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梅野 悠太 先生の独自取材記事

千早はら耳鼻咽喉科

(福岡市東区/千早駅)

最終更新日:2024/03/14

梅野悠太先生 千早はら耳鼻咽喉科 main

千早駅から徒歩4分というアクセスの良い場所に2024年3月に開業する「千早はら耳鼻咽喉科」。千早エリアは耳鼻咽喉科が少ない地域で、多くの住民から求められていた中で開業が決定されたそうだ。原聡(はらそう)理事長がめざす「子どもが怖がらず安心して通えるようなクリニックづくり」、そして「スタッフが働きやすい環境づくり」に共感した梅野悠太先生が今年4月院長に就任する予定だ。喉、鼻、耳という首から上の諸症状に対応する耳鼻咽喉科一般の診療に加え、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、中耳炎などの治療の他、アレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法やレーザー治療、補聴器の相談にも対応する。「患者さんの不安を安心に変える」をモットーとした上でどのような治療を展開していくのか、梅野先生に詳しく話を聞いた。

(取材日2024年2月25日)

「どうすれば患者さんが笑顔になるか?」と常に考える

初めに、クリニックのコンセプトを教えてください。

梅野悠太先生 千早はら耳鼻咽喉科1

当院が所属する医療法人結和会は、原理事長が創設しました。原理事長は関西を中心に系列院を複数展開しているのですが、それらのコンセプトの根底にある原理事長の考えに心が惹かれ、院長就任を決意しました。原理事長が大事にしているのは、まず当然ながら患者さん。そして次に、医師を含めたスタッフ全員。ですから当院も、ワークライフバランスに配慮したクリニックづくりを推進しています。患者さんは何かしらの不安や体調不良を抱えて受診されます。しかし、スタッフが疲れていると、不安を安心に変えることは難しいと思います。患者さんが遠慮してしまうと、うまくコミュニケーションが取れず、いい治療が提供できない可能性があるからです。そうならないためにも、原理事長はスタッフが働きやすいクリニックづくりが大切だと考えられています。私も、誰もが安心して足を運べるクリニックにしていきたいと、意気込みを新たにしているところです。

患者さんと接する際に心がけている点は何でしょうか?

患者さん目線で考えることです。どんなに小さなお子さんであっても、その子の意思があります。鼻詰まりがあるので鼻吸いが必要だとしても、その子に「今日はしたくない」という意思があるのなら、私たちはそれを尊重したいと考えています。それは生後1ヵ月ほどの赤ちゃんでも同じです。言葉が理解できないからといって、いきなり鼻や耳を触ると怖いでしょうし、親御さんも不安に感じるのではないでしょうか。なので「今からお鼻を診ますね」などと、ひと声かけてから処置を行います。そうすると抱っこしている親御さんが安心しますし、その安心がお子さんにも伝わるように思うんです。この方針は当院はじめ、系列院全体で取り組んでいることです。

そのほか、診療時に気をつけていることはありますか?

梅野悠太先生 千早はら耳鼻咽喉科2

例えば、高齢の患者さんで耳鳴りに悩んでいる方に、たとえ医学的に根拠がある正しい内容だとしても「耳鳴りは治りません」と言ってしまうと、「耳鼻咽喉科の先生がそう言うならもう治らない。どうしようもないんだ」と患者さんは絶望してしまいかねませんよね。それは医師として最も言ってはいけない言葉ではないかと、原理事長も私も考えています。医学的に治療が難しい場合も、患者さんの心に寄り添うようにしています。「こんなお薬がありますから、耳鳴りが軽減するかどうか試してみましょうか?」「補聴器を使えば音の補完につながるので、試してみますか?」「一つずつ聞こえのケアを試してみましょうか?」とお伝えして、患者さんと一緒に考えていく。そうすると患者さんも自然と笑顔になってくださるように思います。それこそが町のかかりつけ医としての重要な役割なのだと思います。

内視鏡などを用いながら不安を安心に変える

内視鏡で実際の喉や鼻、耳の様子が診られるのも耳鼻咽喉科の特徴ですね。

梅野悠太先生 千早はら耳鼻咽喉科3

そうですね。内視鏡を使用する場合は、患者さんにも一緒に画面を見ていただく方針です。例えば喉に違和感があり、「もしかしたら咽頭がんでは?」などと不安になって来院される方もいらっしゃると思います。喉の中は、患者さんからは見えません。だからこそ不安になると思うので、一緒に映像を確認して、「実際の映像はこうなっているので心配ありませんよ」と具体的にお伝えすることで、患者さんの不安の解消につながるのではないかと考えています。このような丁寧な診察だけでも、患者さんの不安が安心に変わることもあると思うので、そういった意味でも耳鼻咽喉科のクリニックに来ていただく意義があると思います。

妊婦さんや授乳中のお母さんの場合はどうでしょうか?

