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三好 耕太郎 院長の独自取材記事

上野消化器内視鏡クリニック

(台東区/上野駅)

最終更新日:2024/03/15

三好耕太郎院長 上野消化器内視鏡クリニック main

上野駅広小路口から徒歩1分とアクセスしやすい場所にある「上野消化器内視鏡クリニック」。2024年2月に開院した同院は、院名のとおり消化器内科と消化器内視鏡検査に特化したクリニックだ。和のテイストを取り入れた落ち着きのある雰囲気の院内は、グレードの高いホテルを思わせる。「緊張を伴いがちな内視鏡検査をできるだけリラックスして受けてもらいたいという思いからインテリアにもこだわりました」と話すのは、日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医の三好耕太郎院長。東京警察病院や東京大学医学部附属病院の消化器内科などで研鑽を積んだ消化器と内視鏡検査のエキスパートだ。爽やかな笑顔と人へのリスペクトにあふれた言葉が印象的な三好院長にクリニックの展望や医療への思いを聞いた。

(取材日2024年2月28日)

理想の医療を提供するためのさまざまなこだわり

上野で開院されたのはなぜですか?

三好耕太郎院長 上野消化器内視鏡クリニック1

出身の東京大学が近いこともあり、この辺りは学生時代からなじみのある場所です。開院を決めた時、自分が専門とする内視鏡をクリニックの柱として考えましたが、がんなどの治療へつなげるためには信頼のおける病院の近くが良いと考えました。そこで、上野を含む大学近辺で良い場所はないかと探していたところ、ご縁があってこの場所に開院を決めました。上野はお年寄りが多い街だと思っていたのですが、いざ開院してみると20代や30代の若い方がかなり来院されています。交通のアクセスが良いため、地域の方々だけでなく北関東の遠方から来られる方もいらっしゃいますね。

開院は以前から考えておられたのですか?

すごく生意気に聞こえるかもしれませんが、医療というものを考えた時「医師はただ黙って良い治療だけをしていればいいというものではない」という思いがずっとありました。「自分はこういう状態だから、こういう治療を受ける必要があるんだ」、「この治療に対してはこれぐらいの費用がかかる」という患者さん自身の納得が足りていないように感じていたんですね。患者さんは、不安を抱え、今の状態をどうにかしたいから来院されます。その時に、医師は良い治療をと考えて「とりあえず検査しましょう」などと言いますが、患者さんからしてみれば「よくわからないけれど、診てもらってOKと言われた」ということも多いと思います。それはお互いにとって良いことではないと、医師になってからずっと思っていました。

先生が理想とする医療があるということですね。

三好耕太郎院長 上野消化器内視鏡クリニック2

病院では、なかなか細かい部分にまで手が回らないということは理解できますし、それを組織の中で実践するとなると、自分以外の周囲の人の仕事を増やすことになってしまいます。自分個人では取り組むけれど、それをみんなに押しつけることはできないですよね。例えば、大腸内視鏡検査の下剤の飲み方一つにしても、よくわからずに「これでいいのかな」と不安なまま服用するなど、必要のないところで不安になりながら検査を受けるというのは何か違うと思います。細部までの配慮が足りないにもかかわらず、それでもこれは良い医療だという考え方に違和感がありました。そういう意味で、志を一つにした仲間を集めて、自分の理想とする医療を提供したいと思ったことが独立を決めた理由です。

設備へのこだわりについてはいかがでしょう。

内視鏡検査に関しては妥協せず、先進の技術が詰まった内視鏡を導入するなど、これ以上どうやって良くするのだろうと思えるくらいの機器と設備を整えました。自分の技術がいくら高くても、画質が良くなければ見えないものもありますから、そこはこだわりたいですね。また当院ではAI技術を活用した内視鏡を使っています。大腸にはたくさんのひだがあり、またよく動くので、意外に思われるかもしれませんが、大腸ポリープは見つけるのが難しいんです。当院のAIはリアルタイムに映像を分析してポリープを疑うと、教えてくれます。自分の目や技術には自信がありますが、少しでもポリープの見逃しを避けるために導入しています。

健康な人が健康なまま過ごせるよう医療でサポートを

消化器内科医になったきっかけは?

