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塚田 誠 院長の独自取材記事

みかんホームメディカルクリニック

(松山市/三津浜駅)

最終更新日:2023/02/22

塚田誠院長 みかんホームメディカルクリニック main

港町・三津浜にある「みかんホームメディカルクリニック」は、2022年12月に開院。整形外科医の塚田誠院長と内科医の二診体制で、内科、整形外科、訪問診療、リハビリテーション科を展開している。愛媛県内に複数の福祉介護施設を展開する「社会福祉法人みかん会」が運営するクリニックで、特に高齢者医療に注力。生活習慣病や首・肩・膝・腰などの慢性痛など、幅広い領域を診療できることが強みだ。「患者さんの健康をトータルでサポートできる存在をめざしたい」と話す塚田院長に、地域の患者への思い、また今後の展望を聞いた。

(取材日2023年1月25日)

内科・整形外科・訪問診療を提供するクリニック

開業の経緯を教えてください。

塚田誠院長 みかんホームメディカルクリニック1

当院は特別養護老人ホームやデイサービスなどの高齢者施設を展開する「社会福祉法人みかん会」が運営するクリニックです。みかん会ではすでに施設利用者さんへの訪問診療を始めていたのですが、そこに外来をプラスすることになり、三津浜にクリニックを開設することが決まりました。その新規開業のタイミングで、私は整形外科医として参加することになったんです。そういった背景がありますので、当院は内科医と整形外科医が常勤し、内科、整形外科、リハビリテーション科の診療と訪問診療も行い、特にご高齢の方のサポートに力を入れています。

内科と整形外科の二診体制であることのメリットとは?

患者さんにとってのメリットは、1ヵ所で内科と整形外科の受診ができることではないでしょうか。ご高齢の患者さんは、高血圧や糖尿病、腰痛に膝痛など、さまざまな症状で病院に通院されていることが多く、疾患ごとに病院をはしごしないといけないわけです。それが当院なら、内科と整形外科の診療が一つのクリニックで受けられますから、通院のご負担を軽減できると思います。医師側としては、診療科間でタイムリーに情報共有できることが一番のメリットですね。診察室も隣り合っているので、すぐに連携が取れますし、お薬の管理もスムーズに行うことができます。

整形外科で訪問診療に対応しているクリニックは珍しいのでは?

塚田誠院長 みかんホームメディカルクリニック2

そうですね。訪問診療は内科医が行うことが多いので、珍しいことではあると思います。ただ、私はクリニックの開業にあたり訪問診療に特化したクリニックで勉強をさせていただきましたので、訪問診療では内科も整形外科も全般的に診ています。内科としては心不全や、心不全を引き起こす高血圧症などの生活習慣病に加え、便秘の症状にお悩みの患者さんも多いですね。訪問診療では、グループの施設に加え、患者さんのご自宅にも伺っています。通院が困難になった患者さんや、最期をわが家で迎えたいので訪問診療をというご要望にできる限りお応えしていきたいと考えています。

人を診る医療に徹し、患者の健康をサポート

外来診療では、どんな患者さんが多いですか?

塚田誠院長 みかんホームメディカルクリニック3

地域的に中高年の患者さんが多いです。整形外科では、首や肩、膝、腰の痛みなどの訴えが中心です。意外と多いのが首や肩の痛み。頸肩腕(けいけんわん)症候群というのですが、症状としては巻き肩や首が前に傾くストレートネックや、いわゆるスマホ首などが挙げられます。長年の姿勢や生活習慣が原因として考えられますが、昨今の新型コロナウイルス感染症流行の影響もあるのかもしれません。外に出る機会が減って運動する機会が減ったり、趣味もインドアなものになったりすることで、姿勢に影響している可能性はあると思います。そういった患者さんにはストレッチやリラクゼーション、マッサージや理学療法をご提供しています。あとは姿勢の指導ですね。まずは胸を張るようアドバイスしています。それだけで姿勢も美しくなりますし、明るく若々しく見えますよ。

医師として心がけていることを教えてください。

初診の患者さんには問診票に記入していただきますが、そこに書かれた症状に限定しないように心がけています。症状の出ている部分だけに注目してしまうと、根本的な原因を見逃してしまう恐れがあります。当院が重視するのは、患者さんから聞く症状のお話と、その方の生活習慣を含めた背景です。体に現れるいろいろな不具合は、実は日々の生活で行っていることに原因があって、ご自身の口からポロッと答えが出ることがあるんですよ。ですので、診察ではご本人の口から語っていただくようコミュニケーションを大切にしています。整形外科の症状は患者さんが答えを持っていることが多いので、そこに寄り添う診療を大切にしています。

そもそも先生が医師をめざしたきっかけは何だったのでしょう。

塚田誠院長 みかんホームメディカルクリニック4

高校2年の時、バスケットボールをしていて足首の靱帯を切ってしまい、手術を受けたんです。その時、自分の体だけど、自分では治せないものを治療する医師ってすごいなと感じて、それがこの仕事に関心を持ったきっかけです。医学部時代は、将来何科に進むか、いくつかの選択肢で悩みましたが、最終的に整形外科を選びました。自分自身学生時代からスポーツをしてきたので、そういった経験を多少なりとも生かせると思ったんです。

地域に根差し、老若男女の健康の窓口に

先生のご経歴についても教えてください。

塚田誠院長 みかんホームメディカルクリニック5

2005年に和歌山県立医科大学を卒業後、京都府立医科大学の整形外科に入局し、その間、京都鞍馬口医療センターに2年半、岐阜県の朝日大学病院に10年ほど勤務し、スポーツ整形外科、人工関節、外傷、リウマチなどオールマイティーに臨床経験を重ねてきました。そして2020年、第2子出産のタイミングで妻の故郷である松山に移り、松山市道後の奥島病院での勤務を経て、開業に至ります。なお、開業にあたり、訪問診療の勉強をさせてもらうために半年ほど千舟町クリニックにお世話になりました。私は福井県出身ですが、もともと松山はとても好きで、妻の実家に帰るたびにいい街だなと思っていたんです。

今でもスポーツは続けていらっしゃいますか?

医師になってからもバスケットボールは続けていましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大以降、ここ3年ほどできていないですね。その代わり、最近は1人でランニングをしています。毎日の通勤と帰りを走っていますが、自宅から病院までは片道6kmあり、いい運動になるんです。愛媛マラソンにも4回出場しましたよ。私はだいたい1日1万6000歩ほど歩いていますが、患者さんには健康維持のために7000〜8000歩をめざしていただくようお伝えしています。1時間30分〜2時間近く動かないと7000~8000歩にはなりませんから、十分な数字です。それ以上歩くとかえって膝を痛めてしまうことがありますから、無理のない範囲でのウォーキングを勧めています。

今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

塚田誠院長 みかんホームメディカルクリニック6

外来でも訪問診療でも、もっともっと患者さんと出会って、皆さんに元気になっていただけるように、そんなサポートができる存在をめざしていきたいと思っています。「寝たきりで訪問診療を受けるまでになってしまった」とネガティブに思われる方もいますが、訪問診療はおうちで元気に過ごしていただくための医療サービス。ですから、皆さんの意識も変えていきたいですね。また、私は京都府立医科大学時代に、地域のバスケットボールチームのマッチドクターを務め、勤務医時代もスポーツ整形外科は力を入れてきた分野ですので、スポーツ外傷の学生さんも、ぜひご来院ください。地域のかかりつけドクターとして、皆さんの健康の窓口になれたら幸いです。

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