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野田 一樹 院長の独自取材記事

野田歯科口腔クリニック

(菊池郡大津町/肥後大津駅)

最終更新日:2022/02/10

野田一樹院長 野田歯科口腔クリニック main

熊本市中心部からおよそ20kmの郊外、阿蘇と熊本市の中間にあたる大津町。町内の大規模工場や関連企業に通う人たちのベッドタウンでもある美咲野地域で、2020年11月から診療を開始したのが「野田歯科口腔クリニック」だ。院長の野田一樹先生は、近隣の南阿蘇村出身の30代。熊本市内の歯科専門病院で経験を重ねる中、歯を失ってしまった患者を数多く診てきた。その原因の多くが患者自身の不十分な口腔管理にあるとはいえ、完璧な自己管理は難しいこともよく知っている野田院長。だからこそ、痛みがなくてもメンテナンスに通ってほしいと訴え、初診時から歯磨き指導を行っている。そんな同院の取り組みについて野田院長に話を聞いた。

(取材日2021年12月12日)

歯だけでなく口の中全体を診る歯科医院

大津は先生の地元なのですか?

野田一樹院長 野田歯科口腔クリニック1

いいえ、出身はもうちょっと山のほうにあった長陽村で、今の南阿蘇村になります。熊本県立第二高等学校から九州大学歯学部に進み、大学卒業後は熊本市内にある伊東歯科口腔病院で7年間働きました。もともと、将来は地元の近くで開業しようと思っていたので、近隣地域の中でも、数多くの症例を扱っている病院で経験を積むことができたのは良かったです。開業準備期間の半年ほど、伊東歯科口腔病院のOBの先生が経営する歯科医院で働かせてもらって、2020年11月に当院を開業しました。ここは南阿蘇からも通いやすい場所ですし、周辺には新しくできた住宅街もあり、住民の方は意外と年齢層が若いんです。30代から40代の夫婦にお子さんがいるというような世代が中心ですが、古くから大津で暮らしている高齢の方も住んでいらっしゃいます。

開業までのご経験をお聞かせください。

九州大学歯学部を卒業後に入職した伊東歯科口腔病院では、かなり鍛えられました。「診療所」ではなく歯科としては珍しい「病院」で、入院設備を備えているため当直がありました。若い頃はよく当直も担当したのですが、夜中でも意外と患者さんが来られるんです。平均的に5人から6人、多い時だと10人くらいが次々に来院し、仮眠がとれない日もありました。歯が痛くて耐えられないという訴えだけでなく、炎症が強くて点滴が必要な方、外傷で歯が折れた、出血が止まらないなど、時には先輩の先生を読んで緊急の処置を行ってもらったこともあります。昼の外来でも1日20人くらいを診て経験を積み、退職前の2年間は医局長も務め、組織のまとめ役として経験を積むこともできました。

開業にあたり、院内の設備でこだわったところなどありますか?

野田一樹院長 野田歯科口腔クリニック2

外観やインテリアには、僕自身こだわりはなくて、歯科衛生士として一緒に働いている妻のセンスが反映されています。内装だけは、患者さんとスタッフの動線を分離して、スタッフが作業しやすいよう設計をお願いしました。診療機器については、マイクロスコープを導入しました。治療はもちろん、患者さんへの説明のために動画を撮れるので、どうしても欲しかったんです。クリニック名に「口腔」を入れたのは、歯だけでなく口の中全体を診ることができて、親知らずの抜歯やインプラント治療、腫瘍の診断などにも対応可能であることを伝えたかったからです。ただ、口腔外科だけではなく、予防や歯周病治療、矯正など、なんでもできるクリニックでありたいと考えています。医療施設への訪問診療や小学校の学校歯科医として検診も担当しています。

将来後悔しないよう、若い世代に予防の大切さを伝える

診療方針を教えてください。

野田一樹院長 野田歯科口腔クリニック3

まずは治療よりも予防に力を入れたいですね。日々の生活の中で、どれだけ丁寧に歯ブラシを当てて歯を磨けているかは、治療よりも大事なこととお伝えしています。せっかく治療しても予防ができていないと、また虫歯や歯周病になるという悪循環が止まりません。そのため、診療の際には歯ブラシを持参していただき、歯磨きの指導をしています。当院では、痛いところだけを治療して終わりということはめったにありません。初診の患者さんでも、緊急性や痛みがなければ、まずは歯磨き指導です。ご自身の環境を変えられるのは患者さんだけなのですから。また、詳細な検査にも同意していただき、各種画像検査や歯周病検査の結果を見ながら、確実に治療を進めていきたい考えです。

