越智 康 院長、西村 紳二郎 先生の独自取材記事
ファーストデンタル福山
(福山市／福山駅)
最終更新日：2021/10/12
福山駅徒歩8分の場所に、2021年1月に開院した「ファーストデンタル福山」。歯科医院とわかる看板はあえて出さず、代わりに外壁にはアルファベットの「F」が大きく光る。この1文字には、歯科医療に対する思いが込められているという。スウェーデンの大学で学んだ経験をもとに、患者に寄り添う医療を実践する西村紳二郎先生。越智（おち）康院長も同じ考えのもと、専門である口腔外科をはじめ、地域に必要な治療の提供に取り組む。口腔内トラブルの原因究明と改善、そして患者自身がそのバックグラウンドを理解することこそが、理想とする歯科医療の実現につながるという。同院の診療について2人に聞いた。
（取材日2021年6月15日）
患者ファーストを貫き、生活背景まで目を向けた診療を
開院までの経緯をお聞かせください。
【西村先生】私の同期にあたる先生に不幸があり、運営していた歯科医院の患者さん、スタッフを継承し、新天地でリニューアルオープンしたのが当院です。先生とは学生時代からの長い付き合いで、私は東京にある自身の歯科医院で診療する傍ら、当院の前身である歯科医院でも、歯周治療やインプラント治療を担当し、15年ほどこの福山で診療してきました。しかし、この度の突然の不幸に際し、患者さんをファーストに考え、亡き先生の意を継いで、当時先生のもとで5年ほど分院長を務めていた越智先生と、審美歯科と麻酔専門の田中富貴子先生を加え、再スタートすることになりました。東京に自分の歯科医院もありますが、これまで通っていた福山の患者さんからも診療を続けてほしいと要望を頂いており、早い段階で継承することを決意しました。私と田中先生は月に何度かこちらでも診療をする体制で、越智先生とお互いの専門性を生かしつつ診療しています。
クリニックの方針を教えてください。
【西村先生】クリニック名にある「ファースト」は、患者さんを第一に考えるというわれわれの姿勢を意味しています。私はかつてスウェーデンの大学で、予防医療を軸に患者さんに寄り添う歯科医療を学びました。口腔内の状態だけでなく、その方のバックグラウンドまで理解した上で、できる限りの予防や処置を行うという考え方に感銘を受けました。当院ではスウェーデンで得た知見を生かして、対応できる部分は保険診療を、専門的な治療が必要な場合は知識と技術力を総動員した自費診療を提供しています。患者さんに「ここで治療を受けたい」と思っていただける歯科医院であるために、一つ一つの治療のクオリティーにこだわり、ホスピタリティーを持って患者さんのQOLを高める診療に臨んでいます。
診療で心がけていることは何ですか？
【越智院長】「こうあるべき」と決めつけるのではなく、患者さんのご要望と私たちが持つ専門知識をすり合わせ、いかにお口と全身の健康増進につなげられるかを考えます。当院の歯科医療の目的は患者さんのQOLの向上ですので、健康の入り口でもあるお口の環境をまずは良くしたいと思っています。
【西村先生】トラブルに対してのみ治療を行うのではなく、原因を追究することを徹底しています。トラブルの背景には生活習慣や家庭環境の問題が隠れていることもありますので、時間をかけて対話し、患者さん自身にもご理解いただけるように努めています。そのためには、スタッフにも一人の人間として寄り添う力やコミュニケーション力が不可欠です。倫理的・道徳的な教育にも力を入れ、患者さんとの太く長いお付き合いをめざしています。
オーダーメイドの予防から口腔外科治療まで幅広く対応
西村先生が行うスカンディナビア式の治療とは？
【西村先生】当院では患者さんがご自身の歯で一生を過ごせるよう、一人ひとりの口腔リスクに合わせた予防プログラムを作成しています。予知性の低い保存不可能な歯は抜歯をせざるを得ませんが、できるだけ歯を残すことを重視した予防と治療がコンセプトです。虫歯や歯周病のなりやすさ、なり難さには個人差があり、特にリスクの高い方には入念なプログラムを組み立てます。そしてプログラム終了後のメンテナンスが最も重要で、その時々の状況に応じて必要な生活指導や歯磨き指導などを実施し、その患者さんに合ったプログラムを決定するのもファーストコンセプトの一つです。治療後に口腔環境やライフスタイルが変化することはよくありますから、必要に応じてアドバイスを行い、患者さんの気持ちにも寄り添いながら、予防に前向きに取り組めるようベテラン歯科衛生士がサポートします。
越智先生の担当範囲や、口腔外科の特徴を教えてください。
