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藤川 正 院長の独自取材記事

ふじかわクリニック

(調布市/つつじヶ丘駅)

最終更新日:2024/05/10

藤川正院長 ふじかわクリニック main

深大寺の住宅街で、開業以来18年にわたって地域の健康を守り続けている「ふじかわクリニック」。親しみやすい笑顔と語り口が印象的な藤川正院長は、東京医科大学救命救急センターで約13年間、救急医療の現場に携わってきた。その経験を生かし、内科・循環器内科・外科・皮膚科と幅広い診療科目をカバーしている。院内では医療情報に関する映像を流したり、血圧手帳をつけることを勧めたりするなど、健康に対する患者の意識を高めるための工夫も。「臨床が好き、人と接することが好き」という藤川院長。患者との信頼関係を大切に、一人ひとりに安心してもらえる医療を提供していきたいという熱い思いを語ってもらった。

(取材日2024年4月4日)

救命救急の経験を生かし幅広い医療に対応

とても広々としたクリニックですが、雰囲気づくりで大切にしている点はありますか?

藤川正院長 ふじかわクリニック1

開放的なので、患者さんにとってはゆったりできる雰囲気なのかなとは思いますね。開業当初からバリアフリーで、車いすのまま診察室までスムーズに入れるようにもしています。スタッフも今は看護師を含めて5人、医師は僕を含めて3人います。スタッフの中には開業当初から勤めてくれている人もいて、気がついたらそんなに変わっていないねという感じでした。結婚・出産した人も多かったですし、産前産後休暇が明けて復帰してきた人もいます。僕があまり細かいところにこだわらない性格なのと、オン・オフを切り替えるタイプなので、スタッフも居心地が良いのかなと思っています。クリニックの雰囲気は医師をはじめスタッフによるところも大きいと思いますが、当院はいい意味でリラックスした雰囲気だと思います。

どのような患者さんが受診されていますか?

場所柄、近隣にお住まいの方がほとんどです。高齢の方もいらっしゃるので、やはり高血圧症や心臓病などの循環器疾患や糖尿病、呼吸器疾患など内科的な持病がある患者さんが多いですね。あとは住宅街ということもあって、お子さんも意外に多いですよ。切り傷や陥入爪、できものの摘出などの外科的な処置もできますので、患者さんの層は幅広いと思います。心臓疾患や下肢静脈瘤などの血管外科に関する症状は、診察した上で専門的な医療が必要と判断されれば大学病院などの医療機関を紹介する体制も整えています。体調で不安なことがあれば、まずは気軽に相談に来ていただけたらと思います。

もともとのご専門は心臓血管外科ということですが、救急の経験も長いそうですね。

藤川正院長 ふじかわクリニック2

東京医科大学を卒業後、心臓血管外科に10年、救急医学科に13年在籍し、救命救急センターでは多発外傷、脳血管障害や循環器疾患を中心に、救急医療の現場を経験してきました。救命救急は患者さんの状態を見て、手術をするかどうかなど即断即決が必要な場面も多いですし、自分の専門以外、例えば外科や整形外科的なアプローチも、全身を見て判断しなければならないので、とても勉強になりやりがいもありました。もちろん、救急で来られた方の中には、手を尽くしても残念な結果に終わることもありましたが、医師としてそういった経験すべてが今の力になっています。特に役立っているのは「疑う」ということ。症状だけを見て決めつけずに「どこか他に原因があるのではないか」「見落としていることはないか」と、常に別の視点で患者さんを見るようにしています。

診療の充実を図ることで、手厚い医療の提供を可能に

息子の藤川翼先生も、現在クリニックで診療を行っているそうですね。

藤川正院長 ふじかわクリニック3

そうです。今は春山記念病院の救急医療を担当しながら、それまで休診日だった木曜に診療を行っています。日曜・祝日以外に休診日がなくなったことで、患者さんもかなり受診しやすくなったと思います。息子も僕同様、検査にしても診断にしても安心して帰ってもらうことを第一に考えています。特に地域医療では、自分の体の心配や症状を聞いてほしいと思う患者さんが大半だと思います。たとえそれが世間話であってもです。できるだけ患者さんの訴えに耳を傾けることを大事にしていると話していました。僕と同じ救命救急の出身ですから、些細な症状の裏に隠れている大きな疾患は見逃さないはずです。

