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渡部 学 院長の独自取材記事

まなぶ歯科

(新潟市西区/内野駅)

最終更新日:2024/05/15

渡部学院長 まなぶ歯科 main

JR越後線・内野駅から徒歩10分。新潟市西区槇尾の地にある「まなぶ歯科」は、佐渡出身の渡部学院長が2024年2月に開業したばかりの歯科医院だ。木のぬくもりを感じる院内にはキッズスペースが設けられ、保育士も常駐。子ども連れの患者が安心して通える環境を整えている。なるべく削らない治療や、再治療のリスクを減らすための予防歯科にも力を入れ、「患者さんのお口の健康はもちろん、幸せの一端を担える存在になりたい」と話す渡部院長。地域の歯科医療に対する想いや診療への向き合い方についても話を聞いた。

(取材日2024年3月27日)

予防歯科を柱に子育て世代が安心して通える歯科医院へ

開業おめでとうございます。まずはどういった想いで歯科医院を立ち上げたのかお聞かせください。

渡部学院長 まなぶ歯科1

歯科医師としての人生を送る中で、お口の健康を守ることがその人の幸せにつながると実感することが増えてきて、歯科医院をつくることによって、ここに関わる皆さんの健康と幸せを担える存在になれたらという想いで開業しました。お口の健康というのは、まずはおいしくものを食べられるということが一番ですが、最近話題になっている「メタボリックドミノ」という言葉をご存じでしょうか? 糖尿病や脳卒中などのリスクにつながるドミノの1枚目が虫歯や歯周病などのお口のトラブルといわれていて、例えば糖尿病の患者さんのお口の中の状態が悪いと糖尿病も悪化しやすくなり、逆にお口の中の健康が糖尿病に関する症状の改善につながるというケースもあります。歯科医師としてできることは、虫歯などお口のトラブルを治療することだけではない。体全体のことも含めて「予防」していくことができるはずだと、そう思って当院では予防歯科を一つの柱としました。

この地域を選んだ理由はなんでしょうか?

そうですね。「予防歯科」ということを考えた時に、やはり若年層からのケアが重要だと考えました。特に子育て世代の方にできるだけ予防に関心を持っていただいて、お子さんの口腔環境を良くすること、またそのお子さんにケアの重要性を次の世代に伝えていってほしいと考え、新潟市西区槙尾というお子さんが増えているエリアを選びました。もともとこの土地には外科医院があったのですが、その医院が閉まるということで、地域の方にとってもこの場所に再び医療機関ができるほうがいいのではと、これも何かのご縁だと思って決めました。実は建設中に、何人かの地元の方に「待っていたよ」と声をかけていただいたんです。期待していただけていることが伝わってきてうれしかったですね。

子育て世代を意識したそうですが、実際に来院される方はどんな方が多いですか?

渡部学院長 まなぶ歯科2

想定どおり子育て世代の方やファミリーで通ってくださっていますね。当院の特徴でもあるのですが、保育士が常駐していてキッズスペースも完備しています。小さいお子さん連れのお母さんやお父さんも、お子さんを保育士に預けてゆっくり治療を受けられる体制を整えていますし、当院のスタッフ全員が子育て経験者ということも大きいと思います。私自身も以前勤めていた歯科医院で、子どもの患者さんを比較的多く診てきましたので、その点は安心して通っていただけたらと思っています。そのほかに近隣にお住まいの高齢の方もいらっしゃいますね。車の運転がつらくなってきたので、近くに歯科医院ができてうれしいと言ってくださる方も多い印象です。

動画撮影で治療を可視化。患者が納得できる治療を

診療する上で大切にされていることを教えてください。

渡部学院長 まなぶ歯科3

1つ目は「できるだけ歯を削らない」ことです。現在の医療では削ってしまった歯は元に戻せません。マイクロスコープ、歯科用CT、CAD/CAM装置などを用いた精密な診断と精度の高さにこだわった処置で、可能な限りご自身の歯を残すことをめざしています。そして2つ目が「患者さんに必要な予防歯科の提供」です。再治療のリスクを減らすため、歯磨きなどの予防に力を入れています。まずは歯科衛生士と一緒にご自身のお口の中に興味を持ってもらうところから始め、歯磨きの仕方から見直していただければと思います。さらに歯科衛生士による歯のクリーニングをさせてもらうことで、お口の中のいい状態をできるだけ長く保てるようにしています。

