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玉井 秀一 院長、當時久保 正之 副院長の独自取材記事

とじたま甲状腺・糖尿病クリニック

(福岡市南区/大橋駅)

最終更新日:2021/10/12

玉井秀一院長、當時久保正之副院長 とじたま甲状腺・糖尿病クリニック main

西鉄大橋駅西出口から徒歩約2分。アクセスの良い場所にある「とじたま糖尿病・甲状腺クリニック」は、甲状腺を担当する玉井秀一院長と、糖尿病を担当する當時久保正之(とじくぼ・まさゆき)副院長が2019年秋に開業したばかりの新しいクリニックだ。スタッフの対応もやわらかく、話しやすくて明るい雰囲気が特徴。罹患率の高いそれぞれの疾病に対し、検体検査の結果が即日にわかる機器を導入し、予約制でスムーズな診療を実施。一生を通じてコントロールが必要になる病気ではあるが、なるべく安定した状態を保ち、健康を維持して笑顔で暮らしてもらえるようにと心を砕いている。甲状腺、糖尿病それぞれの特徴やクリニックの診療方針について、玉井院長と當時久保副院長に詳しく話を聞いた。

(取材日2020年7月27日)

内分泌系疾患のそれぞれの得意分野を持ち寄って開業

お二人で一緒に開業されたきっかけをお聞かせください。

玉井秀一院長、當時久保正之副院長 とじたま甲状腺・糖尿病クリニック1

【院長】新古賀病院で後期研修をしていた頃、指導医だった當時久保先生が、甲状腺の医師だった私の父を知っており話しかけてくれたのがきっかけで仲良くなりました。甲状腺に焦点を絞ってそちらへ進み始めた後、糖尿病の専門として名前が知られ始めていた當時久保先生から声をかけていただき、関連性がある領域を幅広く深く診たいと思い、2人で開業する運びとなりました。
【副院長】クリニック名にもつけていますが、「トジー」、「玉ちゃん」と呼び合う仲なので、私たちを知る先輩方からは共同経営することでケンカしたりするんじゃないかと心配もされたりしましたが、2人とも甲状腺、糖尿病を診ていますが玉井先生が甲状腺を、私が糖尿病をより専門的に診ることでバランス良くやらせていただいてます。

甲状腺と糖尿病を一つのクリニックで専門的に診ようと思われたのはなぜですか?

【院長】どちらも元は同じ内分泌系なんです。ホルモンを扱う分野を全体的に内分泌系と言って、その中で糖尿病の患者さんがあまりにも多く、しかも薬も日進月歩なので糖尿病だけ独立したかたちになっています。甲状腺も糖尿病と同じか、もっと多いかもと言えるくらい患者数が多いので、こちらも内分泌系から独立したんですね。それで現在では、糖尿病と甲状腺、内分泌系という3つの分野に分かれているイメージが強くなりました。
【副院長】例えるなら、呼吸器の中で肺がんをメインに診る人、肺炎をメインに診る人というように、分野は分かれたけれども、それぞれがかなり近いところにあるということです。

どんなタイミングで病気が見つかるのでしょう?

玉井秀一院長、當時久保正之副院長 とじたま甲状腺・糖尿病クリニック2

【副院長】糖尿病なら、喉が渇いたり体重が減ったり、疲れやすいとかおしっこが増える、足のしびれ、こむらがえりなどの症状もありますね。糖尿病は定期検診の中に必ず検査が入っていますし、尿検査で確認できるので、発見できる機会は比較的多いと言えます。
【院長】甲状腺の場合は、定期検診に組み込まれていないのと、情報が圧倒的に少なかったというのもあって、非常に多い疾患なんですがオプションの検査を選択したりしないと気づきにくい側面があります。ここ10年ほどで認知されてきたので、喉を触ってチェックしてくれるドクターが増えてきたのではないでしょうか。特に循環器だと、脈拍に関係してくるので、甲状腺を意識して診ていただいているドクターが増えてきた思います。

患者の負担を軽くするための取り組みに注力

検体検査を受けた当日に結果がわかるのですね。

玉井秀一院長、當時久保正之副院長 とじたま甲状腺・糖尿病クリニック3

【院長】甲状腺の患者さんは、遠方から来られる方も多く、通院するだけで時間や交通費の負担がかかってしまいます。それで、ご負担を軽くするという意味でも即日結果を出すようにしています。
【副院長】予約制を取っているのも、患者さんの負担を軽くするためです。診療の流れとしては、受付をしていただいたら検査を先に行って、結果が出るまでが待ち時間になるという感じですね。その流れも病院と同じですが、結果が出てからはさほどお待たせせずにお話しするように2人とも心がけています。

甲状腺について、詳しくお聞かせいただけますか?

