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白内障手術を日帰りで実施
精度を重視し患者不安の軽減をめざす

衣笠あさかわ眼科

(横須賀市/衣笠駅)

最終更新日:2023/10/20

衣笠あさかわ眼科 白内障手術を日帰りで実施 精度を重視し患者不安の軽減をめざす 衣笠あさかわ眼科 白内障手術を日帰りで実施 精度を重視し患者不安の軽減をめざす
  • 保険診療

白内障は老化現象の一つ。視界がかすみ見えにくさを伴う、年齢を重ねた人であれば誰にでも起こり得る症状。身近なところで白内障手術の話を耳にする人も多いのではないだろうか。実際に、手術によって症状の軽減を期待できるケースは多い。しかし見えにくさの原因は、目だけでなく糖尿病、内臓系の病気、脳の異常や眼球打撲に起因する場合もある。症状が片目だけ進行する場合、その一方の目が視力を補完するため、悪化に気づきにくいという。「当院ではさまざまなケースを想定して、丁寧な診察を行っています」と話すのは、「衣笠あさかわ眼科」の浅川晋宏院長。白内障手術を行うにあたり、技術はもちろんのこと、患者のメンタルケア、生活背景や置かれた事情などにも心を配るという、同院の患者不安の軽減を図った白内障手術をレポートした。

(取材日2023年10月5日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Q白内障の原因や症状について教えてください。
A

私たちの目でレンズの働きをする水晶体は生来半透明ですが、これがさらに白く濁る病気が白内障です。主な原因は老化で、加齢とともに濁りは大きく濃くなり、視界全体がかすんできます。ほかに目の病気、糖尿病やアトピー性皮膚炎といった体の病気、外傷などが関連している場合も。初期症状では晴れた日の外光、運転中の対向車のライトなどをまぶしく感じるほか、「目がかすむ」「月が2重、3重に見える」のような訴えもよく聞きます。使用中の眼鏡の度数が合わなくなり、眼鏡屋で検査依頼をした際に、視力矯正が難しく眼科医に相談するようにと言われたときに初めて白内障症状に気づく人もいます。

Qどのような治療法があるのですか?
A

症状がさほど進んでいない段階では、目薬で進行抑制を図ることが可能です。しかし白内障が進行して生活に不自由を感じるようなら、濁った水晶体を人工レンズに置き換えるための手術が考えられます。手術を行う目安の一つは、視力が落ちていること。手術によってどの症状が、どの程度まで改善が期待できそうなのかという説明を丁寧に時間をかけて行います。患者と医師の間に理解の齟齬がなく、手術によって患者の悩み軽減につながると判断できれば手術を推します。当院では主に50代から90代くらいまでの患者さんを手術していますが、糖尿病の方などはより早く白内障になることがあります。見えづらさを感じたら早めに眼科を受診してください。

Q白内障の手術は入院せずにできるそうですね。
A

白内障の手術は比較的短時間で終わるため、日帰りでの手術が可能です。日帰り手術なら、手術後は慣れたご自宅でゆっくり休養・睡眠ができます。ただ、手術をした目は翌日まで眼帯を着けたままになるので、ご帰宅時やご家庭での行動にはご注意ください。それが不安な方は入院手術も選択できます。手術後一定期間の洗顔はできるだけ控え、タオルで拭く程度にとどめること。洗髪は、可能ならば白内障手術後の患者ケアに慣れた美容師が在籍する美容院で実施することを推奨します。手術後は感染症や炎症を防ぐため一定期間は各種の行動制限があり、定期的な通院も必要です。事前にそうした説明をしっかり受け、どのように治療するかご検討ください。

検診・治療START!ステップで紹介します

1視力低下などの原因を探るために詳しく検査
衣笠あさかわ眼科 視力低下などの原因を探るために詳しく検査

視力検査などで見えづらさを確認。眼鏡による矯正視力も調べられ、眼圧検査、散瞳検査なども行う。散瞳検査とは、眼底や水晶体の状態を調べるもので、眼内のあらゆる病気を精密に見るために必要な基礎検査。瞳を大きくするために目薬を投与して30分ほど待機した後に、検査が可能。散瞳検査後は車を運転できないため、公共交通機関での受診を勧めるという。車で通院した場合は検査が後日となるため注意が必要。

2検査結果に基づく診断後、白内障の治療を検討
衣笠あさかわ眼科 検査結果に基づく診断後、白内障の治療を検討

検査結果と併せて、患者の不調の原因が白内障だけなのか、白内障手術によって不調解決につながるのか、手術の適応可否はどうかを見極めるために複数回の診察が必要な場合も。医師が白内障手術の適応ありと診断したら、現在の目の状態、手術で改善が期待できる点などを説明。手術後は行動制限があり、6ヵ月は毎日の点眼が必要なことなどの注意点が丁寧に説明され、医師との信頼関係のもとで治療法を決定。

3衛生面の整った手術室で人工レンズへの置き換え手術
衣笠あさかわ眼科 衛生面の整った手術室で人工レンズへの置き換え手術

手術当日は目への局所麻酔後、濁った水晶体を人工レンズに置き換える。手術は短時間で終了し、痛みもほぼないという。症状の進行度合や、術中に感情の乱れが生じた場合に随時声かけを行うことがあり、そうしたケースでは手術時間が多少延長される。同院では目に圧迫を感じる患者に対して、「次はこうします」とこまめに進み具合を説明し、患者が術中に不安を感じることなく安心できるように配慮を行うという。

4手術後はしばらく安静、今後の注意点を聞いて帰宅
衣笠あさかわ眼科 手術後はしばらく安静、今後の注意点を聞いて帰宅

手術後は翌朝の受診まで片目が眼帯の状態になる。目を院内でしばらく休めた後、今後の注意点、目薬の使い方、受診日を確認の上帰宅。帰宅後の留意ポイントは、目をこすらないこと。眼帯は、感染リスクを低減するための道具。寝ている間に、無意識のうちに眼帯を外すことのないよう細心の注意を払う。同院では帰宅時の万一のケースに備え、付き添いの人を頼むか、タクシーの利用を勧めている。

5術後の経過を定期的な受診で確認
衣笠あさかわ眼科 術後の経過を定期的な受診で確認

手術後1週間は、経過確認や感染症予防のためにとても重要な期間。そのため手術日の翌日、3日後、1週間後に受診し、感染症や炎症の有無など術後の状況を頻繁に確認してもらう。角膜や水晶体を視認できる細隙灯顕微鏡検査で詳しくチェック。手術の翌日に眼帯を外し、1ヵ月ほど透明の保護眼鏡を着用することで感染予防を図る。術前に視力矯正用眼鏡を利用する患者は、視力安定後に眼鏡の調整が必要。

ドクターからのメッセージ

浅川 晋宏院長

白内障の治療を行う場合、患者と医師の間の信頼関係がとても重要です。「この医師であれば、自分の目を預けられる」と、患者がその覚悟を持てた時に初めて、白内障手術を含めた治療法に関する話し合いを開始しています。まれに、白内障手術に大きな期待を膨らませる方がいますが、術後に期待し得る状態を正確に伝えることは医師の役割の一つ。白内障手術だけで改善に直結しない可能性を想定し、多種にわたる検査や経過観察をとおして丁寧に診断を行うのが当院の強み。患者の悩みや負担の改善につながる治療を追求し、自信のある医療を提供しています。白内障治療を受診したいがためらっている方は、安心してご相談いただきたいと思います。

浅川 晋宏院長 衣笠あさかわ眼科
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