治療のわかりやすい説明も大事にされているそうですね。

はい。最も心がけているのは、わかりやすい説明で患者さんに理解をしてもらうということです。今のお口の中の状態、そして今必要な治療はどういったものなのか、それに対するメリット・デメリットなどを、きちんとわかってもらった上で治療を進めていくことが大事だと思っています。当院では、マイクロスコープでお口の中を見て治療しますが、それを動画で撮影して患者さんに見てもらっています。「あなたのこの歯をこういうふうに治療しました」ということを可視化して、かつわかりやすく治療の流れや結果を説明するというスタイルをとっています。

大学病院で、現在の診療方針につながる経験をされたとか。

渡部学院長 まなぶ歯科4

日本歯科大学新潟病院の歯科麻酔・全身管理科で約3年間勤務しました。その中で、半年間ほど福井大学の医学部に講習に行く機会があり、そこで医科のドクターと混ざって一緒に全身麻酔を勉強させていただいたのがすごくいい経験になりました。それこそ生き死にに関わるような状況というのも何度も体験しました。印象に残っているのはあるご婦人の患者さんなんですが、最初は一人で歩いて通院していた方が、次は付き添いの方と一緒に、次はつえをついて、次は車いすになり……、どんどん状況が悪くなっていく姿を見て、そもそも歯科治療だけやっていればいいというものではないということを痛感しました。歯を治すだけではなく、患者さんの幸せという大きなところをめざす、そういった診療方針のベースができたのは大学病院時代だったと思います。

患者とスタッフの幸せを考えた歯科医院づくり

そもそも渡部院長が歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

渡部学院長 まなぶ歯科5

父が歯科医師だったからというのが一番大きいです。父は地元・佐渡で歯科医師をしていたので、小さい頃から何となく自分も歯科医師として進むべきなのかなという思いはありましたけど、若い時は父のようになりたくないという反発心もあって(笑)、父の仕事の偉大さがわかるようになったのは高校生になってからですね。夜遅くまで仕事をする姿や、すごく荒れた父の手を見て、ここまで頑張っているんだとわかった時に「やっぱり親父はすごいな」と思いました。それで自分も医療の道に進みたいという気持ちが芽生え、日本歯科大学新潟歯学部に入学しました。

渡部院長の趣味についても教えていただけますか?

音楽は結構好きで、中学生の頃からギターを弾いていて、大学時代はバンドでドラムの演奏もしていました。洋楽も好きでよく聴いていましたね。今はもう仕事ばっかりですが、もうすぐ2歳になる女の子がいるので、子育てが楽しいです。カメラも趣味なので、子どもの写真を撮ったりしています。車も好きですね。洗車やコーティングも好きで、最近気づいたんですが、歯石取りが楽しいのは洗車と一緒で、きれいになっていくのが楽しいんだって。意外なつながりでした(笑)。

今後の展望についてもお聞かせください。

渡部学院長 まなぶ歯科6

まなぶ歯科では、何よりも「人」を大切にしています。患者さんにとってメリットがある歯科医院であることはもちろんのこと、スタッフが働きやすい環境を整えることもこの歯科医院の大きなテーマです。作業しやすい環境を整えたり、歯科衛生士にもマイクロスコープを使ってもらって、より精度の高い処置をしてもらうなど、さまざまな取り組みをしてきました。今後も技術面・知識面のブラッシュアップを進め、ここで働いていることがステータスと言えるぐらいの環境づくりをめざしていきます。スタッフ一体となって、患者さんのお口の健康づくりをサポートしていけたらと考えていますので、悪くなったら行くだけでなく、現状のお口の状態を確認するくらいの気軽さで、利用してもらえたらと思います。

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