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命に関わる循環器疾患は
生活習慣病から予防を

おおむら医院

(北九州市若松区/若松駅)

最終更新日:2024/01/26

おおむら医院 命に関わる循環器疾患は 生活習慣病から予防を おおむら医院 命に関わる循環器疾患は 生活習慣病から予防を
  • 保険診療

胸の苦しさや息苦しさ、原因不明の倦怠感などを感じたことはないだろうか。それは循環器疾患のサインなのかもしれない。心不全や狭心症をはじめとした循環器疾患は命に関わることもあり、その原因である生活習慣病の段階から治療を始めることが重要だ。また循環器疾患は腎臓病や脳卒中などの疾患とも密接につながっているため、早期発見・早期治療が欠かせない。循環器疾患や生活習慣病の治療に力を注ぐ「おおむら医院」の大村治也院長は「病気はこじらせる前に治療することが大切。息切れや胸の苦しさなど、大したことがないからと我慢せず、気になる症状があれば早めに受診を」と呼びかけている。そんな大村院長に、循環器疾患の特徴や治療方法、生活習慣病との関係などについて詳しく話を聞いた。

(取材日2023年11月29日)

生活習慣病と密接に関係する循環器疾患はバランスのとれた食事と運動で予防を

Q循環器疾患とはどのような病気なのでしょうか?
A
おおむら医院 生活習慣病は初期症状がないため、放置により重篤化するケースも

▲生活習慣病は初期症状がないため、放置により重篤化するケースも

循環器疾患にはさまざまな病気があります。狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患は動脈硬化や血栓などにより心臓を栄養する血液が不足することによって生じます。それ以外にも不整脈や心筋症、先天性の心疾患などもありますし、腎臓病や脳卒中も循環器と密接に関連した病気です。循環器疾患の症状としては労作時の胸部違和感や圧迫感、動悸などのほか、息切れや呼吸苦、手足や顔のむくみ、きつさ、だるさなどがありますし、めまいや失神などをおこすこともあります。しかしこの症状があれば循環器疾患と断定できるものはなく、なかなかわかりにくい病気もあります。何か気になる症状があれば早めに受診して問題がないか調べることが大切です。

Q何が原因で循環器疾患になるのでしょうか?
A
おおむら医院 軽微な症状でも、気軽に受診を

▲軽微な症状でも、気軽に受診を

先天性のものや加齢に伴う動脈硬化など予防が難しいものを除くと、大きな要因は生活習慣病です。高血圧や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病があれば動脈硬化が進んで狭心症を引き起こしたり、不整脈が出やすくなったりしてしまいます。偏った食事や運動不足だけではなく、喫煙や飲酒といった習慣も大きな影響を及ぼします。特に喫煙は生活習慣病以上のリスクと言っても過言ではありません。お酒に関しては大量に摂取し続けると、心筋症の原因となったり、血圧や糖のコントロールが難しくなり、循環器疾患のリスクを高めるひとつの原因となります。

Q循環器疾患と生活習慣病との関わりを詳しく教えてください。
A
おおむら医院 違和感を感じたらまずは一度検査をしたほうが良いそう

▲違和感を感じたらまずは一度検査をしたほうが良いそう

生活習慣病は血管にダメージを与え心臓に負荷をかけてしまいますからね。糖尿病を例に挙げると、血管障害によりさまざまな合併症につながりますし、中でも腎臓が悪くなってしまうと心臓にも負担がかかってしまいます。循環器疾患は生活習慣病の段階でいかに食い止められるかが鍵になります。肥大型心筋症や拡張型心筋症などでは遺伝的要素が関与することもありますが、頻度が高いものではありません。糖尿病をはじめ、高血圧や脂質異常症、高尿酸血症などの診断を受けた段階から早めに治療していくことが大切です。少しでも心血管疾患などを引き起こさないように介入していくことは、循環器疾患を治療する医師の目標の一つでもあります。

Q循環器疾患ではどのような治療を受けるのでしょうか?
A
おおむら医院 投薬治療もあるが、食事や運動などの生活習慣が特に大切だという

▲投薬治療もあるが、食事や運動などの生活習慣が特に大切だという

食事療法や運動指導、そして薬物療法と、基本的には生活習慣病の治療と同じ流れです。ひとつは塩分。塩分を摂取し過ぎると高血圧のコントロールが難しくなってきますし、水分を体にため込み心臓に負荷がかかってしまいます。バランスのとれた食生活を心がけましょう。また動ける範囲で運動をすることも治療には大切です。心不全や不整脈に関しては初期の段階からお薬を使うケースもありますが、優先度は病気の程度などによって変わってきます。重度の狭心症や心筋梗塞については、カテーテル治療やバイパス手術が必要となることもありますし、心臓の弁の病気なども疾患によっては外科的なアプローチをしなければ命に関わることがあります。

Q循環器疾患は予防できますか?
A
おおむら医院 年齢に関係なく、不調を感じたら早めに受診をしてほしい

▲年齢に関係なく、不調を感じたら早めに受診をしてほしい

大切なことは生活習慣病をコントロールすることです。定期健診などで数値異常が見つかった人は早めに医師に相談し、バランスのとれた食事や運動を心がけるようにしましょう。治療のために通院していたとしても油断せず、定期的に検査を受けることをお勧めします。生活習慣病ではないとしても日頃から運動や食事に気を使うことが大切です。ジムに通って本格的な運動をしなくても、少し歩く時間を増やしたり、ストレッチをするだけで構いません。また日本人は塩分過多になりがちですから、ソースや醤油の量に気をつけるだけでも変わります。肉を減らして魚を増やすなど、できることはたくさんありますよ。

ドクターからのメッセージ

大村 治也院長

循環器疾患は重症化する前に、私たち医師がなるべく早く治療に介入することが重要です。生活習慣病や循環器疾患に限った話ではありませんが、病気はこじらせると時間がかかりますからね。だからこそ何かしらの症状があればすぐに受診してもらいたいですね。少し胸が苦しいといった症状を放置していて急変し狭心症や心筋梗塞が発覚して入院というケースもありますし、循環器疾患の中には命に関わる病気もあります。最近体がきつい、動悸がする、息苦しい、顔が腫れる、足がむくむなど、軽微な症状で構いません。我慢をせずに気軽に相談してもらえればと思います。

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