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保富 貴裕 院長の独自取材記事

ヒロデンタルクリニック

(藤井寺市/藤井寺駅)

最終更新日:2023/03/31

保富貴裕院長 ヒロデンタルクリニック main

藤井寺駅から徒歩3分という好立地に加え、ベビーカーや車いすでも快適に受診できる環境が整っている「ヒロデンタルクリニック」。患者を一切選ばず「どんな人にも来てほしい」という保富貴裕院長の思いと優しさが、院内設備の至るところに表れている。保富院長は勤務医時代に幅広い分野で研鑽し、とりわけ歯科口腔外科ではさまざまな外科処置や全身疾患のある患者の管理を経験。現在はその専門性を生かし、親知らずの抜歯をはじめ、一般の歯科医院では実施していない治療にも対応する。フランクな性格が魅力的で、患者やスタッフにとって居心地の良い歯科医院をめざす保富院長に、同院の診療の強みや設備面におけるこだわり、地域のかかりつけとしての意気込みなどを聞いた。

(取材日2023年2月1日)

年齢・症状を問わず誰もが受診できる歯科医院

はじめに開業理由と、藤井寺に開業した理由を教えてください。

保富貴裕院長 ヒロデンタルクリニック1

できないことがなくなるように一通りの分野を学び、ある程度自信を持てたので開業に至りました。勤務医時代は外科処置や審美面に配慮した治療、週に1回院長として診療するなど、さまざまな場所で幅広い経験を積めたと思っています。また、父も歯科医師で開業医のため、父の医院を継ぐか否かの話もあったのですが、考えた末にそちらは継がない決断をしました。開業地を選ぶ際は、「好立地にあるのに患者さんが来なければ完全に自分の責任」という覚悟のもと、言い訳のできない場所を探していました。そして「駅近」「バリアフリー」「駐車場がある」という条件がたまたまそろっており、過去の職場である天王寺の大学病院と連携を図れる距離にもあるので、藤井寺に決めました。

診療方針や患者さんの特徴も教えてください。

方針としては、どんな方・症例でも診たいと考えています。というのも、私がかつて勤務医として所属していた歯科口腔外科は、急性期病院という特性上、亡くなってしまう患者さんも多くいらっしゃいました。その中でホスピタリティーの精神や最後まで寄り添う姿勢の大切さを痛感し、以来「どんな状態の方が来てもできることをやろう」という気持ちで日々診療にあたっています。患者さんはお子さんからご高齢の方まで全世代に来てほしいと思っていたのですが、開業後はありがたいことに、本当にいろいろな方が受診されますね。私は噛み合わせについての勉強会にも参加していましたので、当院では噛み合わせの観点からもアプローチが可能です。

受診のハードルを下げるために工夫したことはありますか?

保富貴裕院長 ヒロデンタルクリニック2

小さなお子さん連れの方も安心して受診できるよう、院内にはキッズスペースやおむつ交換台を備えました。また、当院には車いすの方やつえをついた方も来院されるので、土足での入室を可能にし、治療スペースにも車いすのまま入れる仕様にしています。どのような状態の方にも対応可能で、車いすに座っている患者さんに直接治療を行うことなどもできます。あと、治療に使う機器などもなるべく先進のものを取り入れたいと考えています。例えば嘔吐反射のある方に配慮し、型採りの際には光学スキャナーを使用しており、クリーニング時には粉末で歯を清掃するエアフローも導入しています。エアフローは従来のクリーニング方法よりも短時間で処置ができ、歯への刺激が少ないため痛みが出たりしみたりしにくいのがメリットです。

親知らずの抜歯や歯の移植、顎関節症に専門的に対応

強みである歯科口腔外科での治療について教えてください。

保富貴裕院長 ヒロデンタルクリニック3

圧倒的に多いのは親知らずの抜歯です。通常、親知らずは大きな病院で抜歯するケースがほとんどなのですが、待ち時間の長さを理由に当院を訪れる患者さんも少なくありません。私は歯科口腔外科を得意とする歯科医師として、これまで親知らずについてたくさんの経験を積んできました。だからこそ、院内で処置を完結できるよう努めています。加えて、歯の移植にも対応しているのが特徴です。これは重度の虫歯・歯周病や歯の破折が原因で奥歯を抜かなければならない場合、欠損部を親知らずで補うというもの。噛む機能は維持しつつ、使わない歯を必要な場所に移動させるための治療で、実施している歯科医院は少ないのではないでしょうか。