三好耕太郎院長 上野消化器内視鏡クリニック3

大学を卒業し国家試験に合格して医師になった後、どこで初期研修を受けようかと考えました。東京でもいろいろなお誘いがあったのですが、その頃ちょうど東日本大震災があって、たまたま被災地の南相馬市立総合病院の病院長から声をかけられました。話を聞くと、まさしく被災地で、まだバリケードが張られているような状態だということでした。単純に医師としての知識や最新の治療に触れるという意味では東京のほうが良いと思いますが、話を聞いているうちに医療人としてのキャリアを被災地でスタートさせたいという思いから福島へ赴きました。当時の南相馬は震災のため研修医の教育がなかなか難しい状況でしたが、その2年間、福島県立医科大学の先生方に救われました。尊敬できる先生方がとても多く、外様の私に対しても本当に良くしてくださいました。その時の恩師が消化器内科医だったのも、消化器内科医になった大きな理由の一つです。

消化器内視鏡については?

内視鏡は悪い所が目で見てわかるというところが良いなと感じましたね。それと、内視鏡検査の手伝いをしていた時ですが、検査する医師によって患者さんの苦しみ方が全然違うんですよね。下手な医師が検査すると、患者さんが苦しそうにしているんですが、うまい医師がやると、全然苦しまないんですよ。そういったことを目の当たりして「これは楽しそうだな」と思いました。実際にやってみると、難しいのですが、先輩方から「センスある」とか「うまいよ」とか、おだてられて調子に乗っていたら、いつの間にか内視鏡を専門にしていましたね(笑)。

内視鏡検査には予防の意味合いもあるとお聞きしました。

三好耕太郎院長 上野消化器内視鏡クリニック4

そうですね、例えば大腸ポリープを切除することは治療でもあり、大腸がんを予防したとも言えます。やはり、病気になると日常生活に大きく支障を来しますよね。特にその病気が胃がんや大腸がんなどの悪性腫瘍の場合はなおさらです。ありきたりな言葉になってしまいますが、私がこのように元気に仕事ができているのも健康であってのものなんですよ。当然、患者さんも同じですので、私たちクリニックが患者さんの日常を守る助けになれればうれしいです。定期的に内視鏡検査を行うことで、守ることにつながる日常があるのは間違いないですし、予防としての内視鏡検査も患者さんに伝えていきたいですね。

患者と医師、互いに敬意を持てる関係を築いていきたい

内視鏡検査でこちらならではの工夫があれば教えてください。

三好耕太郎院長 上野消化器内視鏡クリニック5

患者さんはなかなか気がつきにくい部分だと思いますが、当院では胃や腸内をできる限りきれいにしてから検査を行うようにしています。手間のかかる作業ではあるのですが、とにかくきれいにすることを心がけていますね。当院の内視鏡には、水を勢いよく噴射することで胃や大腸内を洗浄するジェット機能が搭載されています。クリニックでこの機能を活用しているところは少ないかもしれないですね。これは私の性格だと思いますが、面倒くさがって、だいたいでやるのが嫌いなんですよね。時間と手間はかかりますが、検査には万全を期すことに努めています。

診療理念について教えてください。

理念としては、患者さんとお互いに敬意を持てる関係を築きたいと思っています。患者さんは私を信頼して受診してくださるはずなので、適当なことはしたくないですね。患者さんの信頼には、誠意ある診療をして全力で報いたいです。また、私だけで診療が完結するものだとは思っていないので、スタッフの力が不可欠です。チームとして成長できる環境をつくることは私の責任ですし、その成果として患者さんに一貫した親切な対応ができるクリニックをつくっていきたいですね。

読者へのメッセージをお願いします。

三好耕太郎院長 上野消化器内視鏡クリニック6

内視鏡検査は怖かったり、よくわからなかったりすることも多いと思います。当院では、そういったことをできる限り排除するため、院内で下剤を飲む時の専用スペースと個別のトイレ、壁で仕切られたリカバリールームを設けるなどしてプライバシーを確保しているほか、検査負担を少なくするための鎮静剤や鎮痛剤の使用、胃と大腸の内視鏡検査の同日実施など、さまざまな工夫をしています。また、スタッフの対応から医師や看護師の説明まで、患者さんに理解、納得して検査を受けていただけるよう全力を尽くしています。検査費用や検査内容などについては、最初にしっかり説明しますので、安心して来ていただきたいですね。

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