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中川 剛 院長の独自取材記事

あいら中川整形外科

(姶良市/帖佐駅)

最終更新日:2021/10/12

中川剛院長 あいら中川整形外科 main

2021年5月、大型ショッピングモールなどが立ち並ぶ姶良市の再開発エリアに「あいら中川整形外科」が開業した。同クリニックは、霧島市にある中川整形外科の分院。院長の中川剛(たけし)先生は、九州大学整形外科の医局員として全国各地で整形外科一般、骨折などの外傷、骨粗しょう症、関節リウマチなどの診療を行ってきた。専門は膝と足部疾患で、人工関節手術や膝骨切り術の手術の経験が豊富にある医師だ。同クリニックは住宅街にある整形外科として、子どもから高齢者まで幅広い層の患者を診療。患者一人ひとりに寄り添った治療と接遇を心がけているという。「診断をしてできるだけ早く痛みを取ってあげたいという気持ちが強いです」と語る中川院長に今後の展望や診療への思いを聞いてみた。

(取材日2021年6月15日)

より精密な診断をするために機器にもこだわる

整形外科を専門に選択したのはどうしてですか?

中川剛院長 あいら中川整形外科1

僕は学生時代にスポーツが好きで、バスケットボールをやっていました。バスケットボールをしているときはケガが多くて、よく病院のお世話になっていました。指を脱臼してしまい、くの字に曲がってしまったり、アキレス腱を切ってしまい手術を受けたりと本当にケガだらけでした。ケガをしたときにいつも寄り添ってくれたのが整形外科の先生だったので、将来自分と同じようにケガで悩んでいる人を治療できたらと思ったのが理由の一つです。もう一つは、やはり父の影響が大きかったです。医師であった父に、子どもの頃から仕事の話を聞いていました。非常に職人気質で「今日はこういう患者さんを見た」「こんな手術をした」などと話していました。それと何もわからない僕に学会で発表するスライドをチェックさせていたのです。ちゃんと答えないと機嫌が悪くなるので、わからないなりに答えていましたよ。そうしたことも影響して整形外科へ進もうと決めました。

得意な診療はなんですか?

外傷、外反母趾や関節疾患の診療が得意です。手術に関しても日々情熱を注いでいます。勤務医の時に股関節や膝関節が得意な先生に指導してもらい、人工関節や骨切り術などの手術でも大変世話になりました。本院でも多くの手術をしましたし、今も当クリニックの診療時間外は本院で手術をしています。また、高位脛骨骨切り術といって膝関節を温存するための手術も行っています。O脚は膝の内側にばかり負担がかかることで、内側型変形性膝関節症になりやすいです。膝関節近くで脛骨を骨切りして適切なX脚へと促し、内側ばかりに偏っていた体重を分散して負担の軽減をめざします。自身の関節を温存することは非常に有益なことですが、変形性膝関節症が進むと人工関節にしなくてはならない場合もあるので、早めに相談してほしいですね。外反母趾は若い方にもある症状ですが、高齢者のほうが変形が進行している方が多いため手術加療に至ることも多いです。

エコー、CT、MRIを導入されているのですね。

中川剛院長 あいら中川整形外科2

より精密な診断をするためです。街のクリニックが、そこまで入れる必要はないと言われるかもしれませんけれど、骨折の状態をより詳しく見るためにCTが役立ちますし、リウマチの患者さんでは肺の状況を詳しく見ることもできます。MRIは、頸・腰のヘルニア、半月板損傷や靱帯損傷、外傷時の出血やCTでもわからない骨折の有無などの診断に使います。エコーは患者さんにとって侵襲が少なく、エコーでしか得られない情報も多いので重要なものだと考えています。いずれも的確な診断をするためには必要なものだと考えています。よりしっかりとした診断をするのが当クリニックの指針でもありますので思い切って導入しました。

