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草間 実 院長の独自取材記事

くさまみなとクリニック

(名古屋市港区/荒子川公園駅)

最終更新日:2021/10/12

草間実院長 くさまみなとクリニック main

名古屋市営バス油屋町二丁目バス停から徒歩2分。「くさまみなとクリニック」は、日本糖尿病学会糖尿病専門医である草間実院長が中部ろうさい病院で10年以上研鑽を積んだ後、2019年5月に「地域のかかりつけ医」をめざし開業した。待合室はガラス張りで広く明るく、患者が入りやすいよう心がけたデザインだ。トイレは男性用・女性用・多目的と3つあり、広い洗面所と併せ、誰にとっても使いやすいよう配慮されている。糖尿病をはじめとする生活習慣病は、長く付き合っていかなければならない病気であり、それぞれの年齢、仕事、生活背景などに合わせ患者に寄り添った治療をしていきたいと話す草間院長。開業したてのクリニックで、診療方針や心がけ、糖尿病専門医ならではの治療や検査など、たっぷりと話を聞いた。

(取材日2019年5月31日)

かかりつけ医として、誰もが通いやすいクリニックに

始めに、医師を志されたきっかけを教えてください。

草間実院長 くさまみなとクリニック1

父が製薬会社の営業職をしていた関係で、父からクリニックや医師の話を聞くことがよくありましたし、家にいろいろな薬があったことが、医療の世界に興味をもつことになったきっかけだと思います。私が高校3年生の時、父ががんを患って抗がん剤の副作用で毛髪が抜けてしまったんです。父のその姿は、私にとっては強く印象に残っています。その時、父から「可能性があるなら医師になってほしい」と言われ「人のためになる仕事についてほしい」という父の思いにも後押しされ、進路を決定しました。

開業を決められたのはどのような経緯があったのでしょうか?

就学資金貸与制のある産業医科大学出身のため、卒業後は中部ろうさい病院で勤務をさせていただきました。先ほど話した父が5年ほど前に2度目のがんを患い、喉のがんのため声が出なくなってしまったんですね。それで最期の1ヵ月は父との話は筆談だったのですが、「必ず開業しなさい。それができる可能性があるなら、挑戦しなさい。今まで多くの人に与えていただいたものを、今度は与えていけるようになりなさい」と言われて、開業を決意しました。開業するにあたってはもちろん不安もありましたが、今もその時の父との筆談メモを持っており、自分を支えてくれていると感じます。

こだわりのロゴマークについて教えてください。

ブルーサークルという糖尿病啓発運動のシンボルマークと、港区ということで海のイメージを重ね合わせたロゴマークにしました。私は糖尿病が専門ですが、それだけではなくお子さんから高齢者まで皆さんのかかりつけ医になりたいという思いがありますので、大人のクジラと子どものイルカとブルーサークルを組み合わせたんです。それから、糖尿病治療といっても、その治療方法はさまざまなので、それぞれの患者さんたちに合わせてアプローチしていることを表現したく、ロゴの青色を単色ではなくて、いろいろな濃淡の青色を散りばめたモザイクブルーにしました。

検査の結果が当日にわかるとお聞きしました。

草間実院長 くさまみなとクリニック2

糖尿病の血糖値やHbA1c値の結果を、院内の検査で迅速に出すことができます。この検査は、腕からの採血ではなく、耳たぶでパチンと一瞬でできるので、痛みが少なく採血も微量で済みます。その他、甲状腺のホルモン数値や、コレステロール値、尿酸値なども院内で行え、当日に結果が出るので、患者さんにとってもメリットが大きいと思います。検査結果がすぐ出れば、結果を聞きそこからすぐに治療が始められ、時間的ロスもなくなります。何より最近は患者さんも生活習慣病への関心が高くなり、当日結果が出ることを喜ばれています。

それぞれの患者の生活背景を考えたきめ細かい治療

診療方針に掲げられている、糖尿病のオーダーメイドの治療について教えてください。

草間実院長 くさまみなとクリニック3

糖尿病は他の病気と違い、画一的な治療ができないんですね。例えば、高齢の方は、糖尿病以外の病気をもっていて外出がままならなく、食事が一番の楽しみという方が多いです。そういう方々に、血糖値が高いからといって一律に食事を制限しましょうというのでは、患者さんもつらいと思います。ですから、その場合は緩い食事コントロールを提案しています。一方、お仕事の関係で食事を取るのが不規則になりがちな方は、1日3回薬を忘れずに飲むことが難しいこともあります。そういう場合は週に1回の飲み薬や注射のような治療法をお勧めしています。患者さんそれぞれの背景によって、治療薬も食事も運動の仕方も変えていかなければいけないのが、糖尿病治療だと考えています。

糖尿病治療において、こちらのクリニックならではの特徴はありますか?

