歯科医師による定期検診
虫歯や歯周病予防のためのメンテナンス
西新井デンタルクリニック
(足立区/西新井駅)
最終更新日:2024/03/08
- 保険診療
歯が痛い、歯がしみる……、そうした症状をなんとなく感じつつ、何度かやり過ごしながら、ついに我慢できない状況になって初めてやっと重い腰を上げる……。歯科医院に行く時は、そのような感じになりがちではないだろうか? その時はすでにかなり進行していて、大がかりな治療になり、当然、費用も時間もかかってしまう。その前に、ぜひ意識づけてみたいのが、「予防歯科」という概念だ。「健康診断のように定期的にチェックに通う患者さんが増えています」と言うのは、「西新井デンタルクリニック」の原田康夫院長。症状の進行を未然に防ぐと同時に、大きな目的が定期的なメンテナンスにはあるということで、詳しく語ってもらった。
(取材日2016年5月16日)
目次
想像以上にできていない「正しいブラッシング」を身につけるには、定期的なチェックが近道
- Q定期的なチェックに通う患者さんは多いのですか?
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A
当院では治療を終えると、3~4ヵ月ごとに定期検診をお勧めするはがきをお送りしています。当院の6~7割くらいの方は定期検診で来院されるでしょうか。こうしたご連絡をするのは、お口の中の状態をできるだけ長く治療後の状態で維持したいからなんですね。中には小さな頃から長年定期的にクリーニングに通って、まったく虫歯がないという方もいらっしゃいます。でも、多くの方はこれまでの歯科治療で詰めたりかぶせたりされていますよね。それでも一生自分の歯で過ごしてもらいたい。そのために、治療後の状態を維持していただくためのチェックなんです。
- Q定期的にというのは、やはり3~4ヵ月ごとが良いですか?
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A
一律には言えないですね。患者さんのお口の中の状況によります。歯の磨き方の得手不得手がありますから、きちんと手入れできている人なら半年くらいでもいいでしょう。逆に、こまめに診ていかないと心配な場合は、2ヵ月くらいで来院いただくこともあり得ます。ただ、最初のうちは2ヵ月たってみると案の定といった汚れのつき方になっているものなんですが、これが定期的なチェックを続けていくと、だんだんにきれいになっていくものなんです。来院の度に歯科衛生士から、その方に必要な磨き方の指導をしていきますから、きちんと磨けるようになっていくんですね。最初の頃と比べて、ご自分でもできていると自信がつけば、しめたものです。
- Q指導はどのように行われるのですか?
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A
当院では、患者さんごとに決まった歯科衛生士が最初から最後まで担当するのが基本です。それにより些細な変化にも気づけますし、患者さんにもリラックスしていただけるとの考えからです。歯のクリーニングは、ご自分では取れない歯石やバイオフィルムの除去を行います。そして大事なのが、歯磨き指導ですね。くまなく磨いて歯垢をためなければ歯石もつきません。でも、誰でも磨き癖があるものなんです。右側はできているが左側はちょっと下手だとか、大体できていても下の歯の奥の内側が駄目だとか。歯垢が残っているのを鏡で見てもらいながら、「えこひいきなく、満遍なく磨いてあげて」と言っています。
- Q定期的に診ることで、虫歯や歯周病を早期発見できますか?
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A
そうですね。虫歯のできる条件というのは、「(歯+細菌+糖分)×時間」という式で表せます。つまり、「歯」があって「細菌」がいて、その栄養となる「糖分」がある状態を放置していると、虫歯になってしまうんですね。細菌は、糖分を栄養として取り入れると代謝物として酸を出しますが、その酸が歯のエナメル質を溶かすのです。定期的にメンテナンスをすれば、「時間」のところをまず改善できますね。歯、細菌、糖分がそろってしまっていても早い段階なら、磨き方の指導で糖分を留まらせないようにしていけます。歯周病も同じく細菌が関与していて、歯周ポケットの中に毒素を出すから骨が溶けるので、なってしまう条件は虫歯とほぼ一緒です。