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野手 康宏 副院長の独自取材記事

ふくろうクリニック自由が丘

(世田谷区/自由が丘駅)

最終更新日:2024/01/04

野手康宏副院長 ふくろうクリニック自由が丘 main

世田谷区奥沢にある「ふくろうクリニック自由が丘」。脳神経内科、脳神経外科、整形外科、リハビリテーション科、精神科、疼痛緩和内科などに幅広く対応するクリニックだ。脳神経外科出身の野手康宏副院長は、子どもの頭部外傷から、慢性的な頭痛、脳卒中の早期発見、高齢者の物忘れ・認知症まで、幅広く対応する。特に脊髄脊椎の専門家として、脳振とう・スポーツ頭部外傷、骨粗しょう症性脊椎圧迫骨折などの診療に力を入れているという。「MRIも活用して、脳神経外科として診断を行い、適切な治療や診療科につなげていきたい」と意欲的に語る。そんな野手副院長に、同院の診療の特徴や、力を入れている分野などについて聞いた。

(取材日2023年7月26日)

認知症や、頭痛、脳卒中、整形外科疾患にも幅広く対応

こちらは、多くの診療科のあるクリニックと聞きました。

野手康宏副院長 ふくろうクリニック自由が丘1

老年医学が専門で認知症の治療と予防に取り組む山口潔理事長が、「在宅医療が必要になる前段階の患者に働きかけて健康寿命を延ばしたい」との想いで開院したクリニックです。認知症やパーキンソン病、在宅医療の経験も豊富な橋本昌也院長をはじめ脳神経外科、脳神経内科、整形外科、疼痛緩和内科、リハビリテーション科など多様な専門性を持つ医師、理学療法士や認知症ケアを専門とするスタッフといった専門職も多数在籍しています。認知症や脳血管疾患、神経難病、頭痛やめまいなどの診療、筋力低下による腰、膝の痛みなど整形疾患の診療も行っています。また、MRI画像検査機器を整備し、脳と体を診ることができることから、脳振とうなどスポーツ外傷の診療も積極的に行っています。

2階には、リハビリテーションルームもあるのですね。

リラックスして楽しくリハビリテーションを受けていただけるスポーツジムに近い雰囲気の中で、理学療法士や作業療法士が、スポーツ頭部外傷、高次脳機能障害、全身の骨や関節、筋肉の痛みなど運動器の問題、がんの手術前後など多岐にわたるリハビリテーションを行っています。また認知症の進行予防には、脳と体のトレーニングと栄養バランスの取れた食生活が重要ですから、管理栄養士と公認心理師が連携してフレイルや認知症の予防プログラムを作り、カウンセリングを行っています。

こちらの認知症の診療にはどのような特徴がありますか。

野手康宏副院長 ふくろうクリニック自由が丘2

僕も診療を行っていますが、まずはご本人、次にご家族の話を聞いて神経学的な診察を行い、必要であればMRIなどの検査を行います。認知症に詳しい公認心理師により専門的な物忘れのチェックをしてもらうこともあります。最近では薬の治療方法も増えましたので、その人に合わせた処方を心がけています。完治する病気ではありませんので、病気の進行を遅らせて、周辺症状をうまく抑えることを目標として、ご本人とご家族が地域で穏やかに生活できるようにすることをめざしています。

頭痛や手足のしびれ、スポーツ外傷、腰痛にも対応

ところで、先生はどうして脳神経外科に進まれたのですか。

野手康宏副院長 ふくろうクリニック自由が丘3

医学部時代、本物の脳を見たときにとても神秘的で、これが人間のすべての活動におけるスタートなのだと感動して、脳の病気に対する治療や、失った機能の回復に携わりたいと思ったことがきっかけです。専門は、脳神経外科一般と、脊髄脊椎の疾患です。病院勤務時代は、首や肩の痛みから、手足のしびれ、歩行障害、スポーツ外傷後の脊椎の診療などに多く携わってきました。

こちらではどのような診療を担当されていますか。

片頭痛などの頭痛治療や、手足が動かしにくい、ろれつが回らないなど脳卒中が疑われる症状、脊椎の疾患、スポーツの頭部外傷、脳振とう、物忘れや認知症まで幅広く診療しています。脊椎が専門ですから、腰痛や手足のしびれ、痛みなども多く診ています。当院は高齢の患者さんが多いですが、僕の担当に関しては、20代の肩凝りや頭痛の患者さん、顔面や頭部のケガの子どもさんも多いですし、ラグビーやサッカーで選手同士がぶつかったり、転倒したりして頭をぶつけたというスポーツ外傷や脳振とうの患者さんなど、若い世代が多いですね。

