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平田 修 院長の独自取材記事

ひだまりこどもアレルギー科クリニック

(広島市安佐南区/古市橋駅)

最終更新日:2021/10/12

平田修院長 ひだまりこどもアレルギー科クリニック main

可部線古市橋駅の西口から徒歩14分のクリニックビル2階にある「ひだまりこどもアレルギー科クリニック」。クリニック名の「ひだまり」には「太陽の光が当たる暖かい場所」という意味から「温かみのある、入りやすくて頼れるクリニックに」という思いが込められているのだそう。院長の平田修先生は優しく、言葉の端々に誠実さが感じられるドクター。「子どもの成長していく姿を医師としてサポートしていきたい」と小児科の道を選び、勤務医として豊富な経験を経た後、2019年に同院を開院。患者である子どもへの心遣いはもちろん、保護者への配慮も大切にしながらの診療を心がけている平田院長に、医師をめざしたきっかけ、クリニックの特徴、今後の展望などたっぷり語ってもらった。

(取材日2020年8月20日)

子どもの成長と向き合える小児科の道へ

まず、平田院長が医師をめざしたきっかけについてお聞かせください。

平田修院長 ひだまりこどもアレルギー科クリニック1

7歳上の兄の影響かもしれませんね。兄は消化器内科医ですが、両親や親族が兄に病気のことなどを相談する姿を見て憧れをもったのだと思います。実際に医師になって専門を選ぶ際は、小児科や総合診療科のような全身を診る分野に興味があった中で、子どもの成長や発達をサポートできる小児科を選びました。「小児科は大変でしょう」と周囲から言われることも多いのですが、僕自身は小児科が特に大変だとは思えなくて、それぞれの科、それぞれの仕事に大変な面があるので大きな差はないのかなと思っています。そう思えるのは僕が小児科に合っているからかもしれませんね。

開院までのご経歴などを教えていただけますか?

平田修院長 ひだまりこどもアレルギー科クリニック2

小児科は診療範囲が広いのですが、県内の主要な病院で多くの専門領域を勉強できる機会をいただきました。研修医期間の広島大学病院、広島赤十字・原爆病院では、血液腫瘍・白血病のお子さんの診療に関わらせていただき、さらに広島赤十字・原爆病院では成長ホルモンの検査や糖尿病など内分泌疾患のお子さん、一般的な感染症・血液疾患のお子さんも含め幅広く勉強させてもらい貴重な経験を積みました。JA尾道総合病院、市立三次中央病院では小児救急外来を24時間体制で行っており、いろいろな症例の患者さんに最前線で関わることができました。また、JA尾道総合病院には新生児集中治療室(NICU)もあったため、新生児から中学生まで診察できる幅が広がったと思います。大学院進学以降はアレルギー疾患の患者さんを中心に外来診療を行っていました。

さまざまのご経験の中で、印象に残っているエピソードなどありましたらお聞かせください。

それぞれの病院でいろいろな経験をさせていただいたので、数を絞ってエピソードとして挙げることは難しいですね。たくさんの患者さんを診せていただく中で、重篤なお子さんも元気に退院されるお子さんもいらっしゃいました。闘病中のお子さんから学んだことや力をもらったこと、外来通院しているお子さんの成長していく姿をみれたことなどいろいろ印象に残っています。NICUでの診療経験も含め、携わってきた多くの臨床経験が、現在の僕の礎になっています。

食物経口負荷試験で食物アレルギーの把握をしていく

開院に際して、この場所を選んだ理由、診療科目にアレルギー科を加えた理由などを教えてください。

平田修院長 ひだまりこどもアレルギー科クリニック3

いろいろな縁が重なって建築前の段階でこのクリニックビルでの開院を決断しました。広島市の中でもお子さんが多い地域で活気があり、地域のお子さんや親御さんに安心してもらえるクリニックにしたいと思っています。この地域は想像どおりお子さんも多く活気がありますが、兄弟姉妹のたくさんいるご家庭も多いことにはびっくりしましたね。小児科に加えてアレルギー科を標榜したのは、最近増加傾向にあるアレルギー疾患、お子さんでは特に食物アレルギーやアレルギー性鼻炎の診断や治療を適切に行う必要性が高まっているためです。大学院進学のため戻った広島大学病院、その後の安佐市民病院でアレルギー診療に携わり、日本アレルギー学会アレルギー専門医の資格を取得しました。そのため、お子さんで一般的な発熱、咳、鼻水などの症状のほかに、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎のご相談も多いですね。

