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田中 義人 院長の独自取材記事

ソワカ乳腺・形成外科クリニック大阪

(大阪市中央区/谷町四丁目駅)

最終更新日:2023/08/10

田中義人院長 ソワカ乳腺・形成外科クリニック大阪 main

大阪メトロ谷町線・谷町四丁目駅8番出口からすぐ。中央大通りに面したビル1階に2022年5月に開院した「ソワカ乳腺・形成外科クリニック大阪」は、乳腺外科と形成外科の2つの診療科を専門とする数少ないクリニック。乳がん検診はもちろん、乳腺や胸の病気から一般形成外科、眼瞼下垂の日帰り手術や巻き爪治療まで、さまざまな患者の広範囲なニーズを受け止める。その院長を務めるのは、明瞭な語り口の中にも相手への気遣いが感じられる田中義人先生。もともとは形成外科を専門としていた田中院長が、なぜ乳腺外科にも道を広げたのか。なぜ大学病院勤務から開業へと至ったのか。その理由をひもときながら、クリニックの多岐にわたる活動に迫ってみた。

(取材日2023年7月29日)

さまざまな手段で患者のためにベストを尽くす

開院が2022年。現在、どのような患者さんが中心ですか?

田中義人院長 ソワカ乳腺・形成外科クリニック大阪1

当院は乳腺外科と形成外科の両科を標榜して開業させていただきましたが、おかげさまでどちらも受診を希望される患者さんが順調に増えています。一聴すると乳がん手術後の女性の乳房再建が専門のようなイメージがあるかもしれませんが、形成外科の患者さんの半数は男性ですし、2つの診療科を普通に併科しているとお考えください。私は日本乳癌学会乳腺専門医と日本形成外科学会形成外科専門医の資格を取得しています。このような医師は珍しいと聞いていますが、乳腺外科と形成外科の併科には合理性があり、患者さんのさまざまなメリットにつながると考えています。

もともとは形成外科がご専門だったそうですね。

私は出身である関西医科大学の関連病院にて、乳がん手術などで乳房を失われた方の再建に長く携わってきました。患者さんに喜んでいただくために、非常にやりがいを持って従事しておりましたが、残念ながら乳がんを再発したり、進行して命を落とされる方が一定数おられます。そうなると形成外科医にできる役割はほとんどなく、もっと患者さんに寄り添いたいと考えるようになりました。それが乳腺外科を勉強したいと思ったきっかけです。乳房再建のことだけに集中して腕を磨いていれば、それはそれでスペシャリストとしてやっていけたでしょう。しかし、患者さんをなんとかしたいという思いが私を駆り立て、乳腺専門医の資格を取得した後は乳がんの診断や手術、抗がん剤やホルモン治療から乳房再建まで、乳がんの患者さんに多岐にわたって関わることになったわけです。

ご開業の理由はその延長にあるのでしょうか?

田中義人院長 ソワカ乳腺・形成外科クリニック大阪2

乳腺専門医取得後、他院で乳癌検診を受けていた家族の検診をしたところ乳がんが見つかり、乳癌手術と再建手術、抗がん剤、ホルモン療法などを担当しました。その時の経験から治療後のスキントラブル、リンバ浮腫など、乳房の病気にお悩みの患者さんの抱える問題や悩みをすぐ身近な立場で経験しました。大学では保険診療しか提供できませんから、もっと柔軟な立場で患者さんを救っていくべきではないか。そう考えたことが開院の原動力となりました。

さまざまな手技を用いて機能と見た目の両立をめざす

乳がん検診には特に力を入れているそうですが。

田中義人院長 ソワカ乳腺・形成外科クリニック大阪3

当院ではマンモグラフィ検査から超音波(エコー)検査まで、さまざまな機器を用意して患者さんの期待にお応えできるようにしています。特に石灰化をターゲットにした3Dマンモトーム生検ができるマンモグラフィは、全国的にもまだ少ないと思いますよ。診断をつけるところまでは当院で完結できます。症状のある方や他院で要精査と診断された方にはもちろん保険が適応できます。万一、乳がんと診断された場合は、国立病院機構大阪医療センターや大阪国際がんセンター、大阪ブレストクリニックなどをご紹介いたします。また、当院の診療スペースは乳腺外科と形成外科とに分かれており、乳腺エリアは原則として女性しか立ち入れませんので、どうか安心してお越しいただければと思います。