脳神経外科として、整形外科的な診療も行うのですね。

野手康宏副院長 ふくろうクリニック自由が丘4

そうです。脊椎の疾患は、もともと脳神経外科と整形外科の領域がかぶる部分です。一般的に整形外科ではエックス線検査によって診断することが多いと思いますが、脳神経外科では、MRI検査による画像検査と神経観察で診断につなげ、痛みの原因を明らかにしてから治療を行うのが特徴です。当院には、脳神経外科と整形外科の医師が在籍していますので、診断がついたら、連携して治療を行うことが特徴です。また当院のMRIは検査時間も10分程度で終わるので、子どもさんや認知症患者さんにも受けていただきやすいと思います。痛みやしびれの原因は複雑で治療に時間がかかることもありますので、身近に通院しやすいクリニックがあることも患者さんにとってメリットが大きいと思っています。

先生の診療方針について教えてください。

脳神経外科では、脳卒中のように一刻を争う場合もありますから、当院で対応できるか、できないかの判断をいかに早く見極めるかを大切にしています。より専門的な検査や治療が必要な場合は、迅速に専門施設に紹介することを心がけています。また「頭の病気ではないか」と脳神経外科を受診されても、内科的な疾患が原因のこともあります。例えば、意識が遠のく意識消失の場合、心疾患や起立性低血圧、貧血などが原因の場合もあるのです。「脳神経外科の問題ではないから、他の診療科に行ってください」ではなく、MRIなどで診断をつけた上で、どの診療科や施設に紹介するのが良いのかを見極め、適切な診療に結びつける役割を担いたいと考えています。

MRIを生かし高齢者の圧迫骨折や脳振とう治療に注力

脳振とうの診療についても教えてください。

野手康宏副院長 ふくろうクリニック自由が丘5

スポーツや交通事故などで、頭を打った時に起こる脳振とうは頭部外傷の一つで、出血はしていないが神経損傷を起こしている状態です。詳しいメカニズムがまだ解明されておらず、診療を行う医師も少ないのが現状です。そこで当院では、脳振とう診療に力を入れている東邦大学大橋病院と連携して、治療やリハビリテーションを行っています。また、コンタクトスポーツなどで脳振とうを繰り返すと認知機能が低下する恐れもありますので、その評価も行います。脳振とうになった後、画像診断では異常がないにもかかわらず、脳がクラクラする、頭が痛い、運動をすると吐き気がする、たちくらみやめまい、乗り物酔いなどの症状があるときはご相談いただきたいですね。

今後、力を入れていきたい分野について聞かせてください。

脳振とうもですが、スポーツ系の頭部外傷、頭痛、首や腰の痛み、手足のしびれなどの訴えに対して、MRIも活用して早く診断を行い、不安を取り除く、適切な治療につなげることに注力したいですね。例えば、骨が成長しきっていない若年期にスポーツなどの負担が積み重なり発症する「脊椎分離症」もエックス線ではわかりにくく、MRI検査で診断できる場合が少なくありません。初期ならば、コルセットによる外固定などで回復が望める場合も多いのですが、加齢とともに悪化し、分離すべり症になったり、脊髄自体も圧迫されて脊柱管狭窄症と合併したりすることもありますから、ぜひ早期から診ていきたいと考えています。また、高齢者に多い骨粗しょう症性脊椎圧迫骨折についてもアプローチが遅れている分野です。いつの間にか骨折とも言われ、寝たきりにもつながるものですから、高齢者の腰痛にも脳神経外科として取り組んでいきたいですね。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

野手康宏副院長 ふくろうクリニック自由が丘6

当院は、専門的な医師が多数在籍しており、MRIがあるので適切な診断につなげ、必要な対応の判断が瞬時にでき、脳卒中などの場合、疾患の進行を防ぐことにつなげられるのが強みだと思っています。また、重篤な病気ではないかと心配して来られる方に対しても、すぐに検査を行い、安心していただけることも大きいと思います。特に、頭痛やめまい、手足のしびれや頭の外傷などで、どこにかかって良いか迷う時は、ぜひご相談いただきたいと思います。また、当院は物忘れや認知症の診療にも力を入れています。元気そうに見える方も転んで骨折して寝たきりになると、一気に認知症が進行することもありますので、若いうちから、腰痛や膝痛の原因を見極めて適切な治療を受け、骨粗しょう症や生活習慣病の予防にも取り組むことをお勧めします。脳ドックやリハビリテーションも利用していただいて、地域の皆さんの健康を支えたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

脳ドック/1万5000円、脳ドック(医師説明付き)/1万9800円

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