支える町のクリニックはそれが大切なのではないでしょうか。診られるものはしっかり当院で診ますし、診られないものは適切なところを迅速に紹介する。当院が皆さんの駆け込み寺のような存在となり、一番初めに相談できる窓口になれればいいなと思っています。また、今外来でお越しいただいている方が通院できなくなることも今後増えてくると思いますので、訪問診療は引き続き力を入れて行いたいと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

佐々木正道院長 ふかやクリニック6

地域の皆さんのために、まずはできる範囲の医療を精いっぱい提供することが当院の役目だと思っています。繰り返しになりますが、当院は地域に根差した地域密着型のクリニックですので、少しでも近隣エリアの皆さんのお役に立てるよう、これからもスタッフ一同力を合わせて診療してまいります。ここにきて良かった、と思ってもらえる医療を施していきたいですね。何かお悩みの症状がある場合は、どんなに些細なことでも結構ですので、ご自身だけで抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。「困ったらふかやクリニックに行けばなんとかなる」そう思っていただけるようなクリニックをめざしていきたいと思っています。

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