原理事長は「患者さんが自分の妻、子ども、親などの身内だと考えて、治療の提案をするように」とよく言っています。例えば妊娠中の重いアレルギー性鼻炎の患者さんの場合、そこで無難な漢方薬を提案するか、「この方が自分のパートナーだとしても、この薬なら処方できるだろうか」と考えた上で提案するかで、患者さんの感じ方は大きく変わるのではないかと思います。考え方、そして伝え方を工夫すれば、より良い医療の道が探せると思っています。

耳鼻咽喉科を受診するべきか、小児科や内科がいいかを悩む方も多いと思いますが……。

梅野悠太先生 千早はら耳鼻咽喉科4

内科や小児科と、耳鼻咽喉科との大きな違いは内視鏡の有無でしょう。耳、鼻、喉の中を内視鏡でじかに映像として確認できるのは耳鼻咽喉科のほうが多いので、喉や耳の痛み、中耳炎の症状である耳漏など、首から上の症状がある場合は耳鼻咽喉科をお勧めします。逆に腹痛や下痢、強く咳込むなどの症状の場合は小児科や内科が向いているでしょう。とはいえ、どちらの症状もある場合がありますので、小児科や内科、耳鼻咽喉科どちらかだけと考えるのではなく、症状に合うほうの診療科をまずは受診して、そこで医師から「この症状がある場合は他の診療科も受診されたほうがいいですよ」と勧められたら、その医療機関も受診するのがいいのではないかと思いますね。

スタッフの働きやすさも考慮し患者の安心感につなげる

スタッフさんの働きやすさにも注力されているそうですね。

梅野悠太先生 千早はら耳鼻咽喉科5

当院では、医療法人結和会の考えにのっとり、職場を中心に据えて働くのではなく、プライベートを中心に働くという考え方を大切にしています。というのも、先述したように医師やスタッフが疲れていると患者さんはいろいろと遠慮してしまいかねず、それによってコミュニケーション不全となれば、結果的に良い治療が提供できなくなってしまうかもしれません。そうなると、患者さんの不安を安心に変えることはできませんよね。スタッフにも、子育て中の人、親御さんの介護がある人、逆に人一倍仕事に力を入れてキャリアを積みたい人など、一人ひとり異なる仕事に対するスタンスや人生があり、まずは医師やスタッフの人生が満たされていないと、良い医療は提供できないと考えます。だからこそ当院では、人数に余裕ある医師とスタッフの体制や、働き方の改善にも力を入れたいと思っています。

スタッフの働きやすさが患者さんの安心感の土台になるんですね。

はい。医師が患者さんをきちんと診て治療をするのは当然のことです。その上で「どのクリニックに行きたいか」について患者さんの目線に立って考えると、やはりスタッフの対応が決め手になると思うんです。いくらいい治療を受けたとしても、受付や電話の窓口の対応の感じが悪ければ、いい気持ちで帰宅できないと思います。また、医師が不機嫌そうにしていると、患者さんは相談しづらいのではないでしょうか。そのためにもスタッフ全員が協力して、クリニックのいい雰囲気づくりに貢献できる体制を整えたいです。そして、いずれは医師も複数人で診療したいと考えています。

読者へのメッセージをお願いします。

梅野悠太先生 千早はら耳鼻咽喉科6

先日開業にあたっての内覧会を行いました。若いご家族連れも多く、「待ってました!」「来てくれてうれしいです」といったお声もいただき、私たちも励まされました。患者さん第一、そしてスタッフのことも大切にしたクリニックづくりをモットーとし、耳、鼻、喉の症状やその他のお悩みなど、何でも気軽に相談できるクリニックにしていきたいですね。私自身、父が耳鼻咽喉科の医師で喉に魚の小骨が刺さったのを取ってもらったことがありました。そんなちょっとした相談にも対応していきたいと思います。また、補聴器のご相談にも対応する予定です。皆さんの期待を裏切らない、みんなが笑顔になれるクリニックをめざしていきます。

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