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金光 俊行 理事長の独自取材記事

かねみつクリニック

(大阪市城東区/今福鶴見駅)

最終更新日:2023/11/30

金光俊行理事長 かねみつクリニック main

「医療法人あとま会 かねみつクリニック」は、大阪メトロ長堀鶴見緑地線の今福鶴見駅から北西へ徒歩約8分。新しいメディカルモール内のクリニックは、ゆったりとした造りで、一人がけソファーや給水機が設置され、リラックスできる空間となっている。理事長を務める金光俊行先生は日本生命病院に長く勤務し、ロボット支援手術の導入などにも携わってきた。豊富な経験を生かして患者のさまざまな悩みに対応するとともに、新しい治療法なども積極的に導入しており、遠方からも患者が受診する。「患者さんとの信頼関係が何よりも大切」という金光先生に、クリニックの診療姿勢や力を入れている診療などについて話してもらった。

(取材日2023年8月31日)

新しい治療法も取り入れ患者の悩みに応える

どのような患者さんが来られますか?

金光俊行理事長 かねみつクリニック1

男性の慢性前立腺炎、女性の膀胱炎、過活動膀胱や腹圧性尿失禁など泌尿器のさまざまな症状で悩んでおられる方が、地元はもちろん奈良などの遠方からもお越しになります。中でも多いのが頻尿で悩んでおられる方です。当院では、過活動膀胱の患者さんに対してボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法を提供しており、インターネットなどで調べて来院されます。何種類かのお薬を試してみたけれど症状が改善しない、年齢のせいだから仕方がないといわれたという方も多く、日常生活に大きな影響を来す疾患だけに、なんとかしたいという思いでお越しになります。また、夜尿症のお子さんも多いですね。ママ友達に紹介されたというお母さんが、小さなお子さんを連れてお越しになります。当院では薬物療法による早期改善に取り組んでおり、「おねしょをしなかった」という成功体験をお子さんの自信につなげるのが目標です。

尿の悩みは泌尿器科か内科のどちらに相談するか悩みます。

尿路系のトラブルが起きた時に、女性なら婦人科、男性なら内科を受診する方が多いのではないでしょうか。その選択は間違いではありませんし、症状に合った薬が処方されることで改善がめざせると思います。しかし、これまで頻尿が気になると相談に来られた方が、実は膀胱がんだったというケースをいくつか診ています。泌尿器科なら尿路の精査ができる機器を備えており、こうしたケースに対して、より詳しい診断が可能だと思います。さまざまな症例を経験しているので、勘が働くこともあります。過剰検査はいけませんが、患者さんの健康を守るために必要な検査はやるべきだと思いますし、「この症状だと泌尿器科に行こう」と、多くの方に思ってもらえるようにしたいですね。

患者さんと接する際に大切にしていることは?

金光俊行理事長 かねみつクリニック2

適切な情報をしっかり伝えることです。日々診療していると、患者さんがショックを受けるような検査結果が出ることもあります。そんな時は、ご本人だけでなく、ご家族や支えてくださる方にも来ていただいて、診察時間外にお伝えするのが私のスタイルです。検査結果にショックを受けてしまうと、いくら丁寧に説明しても話が入ってこないことが多いので、一度落ち着いてもらって、きちんと話を聞いてもらえるように配慮しています。

複数の治療法がある場合も多いですね。

治療方法を選択する権利は、医師ではなく患者さんにあります。医師は考えられる選択肢を提示して、それぞれの治療についてメリット・デメリットをしっかりお伝えすることが大切です。患者さんに選んでもらって治療していくというその過程で気持ちが通じ合い、信頼関係ができ上がっていき、診療に対する満足度も高くなると思います。日本生命病院でお付き合いのあった患者さんの中には、今でも当院に通ってくださる方がおられ、信頼関係が築けていると思うと本当にうれしいですね。

顕微鏡で見る画像を診察室で患者と共有

なぜ泌尿器科を専門に選ばれたのですか?

