全国のドクター9,189人の想いを取材
クリニック・病院 158,628件の情報を掲載(2024年4月30日現在)

  1. TOP
  2. 広島県
  3. 広島市中区
  4. 舟入川口町駅
  5. さくらい歯科
  6. 櫻井 博之 院長

櫻井 博之 院長の独自取材記事

さくらい歯科

(広島市中区/舟入川口町駅)

最終更新日:2022/05/12

櫻井博之院長 さくらい歯科 main

祖父は歯科医師、父は小児科の医師という環境に育ち、兄弟も医師という「さくらい歯科」の院長、櫻井博之先生。自分の受けた医療に興味を持ち、歯科医師を志した。「お世話になった方や、つながりの深い方々に自身が学んできたことを還元するため、生まれ育った大好きな広島で開業したい」という思いが強かったそう。歯科医院で勤務医として経験を積み、2017年1月に開業した。歯科業界もデジタル化が進む中、同院でもコンピューターを使って歯の補綴物を作るCAD/CAMシステムおよびミリングマシンなども装備。精度の高い治療に役立つマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)も開業当時から導入している。日々、歯科のセミナーや勉強会にも積極的に参加している櫻井院長に同院のこと、歯科治療の現状など、さまざまな話を聞いた。

(取材日2022年2月24日)

定期的な検査で早期発見、早期治療をめざす

開業するまでの経緯を教えてください。

櫻井博之院長 さくらい歯科1

大学卒業後、同窓の先生からうちへ来ないか、というお話をいただいて、医療法人の歯科医院に勤務していました。広島市内、安芸太田町、島根県益田市など、グループの歯科医院を回って、地域性の違い、患者さんの層の違いなど、多くの勉強ができたと思います。その後、別の医療法人に移り、呉市と広島駅前にある2つの歯科医院を行ったり来たりしながら、勤務しました。ここでは、局所的な治療ではなく、包括的な治療ができるよう、全体を診て治療方針を決めるという診療コンセプトを学び、大好きな広島で2017年1月に開業しました。

歯科治療で大切にされていることはどんなことですか。

早期発見、早期治療、予防ということを重要視しています。悪くなってから治すのではなく、悪くならない環境をつくることが大切だと思います。健康であることが当たり前だと思っていると、いざ何かがあったときに困ります。当たり前であるってことはありがたいですよね。自覚症状がないまま進んでいく疾患というのもあります。重症になってからだと手がつけられないということもありますし、治療する部分が大きくなってくるので、大きく削らなければならなかったり、歯を抜かなければならなかったりします。そういうことになる前に軌道修正できれば、健康を維持しやすくなります。当院では定期的な受診にも対応もしています。

初診の時には検査をお勧めされているそうですね。

櫻井博之院長 さくらい歯科2

初診のときには通常はエックス線検査、歯茎の検査、お口の中の写真撮影といった一連の検査をお勧めしています。目で見ただけではわからないことが多いからです。エックス線を撮らないと歯の中や骨の状態はわかりません。病気を見逃してしまうリスクも高いです。エックス線は定期的に撮るほうが病気の早期発見につながりやすいのです。歯周病の検査、歯茎の検査も大切です。こちらも目で診ただけではわからない部分もあります。表面的には健康な状態であっても、歯と歯茎の間の溝が深くなっている場合もありますので、細い物差しのような器具で測っていく必要があります。

お口の中の写真撮影も検査の一つとして取り入れてらっしゃるのですね。

患者さん自身のお口のことを口頭で説明しようとしてもうまく伝わらないことが多々ありますので、よりわかりやすく説明させていただくために、口の中の写真を撮らせてもらっています。また、目で見た記憶はずっと残っているわけではないので、治療を徹底するという意味もあります。どの時点でどういった状況なのか、さらにその後、どのように変化が起こってきたのか、というところを診るために役立つのです。

完全個室のリラックス空間で快適な診療を

木のぬくもりを感じるすてきな建物ですね。

櫻井博之院長 さくらい歯科3

魚釣りや山登りなど、アウトドアが好きで、山小屋をイメージしています。登山をする人は厳しい環境の中、山を歩いてきて、山小屋に着くとほっとしますよね。そういう感覚になってほしい、治療する前にリラックスしてもらいたいと思い、心が落ち着くような雰囲気づくりをしています。飾ってある古いランタンやストーブは私が好きで集めているもので、メンテナンスも自分でしているんですよ。また、診察台のシートは低反発で座り心地や寝心地が良いものを選びました。背もたれも広く、人間工学に基づいて首のS字カーブを支えるような形状になっていて、お口も開けやすく、患者さんが快適に利用できるよう、こだわった造りになっています。

