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伊賀上 洋輔 院長の独自取材記事

四季こども歯科

(伊予郡松前町/古泉駅)

最終更新日:2023/10/27

伊賀上洋輔院長 四季こども歯科 main

松前町の想い通り沿いにある「四季こども歯科」。子どもが大好きな伊賀上洋輔院長が、2023年6月に開院した小児歯科専門の歯科医院だ。日本小児歯科学会小児歯科専門医の資格を持つ院長が大切にしているのは、削って詰めて虫歯を治療する歯科医療ではなく、きれいな歯をきれいなまま維持すること。予防に注力し、子ども一人ひとりの成長に寄り添ったアプローチを心がけている。「for a better future」を医療理念に掲げ、子どもたちのよりよい未来のために尽力する院長に、小児歯科を専門にした理由や子どもをやる気にさせる診療など、愛にあふれる話をたっぷりと聞いた。

(取材日2023年6月23日)

小児歯科専門の予防を重視した歯科医院

小児歯科の道を選んだのはなぜですか?

伊賀上洋輔院長 四季こども歯科1

子どもが好きという気持ちが一番ですね。小学5年生の時の担任がとてもすてきな先生で「先生みたいな先生になりたい」って言ったんです。そうしたら「洋ちゃんはもっとすごいものになりなさい」と言われて。もっとすごいものって何だろうと考える中でこの道を選びました。大学卒業後の進路を決める時も、周りは一般歯科に進む人が多かったんですが、私はやはり子どもたちの役に立つ大人になりたいという気持ちが強くて。せっかく歯科医師になったんだから、この資格を子どもたちのために使いたいと思い、小児歯科専門の歯科医師をめざしました。仕事とは人生において大半の時間を占めるものだから、子どもたちのきれいな心にふれて生きていきたいと思ったんです。

小児歯科一筋ですね。

はい。小児歯科だけ突き詰めようと思い、やってきました。長崎大学歯学部で学び、鹿児島と宮崎の小児歯科専門の医療法人で5年勤めた後に、日本小児歯科学会小児歯科専門医の資格を取得しました。出会う先生方に恵まれて、技術や知識だけでなく、子どもの心への向き合い方や医療人としての心構えなど、大切な価値観を学ばせていただきました。小児歯科専門医はまだ少なく、小児歯科専門のクリニック自体も少ないんです。一般歯科を勧める助言もいただきましたが、私は子どもだけを診るところがあってもいいと思いまして。大切な子どもの歯をどこで診てほしいかと保護者目線で考えたとき、やはり専門性の高いところ、しっかり診てくれるところを選ぶだろうなと。

診療内容について教えてください。

伊賀上洋輔院長 四季こども歯科2

当院は小児歯科専門の定期メンテナンスを重視した歯科医院とうたっていますので、とにかく予防が一番です。予防というのは医療の基本ですから、その枠組みの中で必要な治療や矯正なども行います。定期メンテナンスで主に子どもたちと関わる歯科衛生士は担当制にしていて、私もチェックを行います。矯正に関しても、小さいうちから取り組める筋機能矯正に力を入れています。一般的に歯科医院では、中・高校生になって矯正を始めるケースが多いのですが、ワイヤーを用いる矯正は、結果に対する治療。トラブルの原因にアプローチできる早めの段階で介入し、小学生の間にはもう歯並びの問題は解決しているというのが理想です。

筋機能矯正とはどのようなものですか?

狭い顎をただ広げるだけでなく、狭くなった理由に対してアプローチをかけるのが筋機能矯正です。当院では、口元だけを診るのではなく、顔全体、呼吸などの習慣にも目を向けて、子どもの成長をよりよい方向に導いていくような歯科医療の提供に努めています。そのアドバイスを担うのが、エデュケーターという子どもたちと接することを得意としたスタッフ。歯科衛生士や管理栄養士、保育士がエデュケーターとなって、舌の位置や飲み込み方、本来の体の正しい使い方を教えるトレーニングをアクティビティーと呼び、指導しています。2階には専用のスペースも用意しています。

子どもをやる気にさせる歯科診療

小児歯科専門であることの子どもや保護者のメリットは何でしょうか?

