全国のドクター9,253人の想いを取材
クリニック・病院 158,515件の情報を掲載(2024年6月01日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 中央区
  4. 勝どき駅
  5. 晴海小児科醫院
  6. 秋本 智史 院長

秋本 智史 院長の独自取材記事

晴海小児科醫院

(中央区/勝どき駅)

最終更新日:2024/05/08

秋本智史院長 晴海小児科醫院 main

新しいマンションも次々に建ちファミリー世帯が多く住む中央区晴海、月島警察署にほど近いショッピングモールの3階にある「晴海小児科醫院」。2024年3月に同クリニックを開院した秋本智史院長は、新生児や小児の自律神経に関する研究を長らく行う一方、小児科医として循環器疾患を専門に研鑽を積んできた。患者となる子どもや保護者への接遇を大切にしていると話すように、秋本先生の語り口は穏やかで思わず安心できる雰囲気がある。小児科のクリニックとしての特徴や診療方針などについて、秋本先生に話を聞いた。

(取材日2024年4月9日)

予測を立てた説明で保護者の不安感の軽減につなげる

先生が医師をめざしたきっかけを教えてください。

秋本智史院長 晴海小児科醫院1

私が小学6年生の頃、仲が良かった幼なじみの子が病気で亡くなってしまったのです。お通夜で親御さんから「今までありがとうね」と声をかけていただいたとき、まだ子どもながらに、小さい子が亡くなるのがこんなにつらいことなのかと思い、それが1つのきっかけになりました。中学1年の頃に祖父が亡くなったのですが、そのときには医師になる気持ちが固まっていたと思います。もともと母が保育士をしていたこともあり、医学部に入ってからも小児科への関心は強かったですね。学問的にも面白みを感じていましたし、人生の立ち上がりの時期に関わって、その子自身や家族が幸せになるサポートができることにもやりがいを覚え、小児科医をめざしました。

こちらのクリニックの特徴をお聞かせください。

一般的な疾患や健康管理についてはもちろんのこと、私の専門が小児の循環器疾患ですので、心臓に関する疾患のフォローは手厚く行えるのではないかと思います。当クリニックではエックス線と心電図、小型の心電計をつけて24時間心臓の動きを記録できるホルター心電図、超音波検査の機器を備えており、心雑音など何か異常がありそうな場合に、まずは第一段階の評価をすることができます。心臓の疾患というと保護者の方も心配は大きいと思うのですが、受診いただいた際にはどのような疾患なのか、どのような症状の場合に気をつける必要があるのかなど、ご説明やアドバイスをしっかりさせていただきます。

ちょっとした発熱などでも、小さい子を持つ保護者は不安になることが多いと思います。

秋本智史院長 晴海小児科醫院2

例えば熱はすぐには下がらないですし、咳や鼻詰まりなども1週間や10日くらい続くことがあります。そうした症状について、どのような経過をたどるのか予測を立てられるような説明を心がけ、保護者の方々の不安を軽減できるようにしています。すべての不安を取り除くことは難しいものですが、新生児や小児の医療をずっと続けてきましたので、症状の経過を見ながら再診すべきタイミングや、どのような経過だと危険度が増すかなどをあらかじめお伝えできるようにしていますね。また、お子さんの皮膚のちょっとしたトラブルなどについて、スキンケアの仕方を指導できるよう、医師だけでなく看護師一同で勉強しています。

子どもが受診しやすくなるよう心がけた接遇

スタッフ全体で心がけていることはありますか?

秋本智史院長 晴海小児科醫院3

仕事を的確に行うことが大前提なのですが、その中でもゆとりがないと人に優しくできないですし、ものごとを考える上でも余裕があったほうが良い発想ができると思います。ですから、できるだけスタッフそれぞれがプライベートを充実させられるようにと考えています。接遇については特に気をつけているポイントですし、スタッフに余裕がなくなってしまって、ちょっとしたところで強い口調になってしまったりするとよくありませんから、皆で互いにケアし合いながら働けるようにしています。また、スタッフが患者さんや保護者の方から伺ったお困り事や不安も医師のほうに共有して、診察時などに反映させられるように努めています。

コミュニケーション面などで、先生が気をつけておられることは何でしょうか?

まずお子さんにこちらからも自分の名前を名乗り、きちんとあいさつすることから始めています。また、説明をしているとどうしても保護者の方のほうを見て話してしまいがちになるので、できるだけ実際に診察を受けている子のほうを見て声をかけるように心がけています。それから、口の中などを診られるのはお子さんにとって嫌なものだったりするので、棒を口内に入れる必要があるときもできる限り声かけをしながら「一緒に頑張ろうね」と寄り添うつもりで診察します。受診することが嫌になってしまうと、お子さんが自分の症状に関してうそをついてしまうかもしれませんし、少しでも受け入れやすくなるようにと考えています。そして、診察の最後には必ず、保護者の方にも何か気になっていることがないかどうかを確認してからお帰りいただくようにしていますね。

アレルギー治療については、舌下免疫療法も行っておられるとか。

秋本智史院長 晴海小児科醫院4

花粉症でずっと薬を飲み続けていたり、点眼薬が必要になったりするような症状の子たちに対して、舌下免疫療法を行っています。6歳以上であることや血液検査が必要など条件がありますが、当院には子どもの血液検査にも慣れたスタッフがそろっています。実際に治療を開始する際にも、初めは強いアレルギー症状が出た場合に備えて院内で行いますが、小児科のクリニックですから緊急時に必要な設備も整っていますので、安心して臨んでいただけると思います。お薬から離脱したい、症状を緩和させたい場合には、ご相談いただければと思います。

困り事を一緒に解決していく仲間として診療を

クリニックの内装についても教えてください。

秋本智史院長 晴海小児科醫院5

豊洲にある同グループ院の造りを踏襲しているのですが、かわいらしさというよりも落ち着きのある内装にしていて、またできるだけ待合室にいるときと同じ気持ちで診察室に入っていただけるよう、診察室も雰囲気を変えないように造っています。待合室に絵本をたくさん置いているのも、待っている間に親御さんと一緒に本を読みながら過ごすことで、怖さを少しでも軽減できればと考えているためです。トイレもスペースを広くとってゆったり使えるようにしていますし、入口から待合室、診察室、トイレまで、ベビーカーのまま入ってきて処置を受け、そのまま帰っていけるように造ってあります。

今後のクリニックの展望をお聞かせください。

晴海エリアは、将来的にも周辺のマンションにさらに入居者が増えていくことが予想できますが、現在でもたくさんのファミリー世帯が住んでおられて、お子さんも多くいらっしゃいます。一方でこの周辺は、バスはあるのですが電車の交通の便が必ずしも良いといえないところもあります。そうした離れ孤島のようになってしまいかねない場所だからこそ、患者さんの初期段階での診断、評価をしっかりして適切な治療を行い、必要ならば大きな病院につなぐ、中核的な役割を担わなければという使命感を持っています。的確なアドバイス、的確な治療や処方をして、このクリニックに行けば間違いないと思っていただけるようになりたいですね。何よりも、相談しやすいような環境を作っていければと思います。

読者へのメッセージをお願いします。

秋本智史院長 晴海小児科醫院6

小児科について何か気になることがあれば、些細なことからでもご相談ください。医者にかかってみないとわからないことも多くあると思いますので、まずは一度来院していただきたいですね。医師はお子さんの困っていることに目を向けて、一緒に解決していくための仲間のような存在です。保護者の方々とクリニック一同で、同じ目線で協力していければと思います。

Access