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大谷 彰一郎 院長の独自取材記事

大谷しょういちろう乳腺クリニック

(広島市中区/本通駅)

最終更新日:2021/10/12

大谷彰一郎院長 大谷しょういちろう乳腺クリニック main

広島電鉄の八丁堀駅から徒歩6分に位置する「大谷しょういちろう乳腺クリニック」は、2021年2月に開業。大谷彰一郎院長が近隣にある広島市立広島市民病院で長年にわたって診療してきた患者をはじめ、大谷院長の発信する動画を見て受診した人など、すでに多くの人が受診している。同クリニックは乳腺外科として通常の診療のほか、市町検診や個人での検診としての乳がんの検診や乳がんのセカンドオピニオン、治療後のフォローアップなどを行う。今回は明るくおおらかな印象の大谷院長に、診療で心がけていることや同クリニックのモットーなどについて語ってもらった。

(取材日2021年4月20日)

笑顔で帰ってもらえるクリニックをめざして

診療内容や診察の特徴について教えてください。

大谷彰一郎院長 大谷しょういちろう乳腺クリニック1

当クリニックでは、乳腺を専門として乳がん検診や診療、セカンドオピニオンや治療後のフォローアップなどを行っています。乳がん検診では、マンモグラフィ検査とエコー検査を両方行っていることが特徴です。乳がん検診でよく知られるマンモグラフィは、早期の乳がんを見つけやすいというメリットがある一方で、乳腺の濃度が高い「デンスブレスト」の方の場合、画像全体が白く写りやすく、異常を見つけにくいというデメリットもあります。そのため、当クリニックでは両方の検査を準備し、患者さんの状態や希望に合わせて検査を行っています。可能な限り両方の検査を受けていただいていますが、若い方ならエコーのみをお勧めすることもあります。女性の検査技師が検査するので、リラックスして受診いただける方が多いようです。

2021年に開業されたそうですが、もともと開業を志していたのですか?

最初から考えていたわけではありませんが、乳がんの世界をいろいろと学んでいくうちに開業を考えるようになりました。もともと私は当クリニックの近くにある広島市立広島市民病院で、15年間乳がんの診療を行ってきました。乳がんでは、治療後10年間は経過観察をすることが推奨されていますが、大きい病院に所属していると十分にフォローアップの時間がとれないこともあります。開業したことによって、自分が診療した患者さんのフォローアップをしっかり行えるようになったのはうれしいことですね。また、現在も広島市民病院で再発治療を中心に週に1回勤務していますが、開業にあたって自分で手術を行うことはなくなりました。自分で手術をしなくなった分、情報発信などさまざまな取り組みに挑戦しています。

診療で心がけているのはどんなことですか?

大谷彰一郎院長 大谷しょういちろう乳腺クリニック2

当クリニックのモットーは「にっこり笑顔、ほっこり安心」です。患者さんに笑顔で帰っていただけるよう、相談しやすい雰囲気づくりを大切にしています。デリケートな部分を診る診療科なので、特に初診の方は緊張したり戸惑ったりする方もいます。しかし、私のキャラクターもあって、受診を重ねるうちに次第に気にしなくなる方が多いですね(笑)。また、検診は当日中に検査結果をお伝えすることによって、結果が出るまで不安な日々を過ごすようなことがないようにしています。

乳がんの正しい知識を伝えるために

先生から見て乳がんとはどんな病気でしょうか?

大谷彰一郎院長 大谷しょういちろう乳腺クリニック3

乳がんは早期発見・早期治療ができれば、根治が見込めるがんです。実際、乳がんの罹患数は女性がかかるがんの中で一番多いといわれていますが、死亡数は女性のがんの中で第5位です。多くの人が乳がんの治療を乗り越えて、日常生活に戻っています。現段階では、乳がんを予防する明確な方法はありませんので、早期発見をめざしてこまめに検診を受けることが大切です。国は40代以降の女性に2年に1回の乳がん検診を推奨していますが、私としては、できれば1年に1回検診を受けてほしいと思っています。

よく「セルフチェック」が重要と聞きますが、普段どのように指導していますか?