【越智院長】一般歯科と口腔外科を中心に診療しています。高度な口腔外科手術を学んできた経験を生かし、他院からのご紹介も受けています。現在は抜歯の処置が多いですが、今後は外科手術でも頼っていただきたいと考えています。当院の口腔外科は機動力が高く、大きな病院に行かなくても短時間でできるのが強みです。早ければ1本20分ほど、難症例でも基本は1時間以内で抜歯を終え、治療後の腫れが少なく抑えられるよう研鑽を積んできました。また、数多くの難しい抜歯を経験してきたからこそ、私としてもすぐに抜歯をするのではなく、最後の最後まで抜かずに残すことを診断時に治療法選択肢の一つとして考慮しています。
インプラント治療にも対応するそうですが、どんな場合に提案するのですか？
【西村先生】診察やカウンセリングを丁寧に行い、その方に適した治療にインプラントが必要と判断した場合にインプラント治療を提案しております。また、歯周治療を終え、歯周ポケットや歯茎の状態が改善し、患者さん自身でケアできる段階になるまでは歯周外科治療やインプラント治療を開始しません。というのも、口腔状態が悪いまま治療をしても、歯周病のリスクが高い方はインプラント周囲炎を発症する恐れがあるためです。インプラント治療を適切に行うには、専門家によるケアと患者さんがご自身の体を大切に思う気持ちが重要です。そのため、歯を失った原因についても患者さんとディスカッションした上で、治療内容を相談しています。
技術的にも人間的にも信頼される歯科医院をめざして
越智先生が口腔外科を選ばれたのはなぜですか？
【越智院長】大学時代に口腔外科という臨床部門を知り「自分がやりたいことはこれだ」と直感的に思いました。勉強すればするほど面白さを感じ、卒業後は大学に残って経験を積みました。大学病院時代に、ドイツのエアランゲンの病院の教授から直接オファーをいただき、顎顔面口腔外科の手術留学をしていた経験もあります。口腔外科のやりがいは、患者さんの全身管理を徹底的に行えることです。偶発事故が起きた場合も慌てずに対処できますし、出血を伴う処置を行う際も、ほとんどの症例に対応できます。また、糖尿病の患者さんや心臓が悪い方、血液を固まりにくくするための薬を飲んでいる方などへの処置も経験してきており、手技だけではない、全身疾患を踏まえた歯科治療に関しては、重要なポイントをしっかり押さえて診療をしています。
今後の展望をお聞かせください。
【越智院長】今後は歯科医師や歯科衛生士などのスタッフを増やし育てていく予定で、当院が研修施設になるための準備を始めています。やる気があって、患者ファーストで患者さんを診て、人柄も良い方であれば、診断力と治療技術はおのずと高まっていくと考えていますので、人の話に耳を傾けることができる、謙虚で勉強熱心な方をお迎えしたいですね。そして、成長したスタッフが今後の当院を受け継ぎ、さらなる後進を育てていく、そんな息の長い歯科医院をつくりたいと思います。また、西村先生の予防に対する考え方や「ファースト」のコンセプトを地域に浸透させることも目標の一つ。患者さんに寄り添い最善の歯科医療を提供できるよう、各分野でスキルの底上げも行っていきます。
読者へのメッセージをお願いします。
【越智院長】一般歯科はもちろん、口腔外科の歯科医師としても、地域の患者さんや他の医療機関から頼られる存在をめざしています。ご縁があり、私たちの医療に質や価値を感じてくださった方々と、今後も長くお付き合いできればと思います。
【西村先生】越智先生は経験豊富な歯科医師であり、スタッフたちもベテランぞろいです。人間として、医療人として患者さんと親身に向き合っておりますので、心配事は何でもお話しいただきたいですね。必要に応じて専門的な医療機関や大学病院への紹介も可能ですので、ぜひ気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインレー／ゴールド 7万7000円
インレー／ジルコニア 6万6000円
クラウン／ゴールド 13万2000円
クラウン／ジルコニア（レアリングあり） 13万2000円
クラウン／ジルコニア（レアリングなし） 11万円
ラミネートべニア／11万円
インプラント治療／（1本：上部構造込み）38万5000円
インプラントブリッジポンティック／11万円
インプラントを使った義歯治療／330万円～
※インプラント10年保証を希望の方は1本2万7500円
オフィスホワイトニング／2万2000円～
ホームホワイトニング／1万1000円～
（すべて税込み）