スタッフとともに、適切な治療と癒やしの空間を

クリニックの診療方針をお聞かせください。

中川剛院長 あいら中川整形外科3

お困りになっている痛みや機能障害に対して、適切な診断をすることです。そのために患者さんの話をきちんと聞いて、痛みのある場所に触れ、診断のヒントがないかを探るようにしています。例えば、職業やスポーツの種類など、普段どのような動作を行っているかを詳しく聞きます。そうしたちょっとしたことも、情報としてインプットしておくと役立つケースがあるので侮れません。総合病院で勤務していたときはわかりませんでしたが、患者さんは大きい病院に来ると我慢していることが多いのです。しかし、街のお医者さんなら「ここが痛い」と気軽に話してくれます。痛いところを触診して状態を診るのは整形外科の基本ですが、それに加えて生活様式などを知った上で患者さんに適した治療を提供したいと思っています。

クリニックを建築する際にこだわった点はありますか?

動線にはすごくこだわりましたね。この建物は待合室から一番入り口近くにあるのが問診室なんです。問診が終わったらすぐにエックス線撮影ができるように向かいにエックス線室を置いています。そして真ん中に診察室と処置室があるのですけど、椅子を置いてあるので座ってお待ちいただけるようにしています。それは待っている患者さんごとに診察室や処置室へ呼べるからなんです。待合室に一番近い部屋がリハビリテーション室です。リハビリが終わればすぐに帰れるようスムーズにいくようにするためです。もう一つは、来てくれる患者さんが安らげるような心配りを考えて院内を設計しました。鹿児島は福岡と比べて日差しが強いので優しい光が差し込むようにと北側に大きな窓を設置しました。あとは、温かみを感じてほしくて木材を多めに使用しています。

スタッフに伝えていることを教えてください。

中川剛院長 あいら中川整形外科4

スタッフ全員に言っているのは、すべては患者さんのためになることをしましょうと言うことです。患者さんの接遇で悩んだときは、一番にそれを考えるようにしよう、と伝えています。例えば、待合室でお待たせしてしまうことがありますが、少しでもその時間を短くできれば患者さんのためになりますよね。笑顔で話すのもそうです。受診される方には何かしら症状があるわけですから、気分も沈んでいますし、元気がありません。治療が第一ですが、それ以外の時間も少しでも癒やしになれるように、患者さんのためになるようなことを考えてほしいと言っています。

地域に根差し、医療で貢献するために

お休みの日は何をされていますか?

中川剛院長 あいら中川整形外科5

もともと食べ歩きをするのが好きでしたけど、今はこんな情勢だからなかなか難しいですね。休みの日は、6歳と3歳の息子と一緒に公園に行ったり、息子が好きなヒーローアニメのカードゲームをしたりして遊んでいます。普段は仕事が忙しくて妻に任せきりなんです。だから休みの日ぐらいは一緒に遊んであげたいし、うちは子どもが全員男の子ですごくエネルギーを使うから、妻を休ませてあげるためにもできるだけ僕が相手をしています。落ち着いたら平川動物園や垂水の道の駅にフェリーで行ってみたいですね。

今後の展望についてお聞かせください。

地域のかかりつけ医として、当クリニックである程度のことは解決できるようにするのが目標です。実は妻が内科の医師なんです。現在は育休中なので時期は未定ですけど、いつかは内科も診療して幅を広げていきたいと思っています。霧島市の本院と連携を取るのも課題の一つです。本院は入院設備や手術設備もありますので当クリニックで入院を希望される患者さんがいたらすぐに手配ができるようにしたいですね。今はリモートで会議をしているのですけど、離れているとこんなにも伝わらないことがあると実感しています。少しでも早く意思疎通がスムーズにいくようにしていき、患者さんに貢献できたらと思います。

最後に読者へメッセージをお願いします。

中川剛院長 あいら中川整形外科6

本院では乳児の股関節健診をしたり、小学生の健診をしたりしていて子どもさんと接する機会が多かったので、お子さん連れの方も大歓迎です。僕自身も3児の父ですし、子どもは大好きなので一緒に来てくれたらと思います。子どもから大人まで、何でも相談できるクリニックをめざしていますので、ぜひお気軽にご相談にいらしてください。

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