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血管を調べる動脈硬化の検査
自分の状態を知り病気の予防を

神宮前内科クリニック

(名古屋市熱田区/神宮前駅)

最終更新日:2023/10/13

神宮前内科クリニック 血管を調べる動脈硬化の検査 自分の状態を知り病気の予防を 神宮前内科クリニック 血管を調べる動脈硬化の検査 自分の状態を知り病気の予防を
  • 保険診療

木目を生かした広々とした院内に優しい雰囲気が漂う「神宮前内科クリニック」。川瀬雄太院長は日本内科学会総合内科専門医、日本循環器学会循環器専門医で、病院勤務医時代は心筋梗塞や狭心症など心疾患をメインに、幅広く一般内科疾患の診療に携わってきた。開業医となった今は、心筋梗塞はじめ命に関わる病気になることを防ぎたいと、その原因となり得る動脈硬化や高血圧などの早期発見、抑制に注力。超音波検査機器や血圧脈波測定機器、心電図測定器機器など検査機器も充実させている。「まずは健診をきちんと受け、何か指導を受けたら専門医療機関を受診してください」と川瀬院長。患者に、自分の体や健康に対する意識を高めてほしいというのも願いだ。今回は、同院で行う動脈硬化の検査について丁寧に教えてもらった。

(取材日2023年10月2日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Q動脈硬化とはどのような状態でしょうか?
A

動脈とは、心臓から送り出される血液を全身に運ぶ血管です。血液が勢いよく流れるので壁が厚く、しなやかである程度の弾力性を持っています。しかし加齢や高血圧、脂質異常症、糖尿病などにより血圧が高くなったり、血中のコレステロールが増えて血管の内側に蓄積するようになったりすると、動脈が次第に弾力性を失い、硬くなります。これが動脈硬化の状態です。脂質の蓄積をプラークといいますが、その付着により壁が破裂して炎症が起きて線維化し、より狭くなったり、脂質が血液と混ざって血栓になったりすることも。動脈硬化は高齢になるほど多く、糖尿病と診断された方は特に注意が必要です。

Q悪化するとどのようなリスクがありますか?
A

血管の壁が厚くなった分、血液の通り道が細くなることを「狭窄」といい、それが最終的に血管を詰まらせたり血栓ができて血管が塞がったりする「梗塞」という状態が起こることがあります。それらが体のどの血管で起こるかにもよりますが、心臓の血管で起これば狭心症や心筋梗塞に、頭の血管で起これば脳梗塞など命に関わる状態になることも。他にも、腎臓の血管で起これば腎障害が起きることが考えられますし、足の血管で起これば、閉塞性動脈硬化症といって歩くと足が痛いなどの症状が出ることもあります。足は最悪の場合、切断になることもあり得ます。動脈硬化の悪化は全身のさまざまな病気のリスクにつながっているのです。

Q予防のためにどんなことに気をつけると良いですか?
A

動脈硬化の原因となるのが高血圧、脂質異常症ですので、まずそれを防ぐことが一番の予防になります。ただ、動脈硬化が進むから血圧が高くなる、血圧が高くなるから動脈硬化が進むという具合にどちらが先ということではないので、いずれの予防についても、食事は塩分や高カロリーの物を控えることが大事です。適度な運動も必要で、喫煙はやめましょう。また、高齢でなくともホルモンの関係で高血圧になることもあるし、遺伝性でコレステロールが高い方もいらっしゃいます。すぐに動脈硬化になるわけではありませんが、そうした場合は定期的な観察が望ましいですね。まずは健康診断をきちんと受けることを心がけていただきたいですね。

検診・治療START!ステップで紹介します

1問診で生活習慣などを確認、血液検査を受ける
神宮前内科クリニック 問診で生活習慣などを確認、血液検査を受ける

受付を済ませたら、待合室であらかじめ血圧を測定し、診察へ。生活習慣が肝心なので、日々の食事内容や普段の運動習慣、家族の既往歴などまで尋ねられる。その後、採血。血液検査では、コレステロール値、血糖値、肝機能、腎機能などが調べられる。30分以内に結果がわかるので、動脈硬化のリスクがあると診断された場合はさらに詳しい検査へ進む。

2血圧脈波検査で手足の動脈の状態を測定 
神宮前内科クリニック 血圧脈波検査で手足の動脈の状態を測定 

血圧が高い、コレステロールが高い、足が痛いなど、検査数値や症状により動脈硬化の可能性があると診断された場合、ABI検査と呼ばれる血圧脈波検査を受ける。患者はベッドにあお向けになる。両手足に装置をつけて手足の血圧の比率を調べる検査で、時間は5分ほど。正常な場合は、足のほうが血圧が高いが、一定の比率を下回った場合は足の動脈の狭窄が疑われる。

3頸動脈の超音波検査を受ける
神宮前内科クリニック 頸動脈の超音波検査を受ける

頸動脈の超音波検査は、首の血管にプラークがどれほど蓄積しているか、血管がどれほど狭くなっているかを画像で確認するもの。全身の動脈硬化は首の血管と相関があるといわれているため、心筋梗塞や脳梗塞のリスクの早期発見に結びつく可能性のある重要な検査だ。ゼリーを塗った首の部分に、技師、または医師が専用の機器を当ててゆっくり動かしモニターで観察する。

4資料や画像を見ながら検査結果の説明を聞く
神宮前内科クリニック 資料や画像を見ながら検査結果の説明を聞く

診察室で検査結果を聞く。医師が、血管の狭窄具合やプラークの状態などを、数値が書かれた資料とモニターの画像を使って説明してくれるので、わからないことがあれば遠慮なく聞こう。「専門用語は使わないように、わかりやすくお話しすることを心がけています」と川瀬院長。血管が狭く、プラークが多い場合は心筋梗塞や狭心症のリスクを考え、積極的な治療が必要かどうかが診断される。

5治療を開始し、定期通院をする
神宮前内科クリニック 治療を開始し、定期通院をする

基本的に治療は、血圧やコレステロールの管理を目的とした内服となる。食事や運動指導も行われる。禁煙も重要だ。血圧は毎日、自宅で測定する。通院は原則月1回だが、患者の希望や生活事情に配慮し、調整が可能。人によって、半年から1年後に再度、超音波検査や血圧脈波検査を受ける。

ドクターからのメッセージ

川瀬 雄太院長

私の専門である狭心症や心筋梗塞など循環器の病気は、生活習慣病と深く関係しており、まずその予防に努めたいと思っています。当院を駅直結のビル内に開業したのも、学校やお勤め帰りに気軽に来ていただければと考えてのことです。火曜、金曜は20時まで診療しています。動脈硬化は進行すると心筋梗塞や脳梗塞、足の切断などのリスクが高まる恐れがあります。まず健診は必ず受けて、何かあれば医療機関を受診しましょう。そして検査で診断されたら定期通院は必ず続けるようにしてください。その中でご自身の体や健康に対する意識が高まっていけば、血圧やコレステロール値が安定し動脈硬化の予防が期待できるのではないかと思います。

川瀬 雄太院長 神宮前内科クリニック
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