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井下田 美輪子 院長の独自取材記事

桃園なかの歯科クリニック

(中野区/新中野駅)

最終更新日:2022/11/10

井下田美輪子院長 桃園なかの歯科クリニック main

中野駅と、新中野駅をつなぐ中野通り沿いで、2018年から診療している「桃園なかの歯科クリニック」。どちらの駅からも徒歩5~6分、駅近の住宅街として人気のエリアだ。クリニックのある中野区は、院長の井下田美輪子(いげた・みわこ)先生の地元でもある。地域医療への貢献を志し、長く区民に親しまれてきた地域名を院名に冠したという。子どもから大人まで患者の年齢に関わらず、患者が納得してから治療を進めるという井下田院長。話し上手で聞き上手な、いつまでもおしゃべりしていたくなる朗らかな人柄も魅力の歯科医師だ。取材では開業してからの同院について、また小児歯科についてなどを聞いた。

(取材日2022年9月26日)

駅前ではなく住宅街で、地域に貢献する医療を志す

明るい待合室にスタッフさんの紹介ボードがあるなど、和気あいあいとした雰囲気が伝わってきます。

井下田美輪子院長 桃園なかの歯科クリニック1

ありがとうございます。紹介ボードはスタッフのアイデアなんです。絵が上手なスタッフもいて、みんなで工夫しながら作ってくれました。患者さんにも身近に感じてもらえるようで、会話が増えて、コミュニケーションが取りやすくなりました。うちのスタッフは全員女性なんです。仕事はみんなきっちりしてくれる人ばかりですし、 女性の患者さんにとっては、親しみやすく話しやすいようですね。また、当院は小児の患者さんも多いのですが、小さなお口の中に手を入れて処置をするときは、指先が細いほうが仕事をしやすいメリットもあります。

開業のいきさつを教えてください。

歯科医師になって10年近く他院で働いた後、祖父の代から続いている歯科医院で、姉と2人で診療をしていました。おかげさまで患者さんも多くなり、お待たせすることが増えたので、私は別のところでやってみようかということで2018年に当院を開業しました。姉のクリニックは中央2丁目、ここは中央5丁目なのでちょっと近い場所なのですが、中野は私の地元ですから、地域医療に貢献したい想いも早くからありました。地域の患者さんとじっくり治療に取り組み、長いお付き合いをしたいので、駅前ではなく住宅街を選びました。院名の「桃園」は、だいぶ前になくなってしまった町名なのですが、学校や公共施設などにもつけられているので、地元の人にとっては親しみがある地名なんです。

診療面ではどんな特徴がありますか。

井下田美輪子院長 桃園なかの歯科クリニック2

診療においては、まず患者さんのご希望をお聞きして、一人ひとりの患者さんに対して、オーダーメイドの治療を行っています。患者さんのご希望に沿った治療を入り口に、何回か来ていただいているうちに少しずつ信頼を重ねていくことを大切にしています。特に大切に考えているのは予防です。高齢になっても自分の歯を残すためには、丁寧なメンテナンスを続けていくのが絶対的な条件だと考えています。歯磨きの大切さと、なぜ大切なのかをわかりやすく伝え、具体的なケア方法を指導していきます。長い人生を健康に生きていくために予防歯科はとても大切で、歯だけでなく全身の健康のためにも欠かせないので、しっかり伝えていきたいです。

小児歯科は子ども自身の理解と納得を引き出して進める

小児の患者さんも多いとのことですが、どんな治療をしているのでしょうか。

井下田美輪子院長 桃園なかの歯科クリニック3

虫歯の治療や予防はもちろんですが、小児矯正にも力を入れています。幼稚園や学校に健康診断に行くと、最近はぼーっとしているときに口元が緩んで、開いている子が多いと気づいたんですね。そして、今の子どもって「六歳臼歯」とも呼ばれる第一大臼歯がなかなか生えてこない子も多いんです。赤ちゃんの頃から離乳食を噛まずに丸飲みし、歯が生えてきても軟性食品ばかりが多く、噛む訓練にならないため、顎の成長が遅れ、口を閉じる筋肉や顎が育たないと、歯並びも悪くなる可能性が。毎日の食事でしっかり噛んで飲み込むまでが筋力トレーニングで、口のまわりの筋肉がしっかりできあがると、口を開けっ放しにすることも少なくなります。

