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逆流性食道炎が関わる場合も
咳や胸の痛みがあればすぐに相談を

一社内科・小児科

(名古屋市名東区/一社駅)

最終更新日:2023/08/02

一社内科・小児科 逆流性食道炎が関わる場合も 咳や胸の痛みがあればすぐに相談を 一社内科・小児科 逆流性食道炎が関わる場合も 咳や胸の痛みがあればすぐに相談を
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息を吸った時になんとなく胸が痛いとか、夜間になると乾いた咳が出るなど、気にはなっているけれど、仕事や家事に支障が出ていないからとそのままやり過ごしていることはないだろうか。「医療法人順秀会 一社内科・小児科」の院長で、呼吸器内科専門の医師でもある青山大輔先生によれば、単なる胸の不快感や咳だと軽く捉えていても、その症状からはさまざまな病気が考えられるという。「中には重大な疾患もあるので、そういった疾患が隠れていないかも含めて咳の性状や持続時間などを聞き取り、しっかりと問診しています」と青山院長。胸痛や咳を伴う病気について、また小児にも大人にもある慢性疾患の咳喘息について、話を聞いた。

(取材日2023年6月29日)

慢性の咳は、慢性副鼻腔炎や逆流性食道炎が要因の場合も。咳喘息であれば、吸入薬が有用

Q息を吸うと胸が痛い場合、どんな病気が考えられますか?
A
一社内科・小児科 症状経過を丁寧に聞いて、診察してくれる

▲症状経過を丁寧に聞いて、診察してくれる

肺や胸膜に関連する疾患の可能性が⾼いと考えられます。肺⾃体には痛みの神経はありませんが、胸膜には存在するため、胸膜に関連する疾患は痛みを伴います。考えられる疾患名としては、肺炎、胸膜炎、膿胸、気胸など。頻度は下がりますが、肺がんやまれに悪性胸膜中⽪腫、肺塞栓症、肺梗塞といった疾患も考えられます。胸痛には、緊張性気胸、急性⼼筋梗塞、⼤動脈解離などの重⼤な疾患もあるので注意が必要です。

Q咳が出る原因について教えてください。
A
一社内科・小児科 咳は、呼吸器内科において最も多い受診主訴の⼀つである

▲咳は、呼吸器内科において最も多い受診主訴の⼀つである

呼吸器内科疾患のほぼすべてにおいて咳は伴い得る症状であり、考えられる疾患は数多くあります。ゴボゴボという湿った咳は気道からの⿐汁やたんなどの分泌物の増加が原因で、乾いた咳は刺激で咳が出やすくなっていることや、気管⽀が収縮しやすいことが原因で⽣じます。咳の性質や喀痰の有無だけで診断はしませんが、湿った咳の場合は、気管⽀炎、肺炎、後⿐漏の可能性が⾼く、乾いた咳の場合は咳感受性が亢進している可能性が⾼く、咳喘息、アトピー咳嗽(がいそう)などが考えられます。

Q想定できる病気について、どんな検査をするのでしょうか?
A
一社内科・小児科 まずは、よく聞こえる聴診器で聴診することが⼤切だと院長

▲まずは、よく聞こえる聴診器で聴診することが⼤切だと院長

発症からの症状経過をよくお聞きして、疾患を想定しながら聴診・打診を⾏い、胸部エックス線検査、⼼電図検査などを⾏います。そして、咳の性状や持続期間、詳細な問診などを参考に原因を探っていきます。急性の咳は圧倒的に気道感染症が多いのですが、慢性の咳も最初は急性発症から始まります。⻑引く咳については、胸部エックス線検査で⼼⾎管系疾患、肺炎・結核、肺悪性腫瘍、間質性肺疾患等がないかを確認します。また、持病のある人については、病態の変化によって咳が増悪することもあります。喘息の人が、カビに対しての過敏反応でアレルギー性肺アスペルギルス症を発症されたり、ある種の降圧剤が原因で咳が出ることもあります。

Q咳喘息について詳しく教えてください。
A
一社内科・小児科 慢性的な咳は逆流性食道炎が原因のこともあるため、一度受診を

▲慢性的な咳は逆流性食道炎が原因のこともあるため、一度受診を

一般的な呼び方として、咳が主体となっているため咳喘息と言っていますが、病名としては気管支喘息となります。夜間や明け方に悪化する咳が、典型的な症状です。ゼイゼイするような症状なら患者さん自身もわかりますが、夜間だけの咳の場合、見過ごしがちになります。長引くことで受診してみると、実は気管支喘息だったということもよくあります。放置しておくと重症化することもありますので、ぜひ受診してください。慢性的に続く咳で、喘息のほか慢性副鼻腔炎や逆流性食道炎が原因のこともあります。逆流性食道炎が関係するのかと思われるかもしれませんが、夜、横になると胃液が逆流し、喉頭を刺激して咳が出るのです。

Q咳喘息が疑われる場合、どんな検査や治療を⾏うのでしょうか。
A
一社内科・小児科 院長が直接吸入指導をしてくれる

▲院長が直接吸入指導をしてくれる

肺機能検査や呼気中の一酸化窒素の量を測る呼気検査をします。喘息の人は気道が狭くなっているので、1秒間に吐ける空気の量が減っています。呼気ガス検査では、気道の好酸球性炎症をみます。喘息の場合、総じて好酸球性炎症が高いですから、それも指標になります。治療としては、抗体製剤などの新しい薬もありますが、基本はステロイド吸入薬です。吸入器を使ってお薬を吸入するのですが、使い方を間違えると効果が見込めないので、当院は院内処方ということもあり、私が直接吸入指導をしています。さらに、再診の際も吸入薬を持参していただき、きちんと使用できているかを確認する場合もあります。

ドクターからのメッセージ

青山 大輔院長

咳は、呼吸器内科において最も多い受診主訴の⼀つです。診察の際は、しっかり症状経過をお聞きして、よく聞こえる聴診器で聴診することが⼤切であると思っています。また、どんな呼吸器疾患にも対応できるよう希少疾患を含めさまざまな疾患についての勉強にも注力しています。まれな疾患にいつ遭遇するかわかりませんから、常に⽖を研いでおくことは臨床医として重要なこと。緊急を要する疾患を⾒逃さないようにしつつ、逆にそうでない場合は患者さんが安⼼できるように丁寧に説明をしていますので、咳や胸の痛みなどに限らず、少しでも気になる症状があれば、ご相談ください。

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