伊賀上洋輔院長 四季こども歯科3

一般歯科だと「子どもが泣いたら他の患者さんに迷惑をかけてしまう」などとお母さんたちも気を使われると思うのですが、小児歯科専門クリニックなら気兼ねなく過ごせると思います。院内も、子どもがまぶしさを感じないよう診察室の天井にはライトをつけない、ユニットの椅子を最初から倒れているものにするなど工夫し、治療を受けられない理由を減らすことに努めています。小児歯科で重要なのは、においや音などの外部刺激を本人の許容範囲内に収めてあげること。特に視覚的な刺激は大きくて、ライトのまぶしさも治療を怖がる要因になってしまいます。ですから私たちは怖そうなものをとにかく置かず、診察室はシンプルにしています。自宅とあまり変わらない動きができるよう部屋ごとに洗面台を設けてうがいや歯磨き指導をしています。

子どもに対してどのようなアプローチをされているのですか?

誤解を恐れずに言うと、大人げないような対応をしています(笑)。子どもを子ども扱いしないようにしています。当院はキャラクターのグッズを置いていません。なぜなら、あやして治療を受けてもらうのではなくて、行動に対する価値を与えるのが小児歯科の仕事だと思っているからです。口を開けることができないという子は、保護者ではなく本人に対して「何のために必要なのか」という説明が大切です。その行動に価値を見出すと、しっかり治療に向き合ってくれるんです。実際、保護者さんから「ここに来てから子どもが歯磨きをするようになった」と言っていただくこともありうれしいですね。

子どもたちと対等な関係性を築いているのですね。

伊賀上洋輔院長 四季こども歯科4

その関係性は本当に大切です。「ばい菌を退治したいから、お願いだから口を開けてね」という関係性だと、歯を削られたというマイナスな印象を持ってしまう。「君の口の中にいるばい菌をやっつけなきゃいけないんだ」と、わかりやすい言葉で伝え、一緒に頑張ろうという前向きな気持ちにさせることが大切。子どもだからわからないだろうと説明しないのは言い訳です。この子は何歳で、どんな性格で、このくらいの集中力があるからここまでできるかな……と、一人ひとりに寄り添い、治療に向き合おうという気持ちにさせるのが小児歯科の仕事です。こういったスタンスも保護者さんにご理解いただけるとありがたいですね。

子どもたちのよりよい未来のために

診療で大切にしていることを教えてください。

伊賀上洋輔院長 四季こども歯科5

自分の子どもに受けさせたい歯科医療だけを提供したいと思っています。スタッフにも「私の子どもは先生に診てほしい」と言ってもらえるような歯科医院にすることも一つのテーマです。診療に関しては「原因に対する治療は早期、結果に対する治療は後期」という考え方で、とにかく子どものうちにトラブルの原因を一つ一つ潰していくことを大切にしています。当院の定期メンテナンスは、トラブルの原因を見つめ、ご家庭での生活習慣を評価する日でもあります。子どもは、ほんの3ヵ月でも大きく変わるので、定期的に通うことで今後の見通しをつけ、それに合ったアプローチを考えていくことが重要なんです。

まさに学校の先生のような関わり方ですね。

歯科医院は、歯に関する教育の場だと思っているので、子どもたちには、歯に関する先生と思ってもらえたらうれしいですね。子どもたちが話しに行きたい、褒められてうれしいと思えるような雰囲気をスタッフとつくっていきたいと考えています。スタッフは全員が主体性をもって同じ価値観で役割を務めてくれています。そんな仲間と、子どもたちに虫歯などの問題がなく、何事もなく一日が終わるととてもうれしいですね。もちろん問題を解決するのも医療ですが、私は問題が生じる前に先手を打って予防していくことを大切に考えています。もっと早く関われていたら、こんなに削らなくて良かったのに……ということをなくしていきたいですね。

最後に読者へメッセージをお願いします。

伊賀上洋輔院長 四季こども歯科6

当院の医療理念は「for a better future」。子ども、保護者の方、そして地域のよりよい未来のためにという想いで診療に臨んでいます。当院に通う子どもたちが大人になった時、大きく羽ばたいてほしいという気持ちを込めて、窓から鳥が羽ばたいていくイメージのロゴにしました。子どもにとって歯科医院が敵から味方になり、通うことが楽しみになって、大人になるまでいい状態を維持するお手伝いができれば幸いです。お子さんが18歳になって、これから「自分の人生を進みます」と巣立つ時、ニコッと笑ったその口元が爽やかで、虫歯もなく、歯並びもきれいだったらうれしいですよね。小児歯科でしかできない寄り添い方で、お子さんの成長を一緒に見守っていけたらと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

小児矯正/41万8000円~

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