医療機器や器具にもこだわられているそうですね。

コンピューターを使って歯の詰め物などを加工するCAD/CAMシステム・ミリングマシンは2022年1月に導入しました。口腔外バキュームは感染症対策としてすべての診療台に設置しています。また、マイクロスコープも備えています。精密な根管治療や虫歯治療、外科的な治療など、幅広い治療を行う上でマイクロスコープは有用です。マイクロスコープは焦点距離を近づけることができ、高倍率で深いところまで見えるのが最大のメリットです。肉眼では見えないものが、マイクロスコープを使うことで見えるようになり、どこにアプローチすれば良いかより明確になります。勤務医時代から顕微鏡の重要性を重々感じていたので、開業当時から導入しています。マイクロスコープは治療の精度を高くする上でマストな機器だと思っています。

最近の歯科診療はどのような傾向にありますか。

櫻井博之院長 さくらい歯科4

歯科医院に定期的に通う意識の高い患者さんが増え、虫歯になる前に検診を受ける方も多いためか、最近は虫歯が減少したように思います。一方で歯周病や虫歯ではなく、噛み合わせを原因とした不調は増えている印象があります。噛み合わせが良くないことで起こってきている病態について、患者さん自身が気づいていないケースが多いです。ずっと痛みがあったり、部分的にズーンとするなど、虫歯ではないのに、痛い。噛み合わせの力が集中することで部分的に歯が悪くなってしまったり、歯茎の状態を診ると一部分だけ骨がなくなっていたり。そういった場合、単純な歯周病と考えられがちではありますが、噛み合わせが根本的な原因というケースもあると考えております。矯正や治療を要することもありますが、場合によっては詰め物、かぶせ物で対応可能なこともあります。周囲の歯の上下の関係もあるので、詳しい検査が必要です。

丁寧なカウンセリングで患者自身に選択を促す治療方針

こちらならではの治療方法はありますか。

櫻井博之院長 さくらい歯科5

保険適用外にはなりますが、神経を保護するための治療も行っています。虫歯が大きくて神経を残すことが難しいケースがありますが、そういった場合でも特殊な薬を使って、精度の高い詰め物をすることで、極力神経を残していく治療が可能です。神経を残すことによって、後々、歯が割れたりするリスクを低減することが期待できます。常に歯を長持ちさせる方法を考えて治療しています。神経を「取る」「取らない」の選択を提示できることも大事だと考えています。

治療の選択が患者自身でできるのはうれしいですね。

「インフォームドコンセント」という言葉がありますよね。「説明と同意」という意味で、歯科医院サイドから説明をして、治療の提案があり、患者さんの同意が得られてから治療を行う。これが患者さんの満足につながっていくことになります。歯科医院主導の治療ではなく、患者さんの意見を尊重した治療を心がけています。治療する前にそのメリット・デメリットをしっかりと伝えてから治療を行います。歯科治療の多くは元に戻すことはできません。削ってしまった歯、抜いてしまった歯は元には戻らないので、患者さんと私たちの間に食い違いがないようにしたいと考えております。モニターも大きい画面を設置しており、わかりやすく病態をお話ししています。これも「説明」の一貫です。患者さんに今の現状をしっかり把握していただいて、治療の必要性を理解していただく。「説明と同意」という部分は常に考慮して治療しています。

最後に、読者に伝えたいことはありますか。

櫻井博之院長 さくらい歯科6

検査は希望されず、ここだけ治してほしいという患者さんがよくいらっしゃるのですが、全体や周囲を診ず、一部分だけを治すのでは同じようなトラブルが繰り返される可能性があります。原因にアプローチする治療ができないと完治にはつながりません。そのためには検査が必要です。エックス線を撮ったり、歯茎の状態を診てみないとわからないことも多いですからね。トラブルを避け、原因を突き止めて治療していくには検査をしっかり受けていただけると良いと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

マウスピース型装置を用いた矯正/44万円~、ワイヤー部分矯正/27万5000円~、
ホワイトニング/4万円~、インプラント治療/44万円~、神経を保護するための治療/4万円~、セラミックインレー/5万5000円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

Access