定期的メンテナンスで虫歯や歯周病を予防
家族全員通える予防歯科
かとう歯科こども歯科
(名古屋市守山区/高蔵寺駅)
最終更新日:2021/10/12
- 保険診療
シニアを対象に何に後悔しているかのアンケートを行ったところ、健康面では「歯の定期検診を受ければよかった」がトップに入っているという。最近では未病を予防・改善することで健康寿命を長くする考えが定着しつつある。子どもから高齢者まで幅広い年齢層を手がける「かとう歯科こども歯科」。加藤宏紀院長は「何かが起こってからの治療期間・回数・費用を考えれば、年に数回で済むメンテナンスのほうがはるかにメリットが大きい」と語る。予防歯科を進める上で、院内での定期メンテナンスとホームケアを重要視し、小児の予防歯科にも力を注ぐ同院。妊娠期、乳児期からスタートすることのメリットも含め、家族全員で予防歯科に取り組むことの大切さを中心に話を聞いた。
(取材日2020年8月12日)
目次
歯科医院での定期メンテナンスと毎日のホームケアを並行しながら、家族皆で取り組む予防歯科
- Q予防歯科について教えてください。
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A
予防歯科は大きく3つに分けられます。まず、健康な時期に虫歯や歯周病などの病気の予防を実践する一次予防。これが一般的に予防歯科と認識されているものです。日頃のケアや定期検診などのメンテナンスも含まれます。そして虫歯や歯周病を早期発見して適切な治療を受け、早期に対処する二次予防。トータルで考えれば時間や費用の削減にもつながります。さらに歯を失う、噛む機能が衰えた状態をかぶせ物や入れ歯で機能回復をめざし、再度失われないよう維持する三次予防。つまり大きな虫歯や噛み合わせの治療も予防歯科といえます。やはりニ次・三次予防をしないに越したことはないのですが、必然的に予防歯科のメインは一次予防になりますね。
- Qどんな患者層に予防歯科を受けてほしいですか?
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A
特にはお子さんや妊婦さん、働き盛りの方や高齢の方ですね。妊婦さんは女性ホルモンの影響や食事の変化などで虫歯や歯周病のリスクが上がりますし、妊娠中の生活習慣が赤ちゃんの乳歯に影響することもあります。またご家族のお口の状態がお子さんのお口の環境に影響することもあるので、ご家族全員でメンテナンスを受けていただくのが理想です。そして仕事や育児で自分のことを後回しにしがちな働き盛りの方。来院された時には長期の治療を要することも少なくありません。高齢の方は、虫歯や歯周病の予防にプラスしてお口全体の機能の維持・増進し、健康寿命を延ばすことへの取り組みとして、飲み込む・話すといった機能管理・指導も行います。
- Q小児の予防歯科の重要性について教えてください。
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A
乳児期から正しいメンテナンス習慣・方法を身につけることで、予防の知識や技術を早期に獲得できます。通院のタイミングは、生後6ヵ月もすれば最初の乳歯が生えてきますから、そこからがスタートです。年齢ごとでも食習慣や生活習慣の変化が起こり、お口のメンテナンスもその都度ポイントが変わるので、継続して通っていただくことでその時期を逃さず指導します。また虫歯や歯周病の予防だけでなく、口腔機能の発達に関しても小さい頃からの指導が大切です。お子さんがまだ小さくても歯科医院へ行くのが早過ぎることはありません。まずは保護者の方に予防歯科についてのアドバイスをさせていただきたいので、お子さんと一緒にご来院ください。
- Q毎日のホームケアについてアドバイスをお願いします。
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A
歯ブラシでの歯磨きは、奥歯の内側や歯と歯茎の境目など、利き手や癖の影響で磨けていない場所が意外に多いです。どれだけ磨いても口臭が気になる、歯茎の腫れが治まらないという方は歯と歯の間が十分に磨けてない可能性があるので、歯ブラシの他にデンタルフロスや歯間ブラシをお口の状況に合わせて使い分けてください。ただ間違った使い方をすると歯茎を傷つけたり、磨き残しが出てしまうため、ぜひ一度歯科衛生士による専門的な指導を受けてください。ホームケアの質は格段にアップすると思います。またフッ素入りの歯磨き粉は、初期虫歯の部分に取り込まれることで、再石灰化の促進や歯の強化を促すのでお勧めです。
- Qホームケアと歯科での定期検診、どちらも大切なんですね。
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A
予防歯科は特に健康増進のための一次予防、歯科医師や歯科衛生士が主ではなく、患者さん自身のメンテナンスがポイントとなります。3ヵ月に1回、もしくは1ヵ月に1回歯科医院に通っていただきますが、クリニックでどれだけピカピカにしても、ご自宅でしっかり磨けていなければ、どうしても歯周病や虫歯は進行してしまいます。できる限りホームメンテナンスできれいにして、磨ききれない場所や、歯石が付着してしまう場所は必ず出てきますので、そこを私たちプロがしっかりと磨きます。このように、歯科医師と患者さんの二人三脚が予防歯科においてはとても大切だと考えています。