子どもの歯並びを気にかけている親御さんは多いですね。

大きくなってからの矯正では、お子さんの負担がとても大きくなりますから、親御さんもご心配でしょう。小児を含めて当院の患者さんには、食事の際にはたくさん噛むようにお話ししています。ゆっくり食事ができない方は、ガムを噛むのも良いですね。ガムの糖分が気になる方には、砂糖不使用のガムもあります。本来の日本食くらいの硬さで十分ですから、噛みごたえのある食事・食品を選んでいただきたいです。小児矯正を始めるのは、前歯の上下4本が永久歯になって生えそろったタイミングがベストです。ただし、下の歯のほうが前に出ている反対咬合は、生えている歯の数に関わらず、4歳になったらすぐに矯正を始めるのをお勧めします。それまでは定期的に歯科医院に通って、虫歯ができないように管理しつつ、矯正を始めるタイミングを探るのが良いでしょう。

特に小児の治療では、どんなことに気をつけていますか。

井下田美輪子院長 桃園なかの歯科クリニック4

子どもは4歳になると、言われたことを子どもなりに理解できるようになります。それまでは、泣き叫ぶような子を押さえてまで治療しません。4歳以上の子には「虫歯菌がいるからね」と、理解できるように言葉を選んで説明します。それでも怖がる子には「今日は10数えるまで、頑張ろうね」と、10秒だけ私がお口の中を診ます。その間にスタッフが「いち、に、さん……」と10まで数えていると、できちゃうものなんですよ。興味がありそうな子には、機材を一つ一つ説明することもあります。先端からエアや水が出る機材は、目を輝かせて見る子も多いです。小児の治療は、親御さんが「せっかく連れてきたからやってほしい」とおっしゃることも多いのですが、そうではなくて、お子さん本人が納得してできるようになるまで、急がず辛抱強く頑張りましょうとお話しし、ご理解いただいて進めます。

痛くなってからでは遅いから、気軽に来てほしい

一般の患者さんに対して気をつけているのは、どんなことでしょうか。

井下田美輪子院長 桃園なかの歯科クリニック5

患者さんにとって話しやすいコミュニケーションをすることでしょうか。こちらから質問するときは、答えやすいようにお尋ねしますし、言いたいことを少しでも話してもらえるように、ゆっくり間を取ります。これは気をつけているというよりも、日頃から自然にやっているのですが。それから、患者さんが自分の状態をよくわからないうちに、治療を進めないことです。歯科医師から「ここ虫歯ですよ」と言われたら、患者さんも「そうなんだ」と思うしかありませんよね。それは違うと思うので、口腔内カメラで撮ったり、染め出しをしたりとご自身の口腔内を客観的に見ていただき、納得されてから治療を始めます。まず患者さん自身で状態がわからないと、「治したい」というモチベーションにつながらないと思うんです。

歯科医師を志した理由を教えてください。

父が働く歯科医院が自宅の別棟にあったので、ちょこちょこ行っては仕事を見ていました。院内には技工室もあり、セメントで採った型や義歯、模型や器材がたくさんあって、わくわくして過ごしたのを覚えています。将来は自分も父のように働くのかなと、なんとなく思っていました。子ども時代は大人しくはなかったですね。冒険ごっこや探検ごっこが好きで、放課後は校庭で遊んだり、木登りしてザクロを採ったりと、元気な子でした。高校時代は他の進路も考えたのですが、最終的に父と同じ大学に進みました。迷いながらも歯科医師になってみると、仕事に対してまったく違和感がなく、なるべくしてなったと思うほどです。

クリニックのこれからや、読者へのメッセージをお聞かせください。

井下田美輪子院長 桃園なかの歯科クリニック6

開業して4年目、スタッフも良い人が集まってくれましたし、当院の治療を多くの患者さんに喜んでもらえて、今は本当に楽しく仕事をしています。大変なこともありますが、みんなで力を合わせて「できた」と思うときは、やりがいを感じます。この状態を継続していけるよう、怠慢にならず、自分に厳しく、今の想いを持ち続けて取り組んでいきたいです。そして、1人でも多くの患者さんに予防の大切さをお伝えし、大人も子どもも健やかでいられるよう、率先して情報提供もしていきたいと考えています。そのためにも、地域の皆さんには遊びに来る感覚で、気軽に来てほしいのです。痛くなってからでは遅いのが予防医療ですから「どこも痛くないけど来たよ」と言われると、歯科医師はうれしいものなんですよ。もっと健康になりたいから歯科医院に行く、そんな方が増えたらいいなと思って、これからも頑張っていきます。

自由診療費用の目安

自由診療とは

小児矯正/11万円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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