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こんな症状があればすぐに受診を
知っておきたい根管治療の知識

宝塚デンタルオフィス

(宝塚市/山本駅)

最終更新日:2023/04/10

宝塚デンタルオフィス こんな症状があればすぐに受診を 知っておきたい根管治療の知識 宝塚デンタルオフィス こんな症状があればすぐに受診を 知っておきたい根管治療の知識
  • 自由診療

「根管治療」と聞いて、どのような治療なのかを正確にイメージできる人は多くない。自分が根管治療の対象なのか、よくわからないというのが正直な印象だろう。しかし、根管治療を「歯の根っこの治療」「神経を取る治療」など身近な言葉に置き換えてみれば、治療を受けた経験がある人は少なからずいるはずだ。その一方で、治療が必要な状態にもかかわらず、適した処置を受けることなく徐々に悪化してしまう人もいると、根管治療を専門に扱う「宝塚デンタルオフィス」の山本信一院長は言う。根管治療とはどのような治療で、受診の目安となるのはどのような症状なのか、さらに実際の治療の進め方についても、山本院長に詳しく説明してもらった。

(取材日2023年3月24日)

大切な歯を守るためには、できるだけ早い段階で専門性の高い根管治療を受けることが大切

Q根管治療は歯の根っこの治療ですね?
A
宝塚デンタルオフィス 気になることがある方は気軽に相談してほしいと話す院長

▲気になることがある方は気軽に相談してほしいと話す院長

根管は、歯の内部にある神経が入っている管です。長さは奥歯で15〜17ミリ、前歯で20ミリ前後、管の直径は先端部分で平均0.25ミリ程度です。通常は根管にばい菌が侵入することはありませんが、虫歯にかかった歯はその部分から侵入し、治療で削ったことがある歯は詰め物やかぶせ物の隙間からばい菌が侵入することがあり、中の神経に感染して炎症が起きてしまいます。また、転倒や事故などが原因で歯が折れたり欠けたりして、根管内の神経にダメージが及んでしまうケースもあります。成長期のお子さんの場合は、歯の成長が止まってしまうこともあるので、外傷が起きた際は根管がダメージを受けていないか確認することが大切です。

Qばい菌に感染するとどのような症状が現れますか?
A
宝塚デンタルオフィス 肉眼では見れない部分も鮮明に見えるマイクロスコープ

▲肉眼では見れない部分も鮮明に見えるマイクロスコープ

神経が残っている歯の場合は、最初は冷たいもの、やがて熱いものがしみるようになり、しみる時間も長くなります。「しみる」というよりも、「痛い」と感じることもあります。悪化すると、何もしていないのにズキズキと痛み、眠れない、痛み止めを飲んでも痛みが治まらない状態になります。顎の骨には太い神経が通っているため、下の歯はより強い痛みを伴いやすいのが特徴で、上の奥歯の場合は副鼻腔炎を併発することもあります。一方、過去の治療で神経を取った歯の場合は、神経が残っている歯のような強い症状は現れません。しかし、感染によって膿がたまると、歯茎や顔が腫れる、食べ物を噛むと痛い、鈍い痛みがあるなどの症状が現れます。

Q受診の目安を教えてください。
A
宝塚デンタルオフィス 根管治療では、炎症を抑え痛みのコントロールをめざす

▲根管治療では、炎症を抑え痛みのコントロールをめざす

前項でご紹介したような症状を自覚している場合は、悪化する前に受診して根管治療を受けることをお勧めします。強い痛みがあるとほとんどの方は受診されますが、神経を取った歯の場合は、症状が比較的軽いので我慢する人も多いのが現状です。しかし、強い症状がないのは痛みを感じる神経を取っているからで、受診が遅れると悪化のリスクが高くなります。さらに、炎症は放置しても自然治癒せず、感染が広がると歯を支えている骨が溶けてさらに治療が困難になります。根管治療では、感染に伴う根管内の炎症を抑えるとともに、痛みのコントロールをめざします。また、再び感染しないように、根管の内部に薬剤を詰めてしっかりと密閉します。

Q根管治療では必ず神経を取るのですか?
A
宝塚デンタルオフィス 一人ひとりに合わせた治療を行う

▲一人ひとりに合わせた治療を行う

根管治療は一般に「神経を取る治療」のことと考えられていますが、神経を取るかどうかは感染の度合いによります。神経の一部分のみの感染で済んでいる場合は、感染している部分のみを切除します。ごく初期なら、感染の原因となった虫歯の治療だけで済むこともあるんですよ。しかし、感染が広範囲に及んでいる場合は、神経を取る必要があります。神経を取ると、痛みを感じないので取ってほしいという方もおられますが、虫歯の悪化や再感染に気づきにくくなるのが難点です。当院の患者さんにも、歯に穴が開いていて、虫歯になっていることはわかっているけれど、痛みを感じないのでこれまで治療を受けなかったという方もおられるくらいです。

Q早めに受診するほかに注意点はありますか?
A
宝塚デンタルオフィス 早めに専門的な治療を受けることが重要

▲早めに専門的な治療を受けることが重要

可能なら最初に根管治療を専門とする歯科医師の治療を受けていただきたいですね。最初の治療の精度が高ければ、再発リスクの低減が期待できるからです。再治療を繰り返すと、その度に歯を削ることになり、歯がどんどん小さくなってしまいます。小さくなった歯は耐久性が低下しているので割れやすく、そうなると抜歯を余儀なくされるケースもあります。だから早めに専門的な治療を受けることが重要です。また、歯が健康な人でも冷たいものがしみることはあり、知覚過敏と考えてしまいがちです。もし、しみ方が強くなっていると感じたら早めに治療を検討していただきたいと思います。

ドクターからのメッセージ

山本 信一院長

ご自身が根管治療の対象かどうかわからない方は多いと思います。冷たいものや熱いものが強く、長くしみる、ズキズキと痛むといった場合は明らかに根管治療の対象です。また、噛むと痛い、歯茎が腫れている、歯茎にニキビのような白いできものがあるといった場合も治療が必要です。一方、歯科で診療を受けた際に、「歯の根っこが膿んでいる」「根っこが傷んでいる」といわれたら、根管に感染が起こっている状態と考えてください。急速に進行することはあまりないため、すぐに治療が行われないケースも多いのですが、強い症状が出るまで悪化すると抜歯のリスクも高くなります。早めに専門的な治療ができる歯科医院に相談されることをお勧めします。

自由診療費用の目安

自由診療とは

根管治療(1本):10万〜16万円

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