全身疾患のある患者さんに対応できるのも、歯科口腔外科ならではですね。

全身疾患のある患者さんは何かしらの薬を飲んでおり、薬には半減期といって、血中の薬物濃度が半減するまでに要する時間があります。歯科口腔外科の歯科医師はこの半減期、つまり薬の効き目の程度を理解しており、特定の薬の服用をやめた場合に起こる変化も心得ています。外科に携わっていたので、内服薬の勉強をしています。また、私は全身疾患のある患者さんの治療を行う際、内科の先生に手紙を書いて相談します。そこで服用方法を決定し、患者さんが独断で薬を扱わないように注意しながら治療を進めています。あとは外科出身ですので、処置中や処置後に多少の出血があっても冷静かつ適切に対処できるのも強みですね。

ほかにも注力している治療はありますか?

保富貴裕院長 ヒロデンタルクリニック4

親知らずの抜歯と並んで多い、顎関節症の治療にも取り組んでいます。顎関節症の患者さんの中には過去に歯科治療を受けており、かぶせ物が適切ではない高さの方も見受けられます。そのかぶせ物の高さを基準にほかの歯も作られ、口腔全体のバランスが崩れてしまっているケースもあるため、診察では悪さをしているかぶせ物がないかも含めて慎重に原因を探します。天然の歯のみの方であれば、歯並びや噛み癖の原因となっているトラブルの改善を図ります。左右どちらかの歯に問題があるともう片方の歯でばかり食べるようになり、それだけで顎がスライドしてしまうことも。さらに、口を開けるのに必要な関節円板がうまく稼働していない場合は、専用のマウスピースなどを使ってスムーズに稼働するよう導いていきます。

患者・スタッフに優しい、地域に信頼される歯科医院へ

歯科医師を志し、歯科口腔外科の道に進んだ経緯を伺います。

保富貴裕院長 ヒロデンタルクリニック5

歯科医師になった理由は、やはり父の影響です。学生時代はひたすらラグビーに打ち込んでいましたので、当時はやりたいことが定まらず、大学進学時は父の勧めで歯学部を受験しました。ただ、いざ入学したら歯にどんどん興味が湧いてきて、手先の器用さを生かしてよく仮歯も作っていましたね。歯科口腔外科は、父や母校の先生から「外科ができたほうが良い」とのアドバイスを受けて選びました。細かい作業が好きで、ラグビーで鍛えた体力もあり、血を見ても平気なタイプなので(笑)、この仕事は自身に合っていたかもしれませんね。

現在につながる勤務医時代の経験はありますか?

規模や診療方針が異なるさまざまな現場にいましたので、そこでつかんだ「こんな雰囲気・職場環境だったらいいな」というイメージを現在の歯科医院づくりに役立てています。具体的には、スタッフにはできるだけ優しく接しようと心がけていますね。患者さんに迷惑をかけないことと、可能な限りアポイントを入れるように言っている以外は自由に働いてもらっています。私自身が他人にあれこれ言われるのが嫌なので、呼びかけているのは最低限のことだけですね。もちろん患者さんに対しても、初心を忘れず優しく丁寧に向き合っています。説明の際は絵などを使ってわかりやすくお伝えし、治療を行う前にも鏡を持ってもらい、その日の治療内容についてお話ししています。

今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

保富貴裕院長 ヒロデンタルクリニック6

今のところ非常に多くの患者さんにお越しいただいております。人が人を呼んでいるありがたい状況ですので、現在の診療の質をキープしつつ、皆さまからの信頼を失わないよう今後も頑張りたいです。そして、当院は来てくださったすべての方を診ますし話も聞きます。診療の中で歯科医師は一瞬しか顔を出さないイメージが強いようですが、私はついいろいろ話すタイプですし、患者さんにもよく「こんなに喋る歯医者さんはいない」と言われるほどです。患者さんの状況に合わせて短時間で診療を終えるときもありますよ。一人ひとりの性格に合わせて必要な分だけお話ししますので、ぜひ気軽にご来院ください。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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