乳がんは胃がんなどのがんと異なり、自分で見つけられる可能性のあるがんなので、ぜひセルフチェックを行っていただきたいです。私は検診を受け「異常なし」と言われた日を基準に、週に1回程度胸にしこりなどが生じていないかチェックするように指導しています。検診後の正常な状態で一度感触を記憶しておき、繰り返しチェックを行っていく中で「あれ?」と思うものが見つかった場合、当クリニックを受診するようにお勧めしています。滑りが良い状態で触ると凹凸がわかりやすくなるため、入浴時にせっけんを泡立てて触るのがお勧めですね。

先生は動画配信サイトで情報発信も行っていますね。

大谷彰一郎院長 大谷しょういちろう乳腺クリニック4

もともと私は留学で世界の乳がん治療を学んだ経験や、海外で使える治療薬を日本でも使用できるよう治験に取り組んできた経験を生かし、年間100件以上の講演会を行ってきました。その経験を生かして現在は動画を作成し、一般の方向けに乳がんについての情報発信を行っています。まだ開業して数ヵ月ですが、動画をきっかけに当クリニックを受診してくださる方もいますし、私自身も診療の際、患者さんに「この動画で詳しく説明しているので、見ておいてください」とお勧めすることがあります。動画を発信することによって当クリニックを知ってもらうのもうれしいですし、患者さん自身が乳がんについてより深く理解してくれるだけでも、社会に貢献できているかなと思っています。

乳腺外科をめざすきっかけと今後のビジョン

先生が影響を受けた人物について教えてください。

大谷彰一郎院長 大谷しょういちろう乳腺クリニック5

私はもともと医師である祖父の影響を受けて、医師になることを志しました。80歳になっても常に学ぶ姿勢を持っていた祖父の姿は、私の医師人生に大きな影響を与えています。また、乳腺外科を専門にするきっかけとなった、とある先輩医師も私にとってのキーパーソンですね。研修医時代の先輩だったのですが、乳腺外科の奥深さや医師としての姿勢を数多く教えてもらいました。残念ながら彼は34歳の時に白血病で亡くなってしまったのですが、最期に乳腺外科の未来を託されたので、先輩の思いを受けて、私は乳腺外科を専門として学ぶことにしました。

クリニックの今後の展望や先生のめざすビジョンについて教えてください。

クリニックの展望は今後も「にっこり笑顔、ほっこり安心」です。看護師、技師、受付事務などのスタッフにも、患者さんが笑顔で帰れる温かい雰囲気を大切にしてもらっています。また、情報発信は今後も続けていきたいと思っていますので、講演会、動画配信などを通じてこれからもさまざまな人たちとつながっていきたいですね。当クリニックはオンライン診療も行っているので、動画で当クリニックを知った他県の方がオンライン診療でセカンドオピニオンを希望されることもあります。現在、新型コロナウイルス感染症が流行していますが、インターネットなどをうまく活用して早期発見・早期治療につながる取り組みをしていきたいです。

最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。

大谷彰一郎院長 大谷しょういちろう乳腺クリニック6

40代以降の女性には定期的な検診はもちろん、気になる症状やしこりなどの異常がある場合には、速やかに乳腺クリニックを受診していただきたいです。胸にしこりがあると乳がんを恐れ、病院の受診を躊躇する方もいますが、良性の腫瘍である可能性も高いです。また仮に乳がんであった場合も、早期に発見・治療ができれば根治も期待できます。正しい知識を知って、必要に応じて受診いただけるよう、今後もさまざまな取り組みをしていきます。

自由診療費用の目安

自由診療とは

超音波検査(エコー)+当日結果報告/6600円、マンモグラフィー検査+当日結果報告/7700円、超音波検査(エコー)+マンモグラフィー検査+当日結果報告/1万1000円(市町の乳がん検診受診券・乳がん検診無料クーポン券を持つ方を除く)

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