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白畑 敦 院長の独自取材記事

しらはた胃腸肛門クリニック横浜

(横浜市緑区/長津田駅)

最終更新日:2022/05/23

白畑敦院長 しらはた胃腸肛門クリニック横浜 main

JR横浜線・東急田園都市線の長津田駅近くに「しらはた胃腸肛門クリニック横浜」を2017年に開院した白畑敦院長。日本大腸肛門病学会大腸肛門専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医で、肛門の病気の診療に加え、便失禁などの排便障害にも対応しているのが特徴だ。「肛門と大腸の専門クリニックとして質の高い医療を提供し、全国レベルで認知されるクリニックに成長したい」と語る一方、地域医療にも貢献。休診日には勤務していた病院の当直を担当し、救急医療の前線に立つことで医師としての初心を忘れないようにしているという。「医師としての使命感は強いんですよ」と語る白畑院長に、クリニックの特徴や診療への思いを聞いた。

(取材日2021年5月26日)

痔など肛門の病気、大腸内視鏡検査に高い専門性を持つ

こちらは、女性患者も多い、肛門と大腸の専門クリニックとのことですね。

白畑敦院長 しらはた胃腸肛門クリニック横浜1

そうです。肛門外科と内視鏡内科、胃腸内科、漢方内科を標榜し、肛門に関わる病気の診断と治療に力を入れるほか、さまざまなおなかの病気や悩みに対応し、胃と大腸の内視鏡検査を行っています。デリケートな分野ですから、検査や診察が受けやすい環境づくりにも取り組み、20代・30代の女性の患者さんにも多く来ていただいています。質の高い医療を提供するためにAIを活用した診断支援機能搭載の内視鏡検査機器といった高度な設備や新しい治療法など、患者さんのプラスになることは積極的に導入しています。この領域に関しては、大きな病院とも肩を並べる専門性の高いクリニックとしての心構えで、日々の診療に取り組んでいます。

なぜ肛門疾患に注目し、開業したのか、その経緯を教えてください。

私は山形県酒田市の出身で、医師の家系ではなかったのですが、なぜか幼少の頃、「お医者さんになる」と言ったら両親がとても喜んでくれたことを覚えていて、中学生の頃には医師になることを決めていました。昭和大学医学部卒業後は昭和大学藤が丘病院消化器外科に入局しました。大腸がんの手術を多数手がける中で、術後の後遺症で排便障害に悩まれる患者さんが多いのに、この領域を専門とする医師が全国的にも少ないことから、自分が携わっていく意義を感じたのです。その後、横浜旭中央総合病院で本格的に排便障害の治療に携わりました。こうしたキャリアを積む中で、痔の手術や内視鏡検査、排便障害の治療は小回りが利くクリニックで行ったほうが患者さんの利便性が高いと考えて開業しました。長津田を選んだのは、両病院から近くて医療連携を図りやすいからですが、下町のような雰囲気も気に入っていますね。

診療するときにどのようなことにこだわっていますか。

白畑敦院長 しらはた胃腸肛門クリニック横浜2

当たり前ですが、患者さんは一人ひとり違った人間ですから、その方の要望をくみながら診療することを大切にしています。世間話をしたい方、あまり話をしたくない方、恥ずかしいから早く終わってほしいと思っている方といったようにその人のお気持ちを想像しながら接することが重要ですが、そのためには患者さんとの対話が不可欠ですよね。「コミュニケーションを大切にする」と言うのは簡単ですが、実際に行動するのは難しく、中には話したくない方もいらっしゃいますから絶対的な正解はありません。しかしながら、医師が向き合おうとしていることが患者さんに伝われば、患者さんのお気持ちも少しずつ変わってくるのではないかと思い、努力しています。

痔の日帰り手術や排便障害の治療、内視鏡検査にも注力

お尻の悩みは、どんな状態の時に相談すればいいのでしょうか。

白畑敦院長 しらはた胃腸肛門クリニック横浜3

状態や症状よりも、それらによって自分が困っているかどうかが重要だと私は考えています。症状が軽くても困っているのであれば、治療することで気持ちが安らいでより快適に生活できるようになるでしょう。逆に症状が重くても患者さんのお気持ちや考えによっては早急に治療を行わずに様子を見ることもあります。痔は命に関わるものではありませんから、自分が困っているかどうかはポイントの一つだと知っておいていただきたいですね。また今は8割ぐらいは手術以外の治療法で対処可能なんですよ。それと、痔だと思って受診したらがんだったということはあり得ますので、重い病気ではないかどうかは、まず調べてもらったほうがいいでしょう。