乳腺外科と形成外科の併科によるメリットの一例を教えてください。

乳房にしこりを見つけた場合、ご自分で乳腺の病変なのか皮膚腫瘍なのか判断がつきいくいことが多いと思います。当院は乳腺、形成の両方の専門クリニックですので、どちらにも対応することが大きな強みだと考えています。その他にもいろいろありますが、特筆すべきは女性の陥没乳頭に対する手術です。陥没乳頭の治療は乳腺外科と思われがちですが、乳腺外科でこの手術を行う先生はほとんどいません。形成外科が担当することが多いですが、知識が乏しい医師が行うと乳管を損傷する可能性が高くなります。美容整形での手術を考える方も多いと思いますが、整容性を最優先にすると乳管の損傷は避けられません。母乳を出すという機能を失わずに陥没乳頭を治療するには、乳腺外科と形成外科の両方の知識が必要となるわけです。適切に治療しなければ、将来授乳困難が生じたり乳腺炎を発症したりする可能性がありますので、病院、クリニック選びは慎重に行ってください。

診察時に先生が心がけていることはありますか?

田中義人院長 ソワカ乳腺・形成外科クリニック大阪4

せっかく当院にお越しいただいているわけですから、限られた時間内であっても患者さんとの会話を大切にすることです。時として会話から得られる情報は重要ですからね。どうしても話しづらいことや、つい言い忘れることもあるでしょう。その場合は看護師や女性の検査技師もいますので、気が向いた時に気軽に声をかけていただければと思います。あと、形成外科では粉瘤や脂肪腫といったできものの相談が多いのですが、こちらはスピード重視で、当日のうちに診断から手術まで、できる限り一気に解決するようにしています。気になるできものがございましたら早めに形成外科を受診してください。なるべくきれいな状態をめざして治療するのが形成外科の仕事です。やけどや過去の傷跡の再手術などもお気軽にご相談ください。

乳腺外科と形成外科のメリットを最大限に生かして

先生が医療の道をめざした理由は?

田中義人院長 ソワカ乳腺・形成外科クリニック大阪5

うちは決して医師の家系ではありませんが、母方の祖父が戦時中に医師になるか軍人になるかを迷って軍人になった人物で、孫は全員医師にしたいと望んでいたと聞いています。自分が果たせなかった夢を託したかったのでしょうね。それで親族の中には医療の道へ進んだ者が多く、私自身もいつのころからか医師をめざすようになりました。最初は心療内科に興味を抱いたのですが、小さな頃から物作りが得意で、手を動かしているほうが好きなタイプです。また、形成外科医の叔父がいたこと、大学で所属していたテニス部の顧問が形成外科の教授だったことから、どんどん話が進んで形成外科に入局することになりました。

ご家族やプライベートのこともお聞かせください。

うちは私と妻、息子2人と愛犬という家族構成です。上の子は大学1年生で、下宿先で一人暮らしをしております。下の子は大学受験に向けて目下勉強中です。妻は看護師として働いてくれています。子育てが一段落し、ちょうど自分の仕事がしたいという時期。じゃあ一緒にやってみようというのが開業の大きな後押しになりました。ちなみにうちはみんな愛犬家ですが、今一緒に暮らしているペキニーズがもうかわいくて仕方ありません。日々癒やされています。旅行先にも連れていきますよ。もともと海外旅行が好きで、今は開院1年目でさすがに時間の余裕がありませんが、1、2年のうちにはなんとか行ってみたいですね。

最後に、読者へ向けたメッセージをお願いします。

田中義人院長 ソワカ乳腺・形成外科クリニック大阪6

この界隈にはタワーマンションがどんどん新築され、若いファミリーが増えています。あと5年、10年もすれば乳がん検診のタイミングがやってきますから、今からぜひ当院をチェックしていただければと思います。当院は駅近ですし、マンモグラフィ検査も夕方6時30分まで受けつけていますから、お勤め帰りにも便利です。また、乳がんに関しては、一通りの検査を一箇所で完結できることが当院の特徴です。当院をかかりつけにしていただくことで、昨年、一昨年と比較しながらご自身の状態を把握できることも重要なポイントといえるでしょう。乳腺外科と形成外科のメリットを最大限に生かし、皆さんのニーズにお応えしていきたいと思いますので、今後にぜひ期待していてください。

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