予防に力を入れているのはどうしてでしょうか。

歯周病と糖尿病に関連があるのは広く知られるようになりましたが、そのほかの全身疾患とも関わりがあります。つまり、口の中の菌が全身にダメージを与えているということなんです。歯が健康できれいな人は、高齢でも元気で若々しい感じがしませんか? 僕自身の実感として歯がぼろぼろの状態の方は疲れているように見えますし、逆に歯が健康な高齢の方は、QOLも高いという印象です。高齢の患者さんの多くが「もっと早くから歯科医院に通えば良かった」とよく言われるのを若い方はご存じないかもしれませんが、自分の歯があるかないかで、生活の質はまったく違うものになります。働き盛りで忙しい30代、40代の方も、将来に備えて予防のために定期的に通院し、自己管理をしっかり続けていただきたくて、予防歯科に力を注いでいます。

スタッフさんは何人いますか?

野田一樹院長 野田歯科口腔クリニック4

歯科衛生士5人、助手が2人、受付が1人で合わせて8人です。スタッフへの指導は開業前から時間をできるだけ取って、力を入れてきました。今は月に2回勉強会を開き、歯科についての技術や知識、患者さんへの対応も学んでもらっています。みんなすごく勉強熱心で、もう僕が何も言わなくても自分で考えて動いてくれるようになりました。患者さんへの接遇は僕よりも良いなと思うことさえあります。みんな素直でしっかりしていて、仲が良いのでクリニックの雰囲気にもそれが反映されているようです。

患者の人生の幸福に寄与する歯科医療を提供したい

歯科医師になろうと思ったのはいつ頃のことですか?

野田一樹院長 野田歯科口腔クリニック5

子どもの頃から野球をやっていたので、中学生の時はまだ野球選手になりたいと思っていました。高校生になっていろいろ考え始め、家族や親類に医師や歯科医師がいるわけではなかったのですが、なんとなく医療の仕事が良いんじゃないかなと思うようになって進んだのが歯学部です。大学時代は勉強以外にも部活で野球を続け、アルバイトなどにも明け暮れました。高校の野球仲間とは今でも仲が良くて、毎年集まりがありますが、開業してからは野球をするほどの時間はないですね。健康管理を兼ねて、日頃はランニングをしています。熊本城マラソンにも5回くらい出場して、一番良かった時は3時間50分台で走りました。時間のある時は仕事以外の分野でも本を読みます。最近はまっているミステリーは読み出したら止まらなくなって困ります(笑)。

将来はどんなクリニックにしていきたいですか?

まずは地域の中でしっかり根を下ろし、あらゆる世代の地域の皆さんに、「どんな悩みでも相談できて、対応してもらえるクリニック」と思ってもらえるよう、努力していきたいです。その上で、患者さんには予防の意識を強く持ってもらえるよう有益な情報を発信し、ゆくゆくは症状のない方が多い、口腔管理のために通うクリニックになっていくのが理想です。お口の中のことで困ったことがあれば、地域の皆さんがすぐに思いつくようなクリニックになりたいです。そのためにも、質の良い医療ができるよう、10年後には治療の選択肢がもっと増えるよう、僕らも努力していかなければと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

野田一樹院長 野田歯科口腔クリニック6

これまでの歯科医院は、痛くなってから行くところで、治療が終わったら通院も終わりと思われてきたかもしれません。これからは、痛くならないように、歯を失わないように歯科医院に行くと考えていただきたいです。歯磨きを100%完璧にできる人はほとんどいないので、定期的なメンテナンスが必要です。口の中をきれいにすることの気持ち良さをわかってもらえれば、歯科医院がもっと身近になると思います。僕たちも、受診が苦でなくなるよう、思いやりを持って優しく対応し、麻酔を使うときも痛くないよう配慮するなど、できる限りの心配りをしているつもりです。これからも、患者さんの人生がより幸福になれるような歯科医療を提供していきたいですし、それができるクリニックになりたいです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/43万円~、歯列矯正/42万円~

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