金光俊行理事長 かねみつクリニック3

もともとは小児科か小児外科を専門にしようと思っていました。しかし、医師になりたての頃にいろんな診療科を体験して、これからは前立腺がんが増えると知ったのです。今後さらに少子高齢化が進んでいくので、がん治療のニーズは高くなっていくと思い、また、治療を必要とする人が多い診療科を専門にすることで、より多くの治療を経験して、技術を高めていきたいと考えました。

クリニックの設備について教えてください。

検査の2本柱といえるエコーと膀胱鏡のほか、エックス線装置や尿の勢いを調べる機器など、病院の泌尿器科にある機器は一通りそろえています。膀胱鏡は尿道から前立腺、膀胱までを観察できるカメラのことで、膀胱内部を調べる上でたいへん有用です。当院では高性能かつ細径のファイバーを搭載したモデルを導入して、挿入時の痛みの軽減に努めています。尿道が女性よりも長い男性は、痛みを感じやすい傾向があるため、ゼリー状の麻酔も施します。また、診察室では顕微鏡で私が見ているものを、患者さんがモニターで見られるようにしています。耳で聞くだけより、映像で見たほうが印象に残り、患者さんが「これは何ですか?」と興味を持ってくださると、症状などについて説明しやすくなると思います。

先生がめざしているのはどんなクリニックですか?

金光俊行理事長 かねみつクリニック4

地域の患者さんにとって必要なものは何かを考え、ご来院いただいての診療と訪問診療の両方に対応できるクリニックをめざしています。かかりつけの患者さんが通院できなくなった際には訪問診療に切り替えることができ、訪問診療の結果、来院が必要な場合には来ていただけるクリニックですね。訪問診療を必要とする患者さんは何かしらの排尿トラブルを抱えていることも多く、日本泌尿器科学会泌尿器科専門医として、在宅での排尿管理に積極的に関わっています。勤務医時代は、8年以上も訪問診療に携わっていましたので、その経験も生かして診療にあたっています。

訪問診療の質を高めるための取り組みについて教えてください。

訪問診療では事前に情報をキャッチすることが大切です。来院していただいてから話を伺うクリニックでの診療と違い、訪問診療は事前準備が可能なので、患者さんやご家族、訪問看護師さんからも情報を得て、私が行っていない日の状況を知るように努めています。訪問診療の場合、それほど多くの医療機器を持参できないので、事前に情報を把握して、その患者さんに必要な医療を提供することが大切ですね。泌尿器科の訪問診療は非常に少ないので、専門性を生かした診療を行うことも大切にしており、「医療法人あとま会 かねみつクリニックに相談して良かった」と、患者さんやご家族から言っていただけるように努めています。

患者の悩みを改善するのが医師としての使命

男性の更年期障害にも注力されていますね。

金光俊行理事長 かねみつクリニック5

LOH症候群(男性更年期障害)は、働き盛りの30~50代の男性に見られる疾患です。男性の場合、テストステロンという男性ホルモンが生涯睾丸から分泌され続けるため、更年期障害はないと思われがちです。しかし、ホルモンの分泌量や活性度合いには個人差があり、男性ホルモンの減少から気力が落ちてきた、仕事に身が入らない、めまいがするといったさまざまな不調が引き起こされることがあるのです。うつを疑って心療内科を受診した男性が、実は男性更年期障害だったというケースも珍しくありません。こうした症状に対して当院ではホルモン補充療法を行います。働き盛りでいろいろな不調に悩まされている方は、LOH症候群の可能性も考えてみてください。

発熱への対応は今後も継続されますか?

もちろんです。当院は、かかりつけの患者さんに感染の疑いがある場合にはしっかりと対応しています。もちろん、それ以外の患者さんに対してもPCR検査を実施し、検査の結果陽性だった場合にはお薬も処方します。

今後の展望をお聞かせください。

金光俊行理事長 かねみつクリニック6

開院してから2年間、過活動膀胱のボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法を提供してきました。頻尿や尿漏れで悩んでおられる多くの方に、過活動膀胱の新しい治療法があることを積極的にお伝えしていきたいと考えており、かかりつけの医師から、薬の効果が見込めない、年齢のせいだからなどと言われて諦めていた方に、一筋の光を投げかける治療になればと願っています。来院された患者さんが尿漏れパッドなどを使っておられると、「何とかしてあげたい」と思うとともに、「治療してあげなければ」という泌尿器科の医師としての使命感を感じます。

自由診療費用の目安

自由診療とは

PCR検査/1万5000円(複数人で検査受診の場合、費用の変動あり。詳しくはクリニックにお問い合わせください。)、男性ホルモン注射/4000円

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