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かかりつけクリニックを持つ重要性
クリニックプラス中野
(中野区/中野駅)
最終更新日:2023/10/10
- 保険診療
厚生労働省がかかりつけ医制度発足への準備中ということもあり、今、あらためてホームドクターの存在が注目されている。一方で、これまでの町のクリニックの診療時間では会社帰りの通院は難しいという現実もあった。そんな時代の中で、忙しい人でもかかりつけ医を持てるようにと、さまざまな工夫を重ねているのが「クリニックプラス中野」の佐伯豪士院長だ。病院とクリニックでは果たすべき役割も異なるため、患者にはうまく使い分けてほしいと佐伯院長は願っている。プライマリケアと高度医療機関の両現場で経験を重ねてきたからこそ、その重要性についての洞察も深い。かかりつけ医を持つということは患者にとってどのようなメリットがあるのか、どんな時にかかるべきなのかなど、詳しく話を聞いた。
(取材日2023年9月23日)
目次
かかりつけ医制度スタートに向け注目のプライマリケア。小さな悩みも日頃から相談して健康管理を
- Q病院とクリニックの違いについて教えてください。
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A
病院はクリニックよりも規模が大きく、専門性に特化した医師も多く、特殊な検査機器や治療機器も備えています。しかし、そういったスペック以上に、一番の大きな違いは役割分担だと言えるでしょう。総合病院や大学病院は高度医療や救急医療、町のクリニックはプライマリケアと、それぞれ担うべき役割が違うのです。プライマリケアとは、患者さんが一番最初にかかることができる身近な場所で、さまざまな問題に幅広く対応する医療です。これまで、患者さんと継続的なパートナーシップを築いている医師はホームドクター、かかりつけ医などと呼ばれてきました。そういった医師による医療といっても良いでしょう。
- Qクリニックの役割について詳しく教えてください。
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A
基本的にはまずクリニックに相談して何の病気なのかを明らかにして、そのまま治療を受けるというのが一つの流れです。さらに高度な検査や治療が必要と診断される患者さんを、しかるべき病院につなげていくのもクリニックの役目になります。また、生活習慣病など長期間にわたる通院が必要な場合も、通いやすいクリニックならば「予約が取りにくい、待ち時間が長い、診療時間が短い」などのストレスを軽減することができるのではないでしょうか。さらに、病気を予防するための生活習慣の改善に関する相談などもクリニックが得意とするところです。
- Q何科を受診すべきか迷った時もクリニックに相談できますか。
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A
もちろん、何科にかかればよいのか迷う時こそクリニックを利用してください。もし、かかりつけのクリニックが内科だったとしても「足が痛い」というような相談もできます。そこから、必要があれば整形外科などを紹介していきますが、これこそが厚生労働省が推奨する「かかりつけ医」でもあります。今後は国の政策によって、各医療機関で患者さんの病歴、検査歴、服薬歴などの情報共有もよりスムーズになっていくと予想されます。だからこそ、患者さんを最初に診る医師がどれだけ適切かつ詳細な情報を聞き取れるかも問われるでしょう。今後ますます「いつでもかかれる」かかりつけ医の重要性は増していくのではないでしょうか。
- Q忙しくてなかなかクリニックを受診できない人もいますよね。
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A
プライマリケアはあらゆる人の身近な存在であるべきです。当院は、忙しい方でも受診しやすいように駅から徒歩1分という立地にこだわりました。診療時間は平日は20時までと会社帰りでも通いやすいようにしていますし、土日祝日も17時30分まで診療しています。また、SNSで予約をして、導入部分の問診はオンラインで行い、会計は登録済みのクレジットカードからの引き落としも可能という独自システムも構築しました。予約から会計までをできるだけスピーディーにして、受診ハードルを下げたかったからです。どんな方でも、気軽に立ち寄っていただけたらと思っています。
- Q明らかな症状が出ていなくてもクリニックで診てもらえますか。
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A
便や尿に血が混ざっているというようなサインがなくても「何となくいつもと違う」そんな違和感があるだけでも構いません。例えば、ダイエットもしていないのに急に体重が減った、食欲不振や咳が続いている、風邪がなかなか治らないというような時も、ぜひ相談に来てください。何日以上続いたらと単純には言えませんが「いつもより長い」というのが、一つの判断基準です。不快な症状が長引くのは年齢のせいだけではなく、重大な病気が潜んでいるケースもあるので注意してください。早期発見・早期治療ができれば、治療の選択肢も広がります。どんな小さな悩みでも、かかりつけクリニックに相談する習慣をつくってもらえたらと思います。