当院は、子どもの1型糖尿病にも対応しており、インスリンポンプや、服の上からかざすだけで血糖値が24時間いつでも把握できるセンサーなどを提供しています。お子さんの糖尿病に対応しているクリニックはまだ数が少なく、総合病院だと学校や部活を休まなくてはいけなくて困っている方が多いと思います。当院は夕方や土曜日診療があるので、お子さんたちにとっても通いやすいと思います。それから、当院の大きな特徴として、糖尿病看護を専門とする看護師が在籍しています。以前の病院の同僚看護師なので、私との連携も抜群です。医師だけでなく、十分な知識と経験を持った看護師にさまざまな相談に対応してもらえることは、当院の1番の強みだと思います。

診療時に心がけていらっしゃることは何ですか?

草間実院長 くさまみなとクリニック4

開業する前は専門の糖尿病を中心に診療していましたが、患者さんとお話しする中で、糖尿病とは直接関係がない、いろいろな体の相談を受けることがありました。例えば「肩が痛くて上がらない」とか「目の調子が悪くて」というようなことを相談されます。総合病院ですと、専門の科をお勧めするのですが、今は「地域の皆さまのかかりつけ医」としてさまざまな心配事にもできるだけ応えていきたいと思っています。もちろん、お話を聞き、必要と判断した時は病院をご紹介します。皆さんが、いつでも何でも気軽に相談できるようなクリニックであることを心がけています。

スタッフ同士互いに尊重し合い笑顔あふれるクリニック

スタッフさんを大切にしていらっしゃるのが、お話から伝わってきます。

草間実院長 くさまみなとクリニック5

働いているスタッフが職場を楽しいと思わなければ、患者さんにとっても通いやすいクリニックにはならないと思います。ですから、スタッフたちが笑顔にあふれ良い職場だと思えるように、お互いに尊重し合い、向上心を持ってやっていこうということを、ことあるごとにスタッフに話すようにしています。スタッフ同士で感謝の気持ちを忘れずに、コミュニケーションをしっかりとるようにし、「このクリニックに出会えて良かった」と思いながら働いてもらえるように心がけています。スタッフの名札の裏には当院のクレド(信条)が書かれていて、その思いを忘れずに仕事に臨んでもらっています。幸い、とても熱心なスタッフに恵まれ、支えてもらっていることに感謝しています。

地域の病院との連携はどのようにされていますか?

例えば、当院へかかっている患者さんから「胃の調子が悪い」とご相談があった場合、連携病院なら、当院で直接検査の日時予約が取れるシステムになっています。また一部の病院ではカルテ開示されており、当院でカルテの確認をすることもできます。検査は総合病院で受けていただき、その検査結果を踏まえて、かかりつけ医である私とお話をし、必要な場合は当院で薬を処方することができるので、患者さんにとっては2つの病院へ行くという大変な思いを減らすことができますね。初めてのお医者さんに対しては、緊張し話しづらいと感じる患者さんも多いと思うので、日頃から慣れたクリニックで治療を進められることで、患者さんに安心していただければと思います。

今後の展望とメッセージをお願いします。

草間実院長 くさまみなとクリニック6

糖尿病・甲状腺を中心に、幅広く地域のニーズに合わせて診療を進めていきたいです。一般小児科や予防接種、禁煙の外来やいびきの外来などの診療も行っているので、仕事や学校を休みにくい方たちの期待にも応えていけると思います。糖尿病においては、専門医とそこに特化した看護師がいることで、一人ひとりに合った治療を提供させていただけると思います。糖尿病は、働きながら、学校に行きながら、家事をしながらというように、一生付き合っていくような病気です。そういう意味では、患者さんと医師が長く寄り添いながら治療をしていく必要があります。皆さんのいろいろな相談に応えていけるクリニックをめざしていますので、どんなことも気軽にご相談ください。

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