皮膚疾患は自己判断せず皮膚科へ相談を
内科との連携もスムーズに
かとう医院
(台東区/鶯谷駅)
最終更新日:2024/04/11
- 保険診療
肌が赤くなってかゆい、発疹が出たなどといった時、そのまま放置したり何となく市販薬を塗ったりしている人も多いのではないだろうか。「皮膚に何か症状が出たら自己判断せずにすぐに皮膚科を受診して正しい診断のもと治療を受けることが大切です」と話すのは「かとう医院」の加藤寿香先生。加藤先生は日本皮膚科学会皮膚科専門医で、さまざまな皮膚の悩みに対応している。また、加藤先生は内科診療も行っており、地域のかかりつけとして皮膚科と内科の両方の視点から患者を診察し、より適切な医療へとつなげている。同院の皮膚科診療の特徴や内科との連携などについて聞いた。
(取材日2024年2月28日)
目次
外用薬の適切な塗り方を指導できるのは皮膚科専門ならではのこと
- Qこちらで診ていただける皮膚疾患について教えてください。
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A
小さなお子さんから高齢の方まで皮膚に症状があればどのようなものでも診察しています。水虫で来られる方が多いですが、他にも尋常性ざ瘡(ニキビ)、湿疹、手湿疹、皮膚の乾燥、かゆみ、敏感肌といった日常的な悩みから、ほくろ、イボやたこ、うおのめ、じんましん、かぶれ、はしか、風疹、帯状疱疹などさまざまです。アトピー性皮膚炎や金属アレルギー、食物アレルギーなどアレルギー性の皮膚疾患も診ています。汗も皮膚科の領域ですので、手汗や脇汗など多汗症で悩む方も来られています。症状が進行して皮膚の状態がかなり悪くなっていても当院では診ていますので安心して受診してください。
- Qこうした症状についてどのようなアプローチをするのですか。
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A
まず問診を行い、何に一番困っているのかを詳細にお聞きします。例えば見た目なのか、かゆみなのか、人によって悩みや価値観も異なります。その中で何を一番解決したいのかを把握して、そのご要望に応えるよう治療をしていきます。症状によって血液検査や顕微鏡検査、ダーモスコピー検査を行い診断します。治療は主に外用薬ですが、塗る量や塗り方など丁寧に指導します。症状の改善をめざすには、外用薬の塗り方や塗る量が非常に重要です。多すぎず少なすぎず、症状ごとに適切に指導できるのは皮膚科専門の医師ならではのことです。また当院では重度のアトピー性皮膚炎に対して生物学的製剤による注射療法も行っています。
- Q市販薬で済ませてしまう人も多いようですが。
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A
確かに市販薬で済まそうとする方が多いですが、市販薬は一見症状が治ったように見えても根治していない場合も多く、またぶり返すという例も少なくありません。市販薬によって本来の症状や原因がマスクされてしまい、その後診察の時に皮膚の症状が不明瞭になってしまう場合もあります。例えば水虫の場合、市販薬によって表面の菌がいなくなってしまうため、診断がつきづらくなってしまいます。また、市販薬にはさまざまな成分が配合されていて、その成分によって新たにかぶれや湿疹が出てしまうことも多く見られます。こうしたリスクを避けるためにも、また、より早く治すためにも自己判断せずにすぐに皮膚科を受診するようにしてください。
- Qこちらでは内科も一緒に診てもらえますね。
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A
はい。私が皮膚科と内科を、父の加藤元浩院長が内科を診察しています。内科の症状とともに皮膚症状も出ている場合、一つのクリニックで同時にかつ専門的に診察できますので、患者さんも楽だと思います。皮膚の気になる症状から血液検査やレントゲン検査が必要と判断したら、当院ですぐに検査を行うこともできます。また、皮膚疾患と内科の慢性疾患とは関連が深い場合もあり、例えば糖尿病が進行すると潰瘍が起きやすく、その場合、当院で血糖コントロールと潰瘍の治療を一緒に行えます。また、乾癬は糖尿病、高血圧、脂質異常症、痛風などの生活習慣病と関連が深いので、乾癬の患者さんは生活習慣病の治療・管理も一緒に行うことができます。
- Q皮膚疾患でも往診していただけると聞きました。
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A
内科では定期的な訪問診療をしていますが、皮膚科では往診という形でご自宅などにお伺いしています。皮膚のトラブルで医師を呼ぶのは難しいかも、と思う方が多いですが、遠慮する必要はありません。当院ではどのような皮膚の症状でも往診しますので、ぜひご連絡ください。在宅医療では褥瘡いわゆる床ずれで悩む方が多いですね。他にも薬の副作用による湿疹や水虫など、どんな悩みや症状でも対応します。たこ削りといったことでも大丈夫です。皮膚疾患は一日ごとに処置が必要な場合が多く、ご自身で処置が難しい方などには当院の訪問看護師や地域の訪問看護施設などと連携して対応しますので、安心してご相談ください。