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早期発見・早期治療をめざす
苦痛に配慮した大腸内視鏡検査

あさの胃腸内科クリニック

(松山市/いよ立花駅)

最終更新日:2021/10/12

あさの胃腸内科クリニック 早期発見・早期治療をめざす 苦痛に配慮した大腸内視鏡検査 あさの胃腸内科クリニック 早期発見・早期治療をめざす 苦痛に配慮した大腸内視鏡検査
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近年増加傾向にあり、日本人のがんによる死因の上位を占める大腸がん。一般に、大腸などの消化器系がんは早期発見・早期治療が治癒のために重要とされており、その早期発見に役立つのが大腸内視鏡検査だ。しかし、「痛い、つらい」というイメージがあって検査を受けたことがないという人も少なくないかもしれない。立花駅から徒歩15分の場所にある「あさの胃腸内科クリニック」では、検査中はもちろん、検査の前後にも気を配り、できる限り苦痛に配慮した大腸内視鏡検査を実施。九州大学病院とその関連施設で消化器疾患の診療と研究を行ってきた消化器のエキスパートである浅野光一院長に、大腸内視鏡検査を受けるメリットや患者の苦痛を和らげるための取り組みなどについて聞いた。

(取材日 2021年1月14日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Qどのような場合に大腸内視鏡検査を受けたほうがいいのですか?
A

まずは下血や腹痛、下痢や便秘など便通異常の症状がある場合です。下痢や便秘については、これまでにないような状態が続く場合、これまでそういう症状があっても程度が悪くなっている場合には検査を受けたほうがいいでしょう。また、通常の健康診断で行われる便潜血検査だけでは十分ではない場合もありますので、40歳を過ぎたら検査を受けることをお勧めします。食事内容や運動不足などもリスクの1つと考えられますが、それだけで大きな要因になるとは判断できません。しかし、生活習慣病になるような生活をしている人は大腸がんのリスクもあると考えられます。また、大腸がんの家族歴がある人は定期的に検査を受けたほうがいいでしょう。

Q大腸内視鏡検査によってどのような病気がわかりますか?
A

肛門から回盲部までの全大腸、小腸の一部の検査を行い、大腸がんや大腸ポリープなどの腫瘍性病変、感染性腸炎やクローン病、潰瘍性大腸炎や大腸憩室炎などの炎症性病変を見つけることができます。便潜血検査ではわからない小さながんやポリープも確認できますので、大腸内視鏡検査を受けることによって早期発見が期待できます。当院では良性のポリープが見つかった場合はその場で除去可能ですが、切除後は食事の影響による出血を防ぐため絶食が必要になり、点滴の時間が長くなりますので、ポリープが見つかった場合に切除するかどうかを事前に聞きます。絶食は切除当日だけですが、1週間ほどは禁酒や食事内容に注意が必要になります。

Q患者の苦痛を和らげるために気をつけていることはありますか?
A

大腸内視鏡検査の場合、主に3つの段階で苦痛が生じる可能性があります。まずは前処置段階。検査に備え、約2リットルの腸管洗浄液を服用する必要がありますが、当院では分割して内服していただいたり、少ない洗浄液と水やお茶、清涼飲料水などとの組み合わせで洗浄し、負担の少ない前処置に努めています。2つ目は検査中の苦痛です。これは検査技術と鎮静剤により軽減が望めます。以前に検査を受けて苦痛が強かった人、あるいは不安の強い人は鎮静剤の使用をお勧めします。3つ目は検査後の苦痛です。検査中に観察のために入る空気でおなかが張ることがありますが、検査時に送気量を抑えることで軽減を図ります。

検診・治療START!ステップで紹介します

1検査日前に問診と診察を受ける
あさの胃腸内科クリニック 検査日前に問診と診察を受ける

緊急性がある場合を除き、検査は予約制で、前日までの診察で検査の流れや注意事項の説明を受ける。前日の食事は大腸に残りやすい消化の悪い物を避け、消化の良い物を食べる。野菜やきのこは残っていることが多く、ほとんど消化されずに大腸に来るので、消化の良いおかゆやうどん、スープ類などが推奨される。専用の食事もあるそう。また、前日夜に液体の下剤を飲んで翌日の検査に備える。

2検査当日の下剤を飲む
あさの胃腸内科クリニック 検査当日の下剤を飲む

下剤は前日の夜に少し飲み、当日の朝に約1.5リットルの下剤と水やお茶500ミリリットルを飲む。当日朝の下剤をクリニックで飲む人には専用の部屋が用意されており、その場合は8時半から9時くらいに来院する。自宅で朝の下剤を飲む場合は、おなかが落ち着いてから午後の検査に合わせて10時半から11時くらいを目安に来院。ただし、便の出具合には個人差があるため、きっちりとした来院時間は指定されない。

3大腸内視鏡検査を受ける
あさの胃腸内科クリニック 大腸内視鏡検査を受ける

排便状況の確認を受け、検査着と紙パンツを着用し検査台に横になる。必要に応じ鎮静剤・鎮痛剤と腸の動きを抑える薬を投与してもらう。以前の検査で苦痛があった場合や不安の強い場合は鎮静剤の投与を受ける。鎮静剤を使用した場合は、薬の影響が弱まるまで1時間以上休む必要があり、その後も車の運転を控える。検査は肛門から内視鏡を挿入し、通常10~20分程度で終了。検査終了後、リカバリー室で休む。

4検査結果の説明を受ける
あさの胃腸内科クリニック 検査結果の説明を受ける

診察室で検査の写真を見ながら結果の説明を受ける。通常の内視鏡検査の場合はすぐに食事が可能。組織を採取した場合もすぐに食事可能だが、まれに出血することがあるため当日は消化の良い食事で刺激物を避ける。組織検査の結果説明は約1週間後。ポリープの切除を行った場合は当日は絶食し、当日に4時間、翌日に1時間半の点滴を受ける。その後、問題なければ食事が可能だが、1~2週間は激しい運動や刺激物の摂取を避ける。

ドクターからのメッセージ

浅野 光一院長

大腸がんが原因で亡くなる日本人は増えていますが、胃や腸などの消化器のがんは早期に発見し、早期に治療すれば治癒も見込める疾患です。症状がある人はもちろん、症状がなくても40歳を過ぎた人、大腸がんの多い家系の人は大腸内視鏡検査を受けましょう。少なくとも便潜血検査は簡単ですから受け、それで陽性になったら放置せずに必ず内視鏡検査を受けていただきたいですね。初期の大腸がんは便潜血検査では見つからない場合もありますが、通常の健康診断を毎年受けることで手遅れになるリスクは減ります。大切な体です。「まあ、いいか」とせずに、内視鏡検査もあまり怖がらずに受けていただきたいと思います。

浅野 光一院長 あさの胃腸内科クリニック
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