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高血圧は健康への静かなる脅威
動脈硬化予防のために早期受診を

神田西口うちだ内科

(千代田区/神田駅)

最終更新日:2024/01/25

神田西口うちだ内科 高血圧は健康への静かなる脅威 動脈硬化予防のために早期受診を 神田西口うちだ内科 高血圧は健康への静かなる脅威 動脈硬化予防のために早期受診を
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東京・千代田区の「神田西口うちだ内科」は、東京メトロ銀座線とJR山手線の神田駅エリアで2023年にオープンした新しいクリニックだが、内田俊也院長は医師としてキャリア45年を数えるベテランドクター。その内田院長の専門の一つが高血圧だ。国内で成人の2人に1人が該当するという高血圧症は、サイレントキラーの呼び名のとおり、自覚症状がないままじわじわと患者の血管にダメージを与え、心筋梗塞や脳血管障害、腎硬化症など、さまざまな重い病気を引き起こす。高血圧がもたらす危険にいち早く対処するには、どのような点に注意すれば良いのか、現在クリニックで行っている検査や治療とは──、健康寿命を延ばすためにも知っておきたい高血圧の基礎知識は何かについて、内田院長に解説してもらった。

(取材日2023年12月22日)

高血圧症が招く心臓や脳、腎臓の重症化を未然に防ぐため、投薬と生活習慣の見直しを行おう

Q高血圧とはどんな病態で、どのような人に多く見られるのですか?
A
神田西口うちだ内科 2023年にオープンした「神田西口うちだ内科」

▲2023年にオープンした「神田西口うちだ内科」

その名のとおり「血圧が正常値よりも高い状態」を表す高血圧は、「上の血圧」といわれる収縮期の血圧が140mmHg以上か、「下の血圧」である拡張期の血圧が90mmHg以上の場合をいいます。現在、日本国内のおよそ4300万人、つまり人口の3人に1人、成人に限れば、2人に1人が「高血圧症」に該当します。高血圧のうち、何らかの病気によるものは1割に過ぎず、残りの9割は原因がはっきりしないのですが、食塩の取りすぎが血圧の上昇に関係していることは間違いありません。日本人はもともと塩味を好む上、食生活の西欧化が進んだことで、高血圧を招きやすくなっていると考えられます。

Q高血圧を放置しているとどのようなリスクがありますか?
A
神田西口うちだ内科 高血圧症は自覚症状がないまま進行するという

▲高血圧症は自覚症状がないまま進行するという

高血圧の日本人のうち、血圧を正常範囲の目標値までコントロールできている人は4分の1程度に過ぎないといわれています。高血圧の管理が不十分な人が4分の1いて、放置している人が多いのは、目立った症状のない場合がほとんどだからで、気づいた時には重い病気を引き起こしていることから、サイレントキラーという怖い名前もあります。高血圧がもたらす一番の問題は、動脈硬化症です。血管が硬くなると、心筋梗塞や脳血管障害、腎硬化症のリスクが高まります。腎硬化症は近年、腎不全により血液透析が必要な人の原因を調べた中で、糖尿病に次ぐ第2位に順位を上げました。これもまた、動脈硬化症の恐ろしさを物語っているといえるでしょう。

Q高血圧が心配です。どのタイミングで受診したら良いでしょうか?
A
神田西口うちだ内科 健康診断で高血圧を指摘されたら早期受診を検討しよう

▲健康診断で高血圧を指摘されたら早期受診を検討しよう

サイレントキラーがわが身を脅かしていると自分で気づくのは簡単ではないので、健康診断で高血圧と指摘を受けたら、むしろ発見されたのを幸運と思って早めにかかりつけの医師に相談しましょう。サイレントであっても、高血圧が疑われるサインは皆無ではありません。例えば、ふらつき、めまい、耳鳴り、肩凝り、頭痛など、いわゆる不定愁訴とされる症状で受診した人が、調べてみたら血圧上昇が原因であることはよくあるものです。まさか自分のめまい・ふらつきと高血圧が関係しているなんて、想像もしていない人が多いでしょう。こうした症状も「たかが」と思わず、ぜひ受診を検討してみてください。

Q高血圧と診断されたら、どのような検査を行っていますか?
A
神田西口うちだ内科 各種検査を行い、適切な診断を行う

▲各種検査を行い、適切な診断を行う

当院では基本的な検査を重視しています。例えばエックス線撮影装置で胸を撮影すると肺だけでなく心臓も写るので、もし大動脈の内側にカルシウムや尿酸が沈着してさびついたようになっていたら、動脈硬化症の一つの表れと気づくことができます。また、心電図を取るのに使う心電計は、高血圧とも関係の深い不整脈や動悸の有無を検査する通常の性能の外に、血管の弾力性も同時に調べることができ、動脈硬化の進み具合の確認に役立ちます。この他、エコー検査や血液検査、尿検査からも情報を得ることが可能。尿検査では一般的な検査に加え、尿中のナトリウムとカリウムのバランスを見て患者さんにフィードバックし生活習慣の改善に役立てています。

Q高血圧の治療と、普段の生活での心がけについて教えてください。
A
神田西口うちだ内科 患者一人ひとりに合った適切なアドバイスを行う

▲患者一人ひとりに合った適切なアドバイスを行う

高血圧症の治療としては運動や食事管理が広く行われていますが、血圧上昇の程度が大きい場合には違った対応も必要です。例えば、現在の基準でI度の高血圧にあたる、上が160、下が100mmHgに達するような方は、まず降圧薬によって今の血圧を下げることを図り、血管へのダメージを食い止めることが優先されます。その上で運動や食事の改善に並行して取り組み、状態に応じて薬の量を調整していきます。普段の心がけとしては、食事の塩分を1日6gまでに。野菜を食べてカリウム摂取に努め、肥満気味の人は適正体重になるべく近づけることも大事。運動は少なくとも心拍数が100を超え、汗をかくぐらいの負荷で行いましょう。

ドクターからのメッセージ

内田 俊也院長

まず、健康診断で高血圧と診断されたけれど、次の行動を起こしていない方にお伝えしたいのは、早めに専門家の診察を受け、合併症の予防に努めましょう。高血圧症はこれといった症状がないまま、血管そのものを傷め、心臓や脳、腎臓にも障害を及ぼします。高血圧をきちんと管理して健康寿命を延ばし、楽しく有意義な人生を送りましょう。すでに高血圧の治療を受けている方に対しては、当院では血圧自体の十分な管理はもちろん、患者さん一人ひとりの高血圧に即した治療とアドバイスができるよう努めています。尿成分からの食事指導もその一環です。何か気になる点がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

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