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ピロリ菌の検査と早期除菌
将来の胃がんリスク軽減をめざす

MYメディカルクリニック大手町

(千代田区/大手町駅)

最終更新日:2023/05/01

MYメディカルクリニック大手町 ピロリ菌の検査と早期除菌 将来の胃がんリスク軽減をめざす MYメディカルクリニック大手町 ピロリ菌の検査と早期除菌 将来の胃がんリスク軽減をめざす
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最近、よく聞く「ピロリ菌」。ピロリ菌感染が胃がん発症の最大の原因であることや、胃潰瘍や逆流性食道炎の発症にも関わっていることがわかっている。このため、胃の内視鏡検査で胃炎や胃潰瘍などが発見され、ピロリ菌感染の可能性が認められると、保険診療で検査が受けられる。しかし、ピロリ菌感染の影響で胃の不調や病気が顕著になり内視鏡検査を受けるのは、40代になってからのことが多い。そこで、ピロリ菌による胃の不調や症状が現れる前に検査と除菌治療を受けることを勧めたいと話すのが「MYメディカルクリニック大手町」伊藤公博院長だ。「若いうちにピロリ菌の除菌を行えば、胃がんリスクの軽減だけでなく、お子さんへの感染を防ぐことにもつながります」。ピロリ菌検査・除菌を広めて、胃がん撲滅を実現したいという伊藤院長に取材した。

(取材日2022年10月19日)

将来の胃がんリスク、次世代への感染リスクをなくすことをめざして。若いうちのピロリ菌検査と早期除菌を

Qピロリ菌とは何でしょうか。どんな人が感染しているのですか。
A
MYメディカルクリニック大手町 ピロリ菌感染が胃がん発症の最大の原因と話す伊藤院長

▲ピロリ菌感染が胃がん発症の最大の原因と話す伊藤院長

ヘリコバクター・ピロリという細菌です。通常、細菌は胃酸の中で生きられませんが、ピロリ菌は胃酸を中和する能力を持ち、胃の中で長期間生育・増殖します。胃粘膜に定着したピロリ菌は発がん毒素を注入して炎症を起こし、慢性胃炎や萎縮性胃炎、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃がんなどを引き起こすと考えられています。感染経路としては、主に幼少期までに井戸水や家族からの食事の口移しなどによって口から感染するといわれています。日本では衛生環境の改善によりピロリ菌感染率は減少していますが、20〜30歳代の若い世代でもまだ10〜20%程度の感染者がいると考えられ、年代が上がるとその割合も上昇する傾向にあります。

Qピロリ菌が関係する病気はどのようなものがありますか。
A
MYメディカルクリニック大手町 胃の痛み・不快感など消化器症状のある人は注意してほしいという

▲胃の痛み・不快感など消化器症状のある人は注意してほしいという

ピロリ菌の感染に関連する病気としては、胃がんのほか、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、慢性胃炎、萎縮性胃炎、逆流性食道炎などがあります。萎縮性胃炎は、ピロリ菌による典型的な胃粘膜の炎症と考えられています。そのほか胃のリンパ腫である胃MALTリンパ腫や特発性血小板減少性紫斑病などある種の血液病変にも関与すると考えられています。特に、ピロリ菌による胃粘膜の炎症が進行する前に、早期に除菌しておくと将来の胃がんリスクの軽減が期待できることがわかっています。また、ピロリ菌は、親から子へ感染することが多いと考えられるので、20〜30代の若いうちにピロリ菌を除菌しておくと、お子さんへの感染も予防することにつながります。

Q放置するとどのようなリスクがあるのでしょうか。
A
MYメディカルクリニック大手町 早期にピロリ菌除菌を行い将来の胃がんを予防することをめざす

▲早期にピロリ菌除菌を行い将来の胃がんを予防することをめざす

ピロリ菌に感染しているだけでは症状などは出ませんが、ピロリ菌によって炎症状態にある胃の粘膜では、胃の細胞のDNAが傷つけられ、胃がんに発展しやすくなることがわかっています。10代から30代の若い世代ではまだ自覚症状がない人が多いのですが、40代ぐらいからピロリ菌感染の影響が出てきやすくなり胃の不調を訴える人が増えてきます。ですから、ピロリ菌による炎症が起こる前、自覚症状がないときに除菌することが勧められます。さらに、ピロリ菌の次世代への感染拡大防止のためには、子を持つ前の年代での除菌が推奨されており、中学生や高校生の感染スクリーニング検査および除菌治療を実施している自治体が増えています。

Qピロリ菌検査や治療方法について教えてください。
A
MYメディカルクリニック大手町 直接組織をつまみ病理検査を行うことで確実な診療につなげている

▲直接組織をつまみ病理検査を行うことで確実な診療につなげている

血液や尿の中のピロリ菌抗体を調べる方法や便の中のピロリ菌自体を調べる方法、内視鏡検査の際に胃粘膜を採取して判定する方法などがあります。抗体検査の結果値は、陽性、陰性高値、陰性に分けられ、陰性高値でも10〜20%程度感染者がいると報告されています。保険診療で行うには、胃の萎縮性胃炎や腫瘍などを確認する必要があるため、胃の内視鏡検査を受けることが必須です。またピロリ菌の除菌治療では、胃酸の分泌を抑制する薬と2種類の抗生物質、計3種類の薬を1週間服用することで、除菌の成功が期待できると報告されています。一度で除菌できない場合もあるため、除菌後に判定検査を行い、ピロリ菌の有無を確認します。

Q除菌治療について、注意点や副作用などを教えてください。
A
MYメディカルクリニック大手町 定期的な胃の検査・観察を推奨しているという伊藤院長

▲定期的な胃の検査・観察を推奨しているという伊藤院長

抗生物質に対してアレルギーのある方、妊娠中の方は医師に相談したほうが良いでしょう。抗生物質は腎臓から排出されますので、腎機能が低下している人も注意が必要です。肝機能障害のある方もご相談ください。副作用としては、おなかが緩くなることがあります。保険診療でのピロリ菌検査は、胃の内視鏡検査が必須であるため、「ピロリ菌検査を受けたいがハードルが高い」という方も少なくないようです。そこで、当院では、健診や人間ドックにおいて自由診療でピロリ菌抗体検査を行っています。健診や人間ドックで行われる血液検査にピロリ菌感染の項目を追加するだけですから、採血量も変わらず、患者さんの体への負担は増えません。

ドクターからのメッセージ

伊藤 公博院長

当院では、2022年1月〜9月の9ヵ月間で自費診療を含めたピロリ菌抗体検査を8000件以上、胃の内視鏡検査を2500件以上行ってきました。胃の内視鏡検査を受けて、早期の胃がんや胃の病気を把握することはとても重要なことですが、まだ内視鏡検査に対するハードルが高いのが現状です。私は、胃の内視鏡検査と、ピロリ菌の検査、早期の除菌治療を広めることによって、胃がん撲滅をめざしたいと考えています。当院には、消化器や内視鏡を専門とする医師も多く在籍しており、負担の少ない経鼻内視鏡や、微小な病変も確認できる拡大内視鏡も整備しています。家族に胃がんの方がいる場合や、胃の調子が悪い方は、ぜひご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

自由診療でのピロリ菌抗体検査/2200円、人間ドック/4万9500円

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