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健康診断でチェックがついたら
放置せずに二次健診を

虎ノ門・日比谷クリニック

(港区/虎ノ門駅)

最終更新日:2023/08/09

虎ノ門・日比谷クリニック 健康診断でチェックがついたら 放置せずに二次健診を 虎ノ門・日比谷クリニック 健康診断でチェックがついたら 放置せずに二次健診を
  • 保険診療

働き世代の多くが定期的に受けている健康診断。血液検査などで体の状態を知ることができるが、大切なのは異常が見つかったその後だ。「虎ノ門・日比谷クリニック」の大和宣介(やまと・のぶすけ)院長は「何かしらの異常が出たならば、放置せずに二次健診を受けてほしい」と話す。その理由は大きく分けて2つ。一つはがんなどの病気が隠れていないかを確認するため、もう一つは10年、20年後に脳梗塞や心筋梗塞にかかりやすくなるリスクを減らすためだ。気軽に相談できるかかりつけ医を持つことが、働き世代の心身の健康管理につながるのだという。日本内科学会総合内科専門医の資格を持ち、総合的な幅広い視点で診療を行う大和院長に話を聞いた。

(取材日2023年7月28日)

健康診断は受けた後が重要。病気の早期発見と将来の健康のために、異常が見つかったら放置せずに二次健診を

Q働き世代でよく見られる症状について教えてください。
A
虎ノ門・日比谷クリニック 新型コロナウイルス感染症によって変化した生活様式の影響も

▲新型コロナウイルス感染症によって変化した生活様式の影響も

私が注意深く診ているのは、皆さんの心の状態です。過剰労働や仕事のストレスから、うつ病の一歩手前の症状が出ている方も少なくありません。また健康診断の結果を確認しますと、血中の尿酸やコレステロールの値が高かったり、糖尿病・高血圧症・高脂血症といった動脈硬化につながりかねない症状が一定の割合で見られたりします。最近では脂肪肝などの肝機能障害も増えています。肝機能障害は肥満と飲酒が主な要因になりますが、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う生活の変化で運動量が減って体重が増えてしまった方も多いのではないでしょうか。

Qそのような疾患を防ぐためにできることは何でしょうか?
A
虎ノ門・日比谷クリニック 健康診断後の行動が大切になる

▲健康診断後の行動が大切になる

定期的に健康診断を受け、数値に異常があれば放置せずに二次健診を受けてください。血液や肝臓の状態は血液検査の結果に表れますが、そこから病気の早期発見につなげるためには二次健診が必要です。気になった時にすぐに相談できる「かかりつけ医」を持つと良いですね。かかりつけ医を持つメリットは、心と体の両面から診てもらえること。ストレスは血液検査では見つけにくいのですが、医師は患者さんの顔つきや行動から心の違和感も見つけます。健康診断の結果を見て、また日常生活の中でも「気になるな、おかしいな」と思ったらすぐに受診しましょう。

Q二次健診を受けないと、どのようなリスクがありますか?
A
虎ノ門・日比谷クリニック 放置することによって、大きな病気につながることも

▲放置することによって、大きな病気につながることも

大きく分けて2つのリスクがあります。一つはがんなどの大きな病気が隠れているかもしれないということ。例えば便潜血の原因が大腸がんだったというケースは多いんですよ。尿潜血の原因が膀胱がんだったり、バリウム検査やレントゲン検査で異常が見つかった場合に胃がんや肺がんが隠れていたりすることもあります。心電図の異常は心筋梗塞や心原性脳塞栓症の予兆かもしれません。もう一つは糖尿病・高血圧症・高脂血症で動脈硬化が進み、10年、20年後に脳梗塞や心筋梗塞にかかりやすくなるリスクです。今現在の健康管理はもちろん、将来の健康のためにも二次健診を受けることをお勧めします。

Q体に表れる、受診を検討すべきサインを教えてください。
A
虎ノ門・日比谷クリニック 日常のちょっとした変化から読み取れることも

▲日常のちょっとした変化から読み取れることも

手足のむくみや動悸・息切れ、運動時の胸痛、便の異常などはご自身でも気づきやすいサインですね。その他、糖尿病になると喉や口が渇きやすくなったり、甲状腺の病気では片手の震えや体が冷えやすくなったり、免疫力の低下からかゆみを感じたり、また夜間など時々発熱がある場合にはがんや感染症が疑われます。一定距離を歩くと足が痛くなる場合には閉塞性動脈硬化症や脊柱管狭窄症が疑われますし、歩行時に人にどんどん追い抜かれてしまうのは心不全でパワーが落ちている状態かもしれません。そして何もかもが面倒になって、昼食のメニューを選ぶ気力すらなくなってきたら、それはうつ病の一歩手前かもしれません。

Q日常生活ではどのような点に注意すれば良いでしょうか?
A
虎ノ門・日比谷クリニック ちょっとした工夫で快適な生活を送れると話す大和院長

▲ちょっとした工夫で快適な生活を送れると話す大和院長

バランスの良い食事を心がけて、飲酒は適度に。最近はオフィス街にも活気が戻ってきて飲み会も増えてきたようですが、高尿酸血症の方は痛風発作の危険もありますから、特に飲酒量に気をつけてくださいね。生活の中に運動やストレッチを取り入れながら体重をコントロールし、睡眠時間もしっかり取りましょう。ゲームのしすぎは睡眠に影響しますから注意が必要です。朝起きたら日の光を浴びてください。体内時計がリセットされて夜の寝つきも良くなりますよ。

ドクターからのメッセージ

大和 宣介院長

健康診断は現在の体の状態を知るためのもの。そこで何かしらの異常が出たならば、放置せずに二次健診を受けましょう。また糖尿病と喉の渇きの関係など、体の異常は思わぬかたちで現れることもあります。今回の記事を読んで一つでも心当たりがあれば、いつでもいらしてください。私は日本内科学会総合内科専門医として幅広い視点で診療を行い、原因疾患を絞り込みながら、わかりやすい説明を心がけています。

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