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花粉症やアレルギー性鼻炎など
根治につながる治療をめざす

本駒込耳鼻咽喉科

(文京区/本駒込駅)

最終更新日:2024/05/14

本駒込耳鼻咽喉科 花粉症やアレルギー性鼻炎など 根治につながる治療をめざす 本駒込耳鼻咽喉科 花粉症やアレルギー性鼻炎など 根治につながる治療をめざす
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国内では、約2人に1人が花粉症・アレルギー性鼻炎などのアレルギー性疾患に悩んでいるといわれる現在。症状のシーズンごとに通院して服薬を繰り返す人の中には、根治をめざしたいと考える人も少なくないだろう。日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医の吉越彬先生が院長を務める「本駒込耳鼻咽喉科」ではアレルギー性疾患に力を入れているが、その診療方針は、その症状だけを診るだけでなく、根本を解決すること。飲み薬、点鼻薬などの症状に応じた対症療法だけでなく、アレルギー免疫機能にアプローチして根本的な解決を図る「舌下免疫療法」にも対応している。患者の感覚を大切にしたい話す吉越院長に、同院が行う花粉症・アレルギー性鼻炎に対する治療について詳しく聞いた。

(取材日2024年4月19日)

豊富な診療実績と幅広い知見を生かしたアレルギー性疾患の治療。原因を追究し患者にわかりやすく説明

Qアレルギー性疾患の治療に注力しているそうですね。
A
本駒込耳鼻咽喉科 アレルギーは体に入れないようにするための予防が大事

▲アレルギーは体に入れないようにするための予防が大事

このところ、花粉症やアレルギー性鼻炎などのアレルギー性疾患が増えているように感じます。通常、園児は5歳頃になると風邪の耐性ができ罹患しにくくなるのですが、アレルギーを持っている場合はこの時期になっても、引き続き風邪や中耳炎をはじめとする上気道感染症に罹患する傾向が少なくありません。発育段階での鼻詰まりの症状が睡眠の質的低下、睡眠時無呼吸症候群などにつながることも。また鼻が詰まると口呼吸になるので、歯列や顎の発育障害を誘発し、生活の質を大きく阻害する場合もあります。地域医療に従事する身として、お子さんの将来に関わる症状を早めに見つけ、適切な処置を施すことがとても大切であると考えます。

Qこちらでは舌下免疫療法を行っていますが、どんな治療法ですか?
A
本駒込耳鼻咽喉科 子どもの将来を考え、治療にあたる

▲子どもの将来を考え、治療にあたる

舌下免疫療法はアレルギー性鼻炎に対する根本的な解決をめざすための治療法です。対象は、スギ花粉症とダニに関わるアレルギー疾患。舌の下にアレルギーの原因物質(アレルゲン)を継続的に投与し体に吸収さることで、アレルギー反応の軽減を図る治療法で、5歳から服用を開始できます。飲み薬や点鼻薬によって行う治療は、症状を抑えるための対症療法であるのに対し、舌下免疫療法はアレルギーの原因に直接アプローチする根治療法です。自宅で服薬可能ですが、服用量や使用法、副作用に対する患者さんの理解が求められます。他の治療と同様に、日頃からアレルギー症状を引き起こす物質を体に入れないよう心がけてください。

Qどんな人が、どのタイミングで行うのが適していますか? 
A
本駒込耳鼻咽喉科 根気よく服用し続けることが重要

▲根気よく服用し続けることが重要

治療期間の目安はおよそ3年から5年、毎日服用する治療法なので、お子さんの場合は親御さんの目が届きやすく、スケジュールも調整しやすい小学生低学年からの開始をお勧めします。中・高校生から開始すると、部活などの都合で定時に服薬することが難しいケースも出てきてしまいますから。成人の患者さんですと、これから妊娠を希望する方ですね。というのも、妊娠中や産後授乳期の女性の中には、アレルギー治療薬を服用できず苦しい思いをされたり、アレルギーをお持ちの妊婦さんが副鼻腔炎を発症したりする場合があるんです。あらかじめ舌下免疫療法を行うことで、アレルギーのコントロールを図り、リスク軽減につなげてほしいと思います。

Q副作用や注意点を教えてください。
A
本駒込耳鼻咽喉科 デメリットもしっかり説明している

▲デメリットもしっかり説明している

服用して1ヵ月程度は、服用後30分ぐらいの間に副作用が出やすい傾向が認められます。一般的な副作用症状は、口の中の浮腫、腫れ、かゆみ、不快感、異常感など。アナフィラキシーショックのような重篤な症状の発症率は極めて低いといわれていますが、何かしらの副作用が起こる可能性があるため、服用前と服用後2時間は激しい運動をお控えください。服薬方法は、1日1回舌の下に薬を置き、1、2分保持してから飲み込みます。お子さんの場合は、起床直後の服薬をお勧めしています。副作用は服薬後1時間以内で発症するため、起床直後であれば親御さんはお子さんの副作用の状況を確認した上で、当日の通園や通学に関わる対応を判断できます。

Q治療の流れと期間について教えてください。 
A
本駒込耳鼻咽喉科 患者の納得いくまで丁寧に説明する吉越院長

▲患者の納得いくまで丁寧に説明する吉越院長

直近5年以内のアレルギー検査結果をお持ちでしたらご持参いただき、検査を受けたことがなければ当院で検査を行います。スギまたはダニに対するアレルギーが陽性だった場合は、舌下免疫療法の説明を行います。初回の服用は、医師監視のもとで行う必要があります。事前に使用するお薬を処方するので、初回はそれを持参して医師の前で服用していただきます。その後30分間は院内で過ごし、副作用の有無を確認。問題がなければ帰宅し、翌日からご自宅で服用していただきます。1週間、2週間、4週間後に状態確認を行い、その後は月1回のペースで診察、処方を継続。治療期間については、当院では4年程度を目標に治療を行っています。

ドクターからのメッセージ

吉越 彬院長

この治療のポイントは、患者さん自身が前向きに治療を継続するための環境を整えることです。患者さんの中には、「症状の変化が感じられない」などの理由から、治療を中断するケースも。患者さんの感覚、意思は尊重すべきですが、その方にとって継続のメリットが大きいと感じる場合は、患者さんに再チャレンジを促すよう努めています。この療法における医師の役割は、患者さんのモチベーション維持。毎回鼻の状態をチェックし、写真を交えながら患者さんに経過を説明することでモチベーションの維持を図っています。花粉症やアレルギー性鼻炎などに関するお悩みがあれば、小さなことでも結構ですので気軽にご相談ください。

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