こちらの、痔の日帰り手術について教えてください。

イボ痔、切れ痔、あな痔、いずれも手術が可能です。当院はオーダーメイドの対応を大切にして、患者さんが気にしていることから優先的に治療していくようにしています。例えばイボ痔の中で多いのが、肛門の内側にできる内痔核と、外側にできる外痔核が両方できているケースです。内痔核による出血が気になるものの外痔核は気にならない場合、一般的には患者さんの悩みによらず、両方とも切除してしまうことが多いですが、私は内痔核を切除して出血を止めることを優先します。内痔核の切除だけに留めることで、術後の痛みなどの後遺症の軽減を期待することができます。患者さんの病態とお気持ちに合わせて手術プランを検討するようにしています。

便失禁など排便障害にも対応する医療機関は少ないそうですね。

白畑敦院長 しらはた胃腸肛門クリニック横浜4

そうなんです。便が漏れてしまう便失禁は一説には65歳以上の方の7.5パーセント、500万人以上の人が悩んでいるともいわれていますが、医療機関を受診している人は少数です。そもそもどういう診療科にかかればいいか、わからないという人も多いのですよね。悩んでいる人が多いのに、まだ医療機関が本格的に対応しきれていない。そんな分野までカバーすることに努めているのが、専門クリニックとしての当院の強みと思っています。便失禁や、残便感、お尻の違和感にも対応していますし、肛門括約筋の超音波検査も行っています。例えば便失禁の場合、投薬や電気療法の脛骨神経刺激法、手術を用いる仙骨神経刺激療法に加え、骨盤底筋運動などのトレーニングといった選択肢もあり、これらの中から結果が見込めるものを選んでご提案しています。

大腸肛門の病気に悩む人を救うために情報発信にも注力

こちらでの診療以外にも、臨床研究や連携病院での手術など精力的に活動されていますね。

白畑敦院長 しらはた胃腸肛門クリニック横浜5

開業して4年目ですから、今はまだ頑張る時で、休んでいる場合ではないと思っています。肛門科と内視鏡科はライフワークですから、勉強会など情報交換の場にも、診療を休んで参加しています。休診日も勤務していた病院で手術を行うほか、当直を担当しているんですよ。夜の総合病院で、救急車で運ばれてくる患者さんの緊急手術に携わっていると、医師としての重みというか、医師になった頃の初心を思い出すんです。医師になりたくてなったので、使命感は強いんですよ。地域ケアプラザの協力医や、近くの小学校の学校医も引き受け、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種も行っています。この地域のために、一医師として積極的に頑張りたいという思いです。

これからの展望について聞かせてください。

肛門と大腸の専門クリニックとして質の高い医療をご提供して、神奈川県はもちろん、全国レベルで認められるようになりたいと考えています。一方で患者さんの悩みや軽い病気でもきちんと見ていく、親身で丁寧なクリニックでありたいですね。これらのコンセプトはスタッフにも折に触れて伝えていて、毎日ミーティングを行って意識の共有を図っています。患者さんに寄り添うというのは、言葉で言えば簡単ですが、当院は、若い方からお年寄りまで幅広い年代の患者さんに満足してもらえるように本気で実践しています。診療を重ねていく中で、将来的には多くの患者さんから頼りにされる、日本を支えるクリニックに成長していきたいですね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

白畑敦院長 しらはた胃腸肛門クリニック横浜6

お尻のお悩みに関しては、他の分野よりも人の目に触れることが少ないので、インターネットのSNSやブログを活用して情報発信にも力を入れています。そうして一人で悩まれている人が一歩踏み出せる勇気となり、当院での治療につながってくれればと願っています。また、親しみやすく、しかも専門性の高いクリニックとして、地域の皆さんのお役に立ちたいと考えています。つらくない胃と大腸の内視鏡検査も心がけていますし、近隣の大学病院、総合病院、また他の診療科のクリニックとも連携がとれています。お尻の悩み、おなかの症状など気になることがあれば、ぜひ気軽にご相談ください。

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