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神経を抜いた歯の寿命とは
痛くても「抜かない」の検討も

藤花歯科医院

(大阪市東住吉区/駒川中野駅)

最終更新日:2024/04/11

藤花歯科医院 神経を抜いた歯の寿命とは 痛くても「抜かない」の検討も 藤花歯科医院 神経を抜いた歯の寿命とは 痛くても「抜かない」の検討も
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歯が痛くてどうしようもなくなると、「すぐに痛みをなくしてほしい」と歯科医院に駆け込む人も多いのではないだろうか。その痛みをなくすために、直ちに「神経を抜く」という選択肢もあるだろう。しかし、「将来のためにも、神経を残すことも選択肢に入れてほしい」と話すのは、「藤花歯科医院」の藤原直明院長。神経を抜くための治療は一般的ではあるが、大きなリスクも抱えていると訴える。神経のある歯の寿命に比べ、神経を抜いた歯の寿命は大幅に短くなるともいわれているからこそ、同院では歯の神経を残すための「歯髄温存療法」を推奨しているのだとか。今回、歯の神経を残すことの意義をはじめ、同院での取り組みについて詳しく教えてもらった。

(取材日2024年3月13日)

歯の寿命と健康寿命の延伸のために、歯の神経を残すための「歯髄温存療法」に注力

Q神経を抜いた歯には寿命があるといわれるそうですね。
A
藤花歯科医院 子どもから高齢者まで幅広い層の患者の治療に対応する藤原院長

▲子どもから高齢者まで幅広い層の患者の治療に対応する藤原院長

神経のある歯の寿命は本来100年程度生きますが、神経を抜くと10~15年になると言われています。しかし、このことを知っている患者さんは多くありません。神経を抜くことと、将来的に歯を失うことがリンクしていないんですね。患者さんは、そのリスクを十分に知らない状態で、神経を安易に抜いてしまうことが一つの原因かと思います。患者さんの「痛い」という主訴に対して、歯科医院側も「早く痛みを取り除いてあげよう」と考え、神経を抜くことが一般的になっていると思います。しかし、患者さん全員の願いは、「歯を失いたくない」だと思うんです。そのためには、まずは神経を失わないことが重要になります。

Q神経を残すための方法などはありますか?
A
藤花歯科医院 同院では歯の神経を残すための「歯髄温存療法」を導入

▲同院では歯の神経を残すための「歯髄温存療法」を導入

一昔前は、神経を取る方法しかありませんでしたが、最近では薬も開発されて神経を残す方法もできました。なので、患者さんに神経を残すことの大切さをお伝えし、納得していただけたら「歯髄温存療法」を提案します。これは、歯の内部の神経などを温存した上で、虫歯の治療を進める方法です。しかし、痛くなってから歯科医院に行くと、痛みを取るために神経を取らなければならないことが大半です。虫歯は、重症になって、やっと痛みを発症することが多いのです。なので、痛みが出る前に虫歯を発見できるように、定期検診が大切だと感じています。

Q治療の進め方について詳しくお聞かせください。
A
藤花歯科医院 患者がリラックスして通院できるような雰囲気の院内

▲患者がリラックスして通院できるような雰囲気の院内

歯科用CTや3Dスキャナーなどを駆使し、虫歯や歯周病などのリスクを確認します。虫歯が見つかった場合は、「神経を残す・歯を抜かない」ことを優先し、患者さんのご要望や背景、治療期間なども考慮の上、慎重に治療を進めていきます。

Q自分の歯を生かす選択肢もあるそうですね。
A
藤花歯科医院 歯を残すことを重視した質の高い治療の提供をめざす

▲歯を残すことを重視した質の高い治療の提供をめざす

歯を抜いてしまった際に補う選択肢として、入れ歯やブリッジ、インプラントなどがありますが、第4の選択肢として、自身の歯を移植する方法もあります。入れ歯やブリッジは、欠損した歯の隣にバネをかけるため、他の歯の喪失率が高くなってしまうんですね。一方で歯の移植は、体内に異物を入れることがなく、使用していなかった親知らずを生かすことができるので、患者さんにとってもメリットが大きいです。どうしても抜歯をしないといけない場合は、このような選択肢など、患者さんの負担にならない方法を考えて提案しています。

Q歯を残すために、今からできることを教えてください。
A
藤花歯科医院 歯科衛生士を含むスタッフと連携しながら治療に努める

▲歯科衛生士を含むスタッフと連携しながら治療に努める

定期検診とメンテナンスが重要です。さらに、将来を予測できる歯科医師を選ぶことも大切ですね。将来のリスクなどを逆算した上で、歯科衛生士や患者さんとしっかり情報共有を行いながら定期検診やメンテナンスを続けていくことが、歯を残すことにつながります。また、虫歯の原因で多いのは、歯磨きではなく、食習慣です。微糖のコーヒーなど、常に口の中にものを入れている患者さんは、虫歯が多発する傾向があります。歯を残すためには、こうした生活習慣の見直しも大切になるかなと。気になることやわからないことなどがあれば、ぜひかかりつけ医に相談してみてください。

ドクターからのメッセージ

藤原 直明院長

1本の歯は、3~4回も治療を繰り返せば、神経を失い抜歯になることが多くなります。歯の治療は何度でもできるものではなく、限りあるもので、繰り返しの治療により、将来的に歯を失うリスクがどんどん高まります。定期的なメンテナンスを行うことで歯を守り、歯の寿命を延ばすことができます。「歯の神経を残す」ことは歯の寿命を延ばすことにもつながります。失った歯は二度と元には戻りませんので、この大切さを知っていただけるとうれしいです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/38万5000円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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