こちらのクリニックの特徴を教えてください。

平田修院長 ひだまりこどもアレルギー科クリニック4

いくつかあるのですが、まず食物アレルギーに関しては、食物経口負荷試験を行っています。食物アレルギーは、実際に食物を摂取してアレルギー症状の有無を調べなければ具体的なことがわからないとされているのですが、その試験を実施しているクリニックはあまり多くありません。アトピー性皮膚炎に関しては、治療内容そのものはガイドラインに沿っているので他のクリニックと変わらないと思いますが、スキンケアの仕方や薬の塗り方、塗る量など、当院の方針をスタッフと共有し、親御さんに資料をお渡しする際に説明しています。また、喘息の診断やコントロール状態の評価に有用な呼吸機能検査やスギ・ダニの舌下免疫療法も行っています。

食物経口負荷試験にはどんなメリットがあるのでしょうか?

血液検査などで卵に対する反応が出ていても、実際には少量であれば症状が出ないというお子さんもいますので、食べられる量を確かめる役割もあります。この検査でお子さんの許容範囲を把握できれば、ご家庭で許容範囲内の摂取が継続できたり、学校給食などでの指示もわかりやすくなるメリットもあります。

子どもには「頑張って偉いね」と前向きな言葉を

治療の際に心がけていることなどありますか?

平田修院長 ひだまりこどもアレルギー科クリニック5

お子さんはもちろん、親御さんに対してもわかりやすい説明を心がけています。そのために作成した資料を目で見て確認していただいて、説明の際にできるだけ難しい言葉を使わないようにしています。また、お子さんがクリニックに入りやすいような雰囲気づくりも意識しています。院内も「幼稚園みたい」と言われるほどカラフルで明るい感じにしたり、遊び心のある飾りを点在させています。これは完全に僕が楽しんでますが(笑)。とは言っても、子どもが病院に来るのが嫌なのは仕方ないので、痛みのある治療をするときでも、「痛くないよ」「すぐ済むよ」などの声かけはせず、「動かないほうが痛くないよ」「頑張って偉いね!」など前向きになるような言葉をかけるように気をつけています。

お忙しい毎日だと思いますが、休日はどのように過ごされていますか?

平田修院長 ひだまりこどもアレルギー科クリニック6

ここ4~5年くらい走ることが趣味のようになっていて、休日はよくランニングをしています。ストイックになりすぎて健康づくりを超えたランニングになっていますが(笑)。また、子どもが3人いますので、一緒に遊んで過ごしたりしています。子どもたちは一人ひとりに個性があって体質も違うという実感がありますので、診療でも親御さんに「一人ひとりに合わせたやり方で頑張りましょう」とお伝えしています。

今後の展望、めざすクリニック像などありましたらお聞かせください。

来院したお子さんには元気になってもらいたいですし、親御さんにも満足、納得してもらえるようなクリニックにしたいと思っています。「満足」と言うと難しいのですが、例えば、咳・鼻水・熱・嘔吐・下痢などの症状があったときに、その全部を止めなければいけないかといわれると、決してそうではありません。体の防御反応としてある程度は必要な場合も多々あります。熱に関しても、すぐに解熱剤や抗生剤を使用するのがベストではありません。そのため、必要に応じて親御さんに、「解熱剤を使ったほうがいい場合」「抗生剤が効かない理由」などをお話しするようにしています。そのようなことを納得してもらえるような診療をスタッフのみんなと協力してできたらいいなと思っています。

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