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榎本 拓哉 院長の独自取材記事

えのもと歯科

(札幌市西区/発寒中央駅)

最終更新日:2021/10/12

榎本拓哉院長 えのもと歯科 main

札幌市西区八軒五条西にある2019年開業の「えのもと歯科」。同院の前には28台を収容できる広い駐車スペースがあり、車での通院に便利だ。院内は患者がリラックスして過ごせるよう、木の温かみが感じられる洗練された空間づくりがなされ、明るく清潔な印象。院長の榎本拓哉先生は、歯周病分野において臨床と研究の両面で腕を磨いてきた日本歯周病学会歯周病専門医だ。子どもから大人まで、一般的な歯科治療だけでなく、専門を生かした大学病院レベルの歯周病治療にも対応。「一人ひとりの患者さんに寄り添いながら治療を進めたい」と優しい笑顔で話す榎本先生に、この地に開業した理由やエリアの印象、歯科医師をめざした理由、診療の際に大切にしていることなどたっぷり聞いた。

(取材日2020年11月4日)

子どもから大人まで、家族で通える歯科医院

この地を開業地に選んだ理由、このエリアの印象などをお聞かせいただけますか?

榎本拓哉院長 えのもと歯科1

開業地の選定にあたり、最初から郊外の場所を探していました。札幌は車社会なので、車でのアクセスが良く、駐車場が広い場所。また、近くに農試公園というとても落ち着いた雰囲気の公園があるのですが、僕は自然が大好きなので、そんな環境の良さも気に入り、この場所に決めました。僕は当初、この辺りは高齢の方が多いのかなと思っていたのですが、開業してみると30、40歳代のファミリー層も多く、たくさんの方々が内覧会に来てくださいました。その際、治療内容や医療機器などに興味・関心を持っていただいて、そのまま予約を取って来院してくださいました。そのため、最初はファミリーの中でもお子さんの患者さんが多くて、これは予想外でした。その後、そのお子さんのお父さん、お母さんも来てくださるようになりました。

子どもの診療で気をつけていることがありましたらお聞かせください。

動きが激しい、おとなしいなど、お子さんの特性を見ながら治療を進めます。最初に歯磨きなどをして、まったく問題がない場合は治療に進みますし、激しい抵抗があるなど治療に進むのがかなり難しい場合は、ちょっとずつ段階を踏みながら進みます。それでもどうしても治療が難しい場合は、小児歯科専門の歯科医院を紹介するようにしていますが、時間はかかるけれども治療できそうなお子さんについては、段階を追ってちょっとずつ、ちょっとずつ、しっかり治療するようにしています。一番奥の部屋は家族で入れる診療室なので、お父さんやお母さんと一緒にいながら治療することができます。

大人はどのような主訴が多いのでしょうか?

榎本拓哉院長 えのもと歯科2

現在、比較的多く来院されている30~50歳代の患者さんでは、「噛むと痛い」「歯茎が腫れた」「歯周病を診てほしい」などの理由で来院される方が多いですね。噛むと痛いなどの症状は、歯周病症状の一つではありますが、当院ではエックス線写真を撮ったり、歯周ポケットの状態を細かくチェックしたりして、原因をしっかり診断した上で、治療に進みます。また、その他の来院理由としてセカンドオピニオンを求めていらっしゃるケースもあります。他の歯科医院で「抜歯しかない」と言われ、他の意見も聞きたいと当院を選んでくださっているようです。

歯周ポケットの深さだけでなく、骨の状態までチェック

歯科医師をめざした理由などありましたらお聞かせください。

榎本拓哉院長 えのもと歯科3

一番大きな理由は、父が歯科医師だったことです。幼少期から歯科治療というものにふれる機会がありましたから、見たり聞いたりして、歯のことについて自然に興味を持つようになりました。子どもの頃から歯に興味を持ち身近に感じていたものの、歯科医師になるとはっきり決めたのは大学進学の時です。父が歯科医師でなければ、歯科に興味を持つことはなかったかもしれませんし、歯学部を選んでいなかったかもしれません。

歯科の中でも歯周病を専門に選ばれたのはなぜですか?