糖尿病の専門的な診療も始められたそうですね。

2024年の4月から、毎週水曜の午前中に診療時間を設けており、息子の妻の藤川広菜先生が受け持っています。東京女子医科大学病院や市中の総合病院など、長年糖尿病内科に勤務していて、日本糖尿病学会糖尿病専門医でもあります。新型コロナウイルス感染症が流行していた頃から、急に糖尿病の患者さんが目立つようになり、気になっていました。ご存じのように、糖尿病は生活習慣病で、ほとんど症状がなく進行し、大きな病気の原因にもなります。予防やコントロールも含めて、クリニックで診療ができたらと考えていたところ、ちょうど3月に広菜先生が大学を辞めることになったので、そのタイミングで声をかけて来てもらうことになりました。糖尿病は同じ病名でもそれぞれに治療が変わってくるので、患者さん一人ひとりに合わせたきめ細かいフォローをしていくことが大事だと思っています。

先生が診療する上で大切にしていることは何でしょうか。

藤川正院長 ふじかわクリニック4

先ほどもお話ししたように、きちんと患者さんの話を聞いて、安心して帰っていただくことだと思っています。また、高血圧症の患者さんには血圧手帳をお渡しして、なるべく家で血圧を測ってもらうようお願いをしています。「白衣高血圧」といわれる、クリニックで測ると実際の血圧より高くなってしまうケースが多く、人によっては50くらい数値が変わる人もいます。単純に診察室で測った数値だけを見て薬を処方すると、血圧が下がりすぎてしまうこともあるので、日常生活での血圧を基準にしたほうがいいと考えています。降圧剤も「飲み始めたら一生飲み続けないといけない」と思い込んでいる方が多いのですが、そうではなく、太っている方なら体重を落とすだけで血圧は下がることが期待できますし、夏と冬でも変わってきます。こうした説明もきちんと行い、薬の調整もしています。

地域の患者のニーズに応えられる医師でありたい

病気の予防のために取り組んでいることはありますか?

藤川正院長 ふじかわクリニック5

自分や家族の健康について関心を持ってほしいので、さまざまな疾患についてのコンテンツを作って院内のモニターで流しています。例えば、冬ならインフルエンザ予防やワクチンについての話など、季節に合った情報も提供しています。患者さんが待合室で待っている間にこれを見て、もし気になる症状があれば、診察のときに相談できるきっかけになればと思って始めました。他にも、希望される方には血管年齢や肺年齢の検査もその場で行っています。また、頸動脈エコー検査で血管の硬さや詰まり具合をチェックすることもできますので、症状が出る前にご相談いただければと思います。患者さんにもできるだけ多くの情報をオープンにして、協力しながら病気の予防や治療に取り組んでいけたらと思っています。

先生が医師になろうと思われたきっかけを教えてください。

父は兵庫で開業医をしていたのですが、兄が後を継いでいるので僕はわりと自由でした(笑)。子どもの頃から父の姿を見ていたことも大きな理由の一つかもしれません。田舎の開業医だったので、休みの日や夜中でも往診に行ったりして、大変な仕事だなというのは感じていました。そんな姿を常に見ていたので、いつか地域の人の役に立てる医師になりたいと思っていましたね。医学部卒業後は長く大学にいたのですが、その頃から研究や論文を書くよりも臨床が好きで、次第に直接患者さんと向き合いたいなという思いが強くなり開業を決意しました。

最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

藤川正院長 ふじかわクリニック6

新型コロナウイルス感染症が流行し始めた頃から、当院は他のクリニックでは対応が難しかった発熱の患者さんの診療を行ってきました。僕が救命救急の出身なので、放っておくことはできなかったのです。この地域は内科が少ないので、今後も多くの患者さんから頼りにされ、信頼されるクリニックであり続けたいと思っています。当院はクリニックモール内にあり、周囲には大きな薬局やスーパーマーケットなどもあるので、患者さんも通いやすいと思います。地域のかかりつけ医として、気になる症状があったら遠慮なく相談してください。

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