青野英幸院長の独自取材記事

ノアクリニック

(香芝市／志都美駅)

最終更新日：2023/08/30

JR和歌山線志都美駅より徒歩1分、西名阪自動車道の香芝インターより車で2分という好立地にある「ノアクリニック」。院長の青野英幸先生は、済生会中和病院の内科部長を務めた後、2023年4月に同院を開業。内科疾患全般から生活習慣病などの診療も行っており、エックス線検査やエコー検査、心電図検査などを即日に検査することができる。また美容皮膚科も掲げているのが特徴で、内科を入り口にして気軽に美容医療を受けることが可能。地域住民が健康で美しく笑顔になれるような体制を整えている。「一つの場所でさまざまなことに対応できるようなクリニックをコンセプトに、幅広い医療を提供していきたい」と語る青野先生に、地域医療に携わる医師としての思いなどを聞いた。

（取材日2023年7月7日）

さまざまなニーズに一つのクリニックで対応したい
総合病院での経験を生かし、近隣住民の健康を支える
地域の相談窓口として、総合的な医療を提供していく

さまざまなニーズに一つのクリニックで対応したい

内科と美容皮膚科を一緒に標榜されているのは珍しいですね。

私は内科医としてずっと勤務をしてきましたので、内科医療はもちろん大事だと思っていますが、人生100年時代の今、加齢にアプローチするエイジングケアのニーズも高まっていることを感じていました。それで、一つのクリニックでさまざまなことに対応ができる、ということをコンセプトにして開業をしようと思いました。開業に向けて予防医学や再生医療、皮膚科や美容皮膚科の診療経験を積めるよう、知人のクリニックで非常勤として働いたり、美容業界で働いている知人たちと情報交換をしたりして、勉強をしてきました。そのため、開業を決めてから実際にオープンするまでの準備期間が、かなり長くなってしまいました。

2023年4月に開業されたばかりですが、どのような患者さんが多いですか？

若い方から高齢の方まで幅広いですね。内科の疾患で受診をされた方が、美容に興味を持たれることもあります。美容に興味を持っているけど美容クリニックは敷居が高く感じるという方も入りやすいのではないでしょうか。また男性の方からの美容皮膚科の需要も増えてきています。特に人と接する仕事をされている方が、身だしなみのために受診されることもあります。内科をきっかけに美容皮膚科を受けられる方もいらっしゃいますし、逆に美容皮膚科にいらっしゃっている患者さんが体調を崩された時には、内科を受診することもできます。内科と美容皮膚科の架け橋のような存在として、当クリニックをご利用いただければと思います。

駅前という立地もあるので、通院しやすいですね。

そうですね。立地も含めて、入りやすく、通いやすいような雰囲気をめざしました。1階を内科、2階を美容皮膚科にしていて、それぞれに待合スペースを設けています。同じ空間でそれぞれの患者さんが待つのは違うかなと思い、入り口を通ってすぐに内科の患者さんと美容皮膚科の患者さんの動線が分かれるようにしました。

総合病院での経験を生かし、近隣住民の健康を支える

医師をめざされたきっかけを教えてください。

父が歯科医師で、他にも身内に医療関係者が多く、医療の仕事が身近な存在だったことが大きいですね。父と同じ歯科医師も考えたのですが、歯だけよりも体全体を診る医学に興味を持ちました。一人の方の命に関わるような仕事をしたいと思い、医師をめざしました。

そして、奈良県立医科大学医学部で研鑽を積まれたのですね。

はい。出身は大阪なのですが、大学から奈良に来て、そのままずっと奈良で仕事をさせてもらっています。特に済生会中和病院で長く勤務をしていました。済生会の先生方には、医師になってすぐの右も左もわからない時期から指導をしていただき、その時の教えが私の基礎になっていますし、独立した今、とても役に立っています。

開業を意識されたのはいつ頃ですか？

働いている環境がすごく良かったので、当初は開業をしようとは思っていませんでした。済生会のような総合病院では、個人のクリニックではできない症例や疾患などの診断や治療に携わることができます。それがとても魅力的で、やりがいを感じていました。だから開業を意識し始めたのは、大学を卒業してから15年くらい過ぎた後だったと思います。また、美容医療の分野が広く世の中に認知されてきた今だからこそ、内科と美容皮膚科を一緒に取り入れていこうという後押しになりました。

香芝市で開業をされた理由を教えてください。

もともと、このエリアに長く住んでいたのが理由の一つです。また香芝市は人口が増えてきている市で、隣接している王寺町も若い世代が多く転入しています。大阪も近いですし、その辺りにお住まいの患者さんにも来ていただけるかなという思いもありました。徒歩圏内に内科があまりないのも、この場所を選んだ理由です。

地域の相談窓口として、総合的な医療を提供していく

済生会中和病院では内科部長も務められていましたが、専門は呼吸器内科だそうですね。

そうですね。ただ臓器別に細分化はされているわけではなく、消化器、循環器、腎臓、血液領域など内科全般を診ていました。当クリニックは、内科と呼吸器内科を掲げていますが、日本内科学会の総合内科専門医として、内科疾患の全般に幅広く対応できますし、またエックス線検査、腹部エコーや心エコー検査、ホルター心電図、睡眠時無呼吸症候群の検査、血液検査も即日実施が可能です。

検査で重い疾患が見つかった場合はどうされるのですか？

当クリニックで適切な治療ができないと判断した際は、すぐに大きな総合病院を紹介します。もちろん患者さんには診断内容をきちんとご説明して、「こういう理由だから大きな病院で早く診てもらったほうがいいですよ」とお伝えしています。ただ「他の病院に行ってください」では、患者さんは納得ができないでしょうし、信頼関係を築くということが、地域医療には必要だと思っています。

しっかりと患者さんと向き合われているのですね。

勤務医時代に重い病気を患われている患者さんと接することも多かったので、一人ひとりに寄り添うことは大切にしています。また、堅苦しくて難しい言葉ではなく、かみ砕いたわかりやすい言葉で丁寧に説明することも心がけています。自分の状態が良くなるということをモチベーションにして治療を頑張ってほしいので、患者さんが理解できるようにしっかりと説明をしています。

最後に読者へメッセージをお願いします。

病気にならない、病気を未然に防ぐ、ということが医学に一番求められていることだと思います。さらに現代では、生活の質も重視されるようになりました。そのため当クリニックは内科だけでなく、美容医療や予防医学、再生医療など、トータル的な診療を提供することをめざしています。患者さんのニーズは一人ひとり異なりますので、丁寧に向き合って、健康のことや美容のことの相談窓口として、地域医療に貢献していきたいですね。今は開業してまだ間もないので、もう少し落ち着いたら健康相談の講演など、予防医学の普及にも力を入れていきたいと思っています。