北海道医療大学を卒業して、横浜にある神奈川歯科大学に入局し、そこで初めて患者さんに触れました。そんな中で、歯周病の奥深さを感じるようになったのです。歯周病の治療は他の治療でも必要になってきますので、しっかり治さないといけません。そうしなければかぶせ物なども長くもちませんから。歯科治療で一番重要なものだと思い専門に選びました。その後、歯周病専門医をめざして昭和大学の大学院に進み、たくさんの歯周病の患者さんを診て、先輩や同僚に刺激を受けて今に至ります。

歯周病は多くの人がかかる一般的なものなのでしょうか?

榎本拓哉院長 えのもと歯科4

歯周病は口の中の歯周病菌が原因で起こる病気で、日本人の成人のほとんどが罹患しているともいわれる感染症です。歯周病では一般に、歯茎の歯周ポケットを測って診断を行いますが、実は骨の状態を診ることも大事なのです。歯茎の状態に加えて骨を診なければ、正しい診断はできないと私は考えています。別の歯科医院で歯周ポケットの検査をして、それほどでもなかったものが、当院で骨の状態まで確認すると、歯周病が進んでいたというケースもありました。

歯周病は初期にほとんど自覚症状がないといわれていますが、私たちはどう気づけばよいのでしょうか?

歯茎のちょっとした腫れや出血などが歯周病の兆候です。歯を磨くときに表面的には出血していなくても、フロスのひもを通したときに血が出ることがあります。日本ではフロスを使う習慣があまりなく、ある調査によると、その使用率はとても少ないのです。当院でも、「フロスを使っていますか?」と患者さんに尋ねると、「うーん、時々」という人が多いですね。歯は表面的な汚れだけでなく、汚れがたまりやすい歯間から歯周病になりやすいので注意が必要です。また、歯周病には遺伝的な要素もあるといわれていて、両親のどちらかが歯周病の場合は要注意です。

患者との二人三脚で、歯を残すための治療に力を尽くす

これまでのご経験の中で印象深い出来事などありましたらお聞かせください。

榎本拓哉院長 えのもと歯科5

勤務医時代の話なのですが、大学病院には、「うちでは治療できない」「歯を残すことはできない」と他の病院から紹介されて来る患者さんが大部分を占めます。大学病院ではそのような状態の治療に力を尽くすのですが、そんな中でも意外に歯を残せると判断できるケースが多かったことが印象に残っています。もちろん残せないと判断するケースもあるのですが、患者さんが諦めずに治療を続けてくだされば、残せる歯もあると考えるようになりました。これは今の治療スタンスにつながっています。もちろん明らかに難しい場合はそうお伝えしますが、残せそうな場合は、抜歯するよりも治療時間がかかりますので、その旨をお伝えして、患者さんご自身も頑張っていただけるようにお願いしています。

診療の際に大切にしていることはありますか?

先ほどの話に通じますが、「諦めない」ことを大切にしています。残すのが難しい歯でも、そこはとても大事にしています。とは言っても、治療は患者さんと二人三脚になりますので、僕だけが諦めないと言っていても駄目なのですが。もう一つ大切にしているのは、長もちする治療を選択するということです。歯を長くもたせるために行うべき治療の提案をするようにはしていますが、患者さんの価値観もありますので、「今はこの状態でいい」とおっしゃる場合は無理強いしません。治療計画については、患者さんに寄り添いながら、一緒にお話しして決めています。

今後の展望、読者へのメッセージをお願いします。

榎本拓哉院長 えのもと歯科6

近隣にお住まいの方はもちろん、遠方からでも通いたいと思っていただけるような診療をめざしています。歯周病については、諦めずに努力すれば改善が期待できますし、残せる歯もあると思います。当院では歯周病専門医が歯周病の基本的な治療から、歯周病の外科手術や歯周組織の再生療法などの大学病院レベルの治療も行います。一人ひとりの患者さんにしっかり寄り添って診療しておりますので、ご興味のある方は来ていただけたらうれしいです。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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