【院長】程度が軽いうちは症状がなく、全体の8~9割で圧倒的に女性が多いのが特徴です。赤ちゃんからご年配の方まで年齢に関係なく発症する病気です。赤ちゃんは、産科の先生方がスクリーニングで調べてくださいます。また、妊娠と甲状腺は非常に密接な関係があって、普段は正常な方でも妊娠・出産によって甲状腺の働きが変化したりもします。甲状腺の働きが十分でないと生まれてくる赤ちゃんの発育に影響する可能性がありますので、妊娠を考えているか、妊娠がわかった時点で、必ず検査をしたほうが良いと思います。妊娠から出産までの期間に心配なことがあれば、専門に相談されると良いと思います。

糖尿病治療の目的を教えてください。

玉井秀一院長、當時久保正之副院長 とじたま甲状腺・糖尿病クリニック4

【副院長】糖尿病の治療は食事および運動療法そして薬物治療になりますが、どうして治療するのか? という一番の目的は、糖尿病の合併症を起こさないこと、すでに糖尿病の患者さんは悪化させないことにあります。そして、そうならないように頑張ることで、健康な人と比べてなんら変わらない生活と寿命をめざすことです。私たちと一緒に頑張って、100歳までおいしいものを食べることができる、そして行きたいとこに行ける体を維持していただきたいと強く思います。

一病息災がモットー。笑顔で生きる人生を支えたい

一生の付き合いになる病気ですが、治療をドロップアウトしないためにできることは何でしょう。

玉井秀一院長、當時久保正之副院長 とじたま甲状腺・糖尿病クリニック5

【院長】甲状腺は検査費用も高く、定期的な通院がつらくなる気持ちはよくわかります。ただ、正常にコントロールされていれば普通の人と変わらないんです。だから、クリニックで治療を受けるというイメージより、「今日も来たよ〜」というような軽い気持ちでいらしていただけたらと思います。お付き合いしている彼やご主人を伴って来てくださるような方は、クリニックとの信頼関係が築けているのかなとうれしくなりますね。妊娠・出産に関するお話を一緒に聞いていただくのも、大切な部分だと思います。
【副院長】糖尿病も同じくパートナーやご家族との関係は大事ですね。最近では新型コロナウイルスの影響や自然災害などで来られなくなるケースも増えているので、電話で体調を確認させていただくこともあります。

ホームページにある「一病息災」という言葉が印象的です。

【副院長】一度も病気をした経験がない場合、病院へ行くきっかけがなく、知らない間にかなり悪化していたというケースがあります。そうならないために病気を利用するというのも一つの考え方ですよね。糖尿病や甲状腺があっても、きちんと管理し続けているうちに大きな問題なく90歳を迎えられましたとか、そこまでいけば私たちの勝ちだと思っているんです。治療をドロップアウトすると病状が悪化してご本人がつらくなってしまうので、ご自身の安定した体調のためにクリニックを利用するつもりで来ていただきたいです。
【院長】かかりつけの先生がいらっしゃるなら、そちらに通いながら専門的な部分だけ当院で診るのでもコントロールは十分可能です。勉強熱心なスタッフや腕の良い検査技師もそろっていますので安心してご相談ください。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

玉井秀一院長、當時久保正之副院長 とじたま甲状腺・糖尿病クリニック6

【院長】甲状腺専門の医師の腕の見せどころは、妊娠にかかるところが大きいと考えています。ぜひパートナーと一緒に、将来のご希望も含めてお話しください。医師の経験が必要とされる部分でもあり、その点においては當時久保先生も私も開業までに多くの研鑽を積んで参りましたので、わかりやすくご説明しながら、健康で笑って過ごせるよう毎日をサポートいたします。
【副院長】どちらの病気も、悪くなると体のきつさからメンタル的につらくなることも多いと思います。そういった時には励ましながら患者さんと一緒にやっていこうというのが私たちの考えですので、どうぞお話を聞かせてください。一病息災をめざしていきましょう。

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