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曽我 良平 院長の独自取材記事

そがクリニック

(大阪市城東区/深江橋駅)

最終更新日:2024/05/14

曽我良平院長 そがクリニック main

大阪メトロ中央線の深江橋駅から徒歩約8分のところにある「そがクリニック」は、2017年5月1日、深江橋フレンドタウン2階に開業。院長の曽我良平先生は消化器外科を専門とし多くの開腹手術、内視鏡手術を担ってきた大学病院時代を経て、地域医療に取り組みたいと専門分野だけでなく内科診療でも18年間研鑽を積んできた。多岐にわたる診療経験から、病気の早期発見には健康診査・検査は欠かせないとその重要性を語る。これからの医療を取り巻く実情からも予防医学を軸とした健康サポートに重点を置き、重篤な病気にかかる前にその予兆を見つけることをめざす。かかりつけ医として役立ちたいという曽我院長に、診療での心がけや地域への思いなど話を聞いた。

(取材日2019年5月13日)

勤務医時代の経験から、スタッフとの連携を重視

まず医師をめざした理由から聞かせてください。

曽我良平院長 そがクリニック1

両親は教師で医療従事者ではなかったのですが、小学生だった姉が交通事故に遭って入院した時のことが印象深く、幼稚園で将来の夢を発表する時、お医者さんの絵を描いていました。手術を担当された先生のおかげで、治療後元気に過ごしている姉の姿を見て、子ども心にお医者さんてすごいなあと感じたのですね。その後、祖母が病気で倒れたのが小学校高学年の時で、おばあちゃん子でしたから、自分にも何かできればと強く思いました。その時の気持ちがずっと残っていて医療の道に進むことを決意しました。

専門は消化器外科でいらっしゃいますね。

医学生の頃、通っていた藤田保健衛生大学の付属病院に家族が入院し、肝臓の手術を受けたのです。その時執刀してくださった肝臓を専門とされる先生に憧れて、私は弟子にしてほしいと申し出ました。また、大学の後輩の家族だからと先輩医師の方々が頻繁に病室を訪れてくださって、私もよく食事に誘っていただきました。その会話の中で内科の先生は「手術が必要になると最終的に外科の担当になってしまう」と残念そうに話されていました。そこで、外科なら最後まで患者さんのお力になれるのではないかと思ったことも、選んだ理由の一つです。卒業後、同大学の消化器外科医局に入局してからはまるで病院の当直室に住んでいるかのような日々で、点滴の漏れから大手術まで常に呼び出しがあり、家には3日に1度着替えを取りに帰るくらいでした。

勤務医時代の忘れられない出来事などはありますか?

曽我良平院長 そがクリニック2

7歳のお子さんが喉に何かを詰まらせ、救急で来ると連絡が入ったのですが、救急車が到着した時には、けいれん発作を起こし息も絶え絶えという状態でした。でも、ベテランの看護師や救急チームが即座に気道を確保する気管挿管のための準備をそろえ、私をサポートしてくれました。その後、疾患は脳炎だったとわかり、挿管の対応についてたいへん感謝されました。医師になって3年目、一刻一秒を争う生死の境に遭遇した最初の経験で、救命に関わる医師としての重責が自分の奥深くに刻まれ、スタッフとの連携も改めて重視するきっかけとなりました。

安全性にも配慮した上部内視鏡検査を

現在、どんな患者さんが来られますか?

曽我良平院長 そがクリニック3

30代40代の比較的若いファミリー層が多く、風邪や花粉症といった季節や環境で増幅する症状から、健康診断後の二次検査などでおみえになる方が大半です。ケガによる外傷での来院は高齢の方がほとんどで、縫合処置も担えるクリニックができたと安心してくださっているのではと感じます。特に年配の方は内科に関する症状ではこれまで通院されていた医院があっても、外科疾患や腰痛で通って来てくださいます。私は開業するまで18年間勤めていた早石病院で手術を担当しながら、圧倒的多数となる内科診療も行ってきました。学びながら研鑽を積み、何でも診られるかかりつけ医としての土台を築いてきましたので、生活習慣病など内科特有の疾患においても、ここでお役に立てればと思っています。

内視鏡検査は上部のみ行っておられますが、その理由を教えてください。

勤務医時代は勤務先の病院だけでなく、週に一度、内視鏡センターにもお手伝いに入り、午前中は上部内視鏡検査、午後からは大腸内視鏡検査と多くの経験を積んできました。それゆえ、起こる頻度は低いとはいえ検査時の危険に対して、クリニックでは対応が難しいことへの懸念から上部内視鏡検査に限っています。例えば下剤を飲むのに必要な2リットル近い水を、高齢の方が無理に飲もうとすると吐いてしまったり、その衝撃で食道が裂けて出血したり。容量オーバーで流れていかず吐き出してしまう時に傷がついての出血、また腸閉塞を起こすこともあります。そうなると入院も必要で、場合によっては緊急手術もあり得ます。大腸がんが疑われての検査、その前段階で健康を損なうようなことがあってはならないですし、まして病院のようなバックアップ体制がないことから対応が遅れては取り返しがつかないので、大腸内視鏡検査は行っていないのです。

専門だからこそ安全性を最優先に考えておられるのですね。

曽我良平院長 そがクリニック4

上部の検査では、できるだけ軽い負担で受けていただけるように経鼻内視鏡を取り入れていますが、恐怖心のある方には鼻にゼリーやスプレータイプの表面麻酔を行います。それでも怖く感じる方には鎮静剤を使用し、眠っている間に検査を実施するなど、一人ひとりに合わせた対応を心がけています。検査の間隔ですが、過去ピロリ菌があった方は毎年の検査が必要です。ピロリ菌がいると萎縮性胃炎に結びつき、そこががんの発生母地になりやすいともいわれているんですね。ですから除菌後も、もともとピロリ菌に感染していない人と同じ状態ではなく、がんのリスクはピロリ菌に感染している人とほぼ同じと考えています。また、ピロリ菌を保有していた期間が長期であればあるほど、がんのリスクは高まる傾向にあることも認識していただきたいですね。

大きな病気に至る前のケアで地域医療に貢献したい

開業されたきっかけについて教えてください。

曽我良平院長 そがクリニック5

私が大学病院に入ったのは腹腔鏡手術が導入され始めた初期にあたり、まだ手術を担える先生も少ない時代でしたが、幸い私はその分野のスペシャリストである先生のもとで修練させていただき、多くの手術に対応しておりました。そんな中で私自身は高度な技術を要する分野の手術よりも、患者さんと身近に接することができて未病段階のケアに努められる地域医療を選択したい気持ちが強くなっていきました。当時から入院中の患者さんのもとにすぐに駆けつけては、病気のことだけでなくいろんな話をよくしていましたし、「すぐに呼び出しに応じてくれる先生」と人気はあったようです(笑)。

毎日お忙しい中、どのようにリフレッシュされるのですか?

もともと体育会系で中学・高校はバスケットボール部に所属し、ハードな練習に耐えてきましたので、そこで培われた精神力と体力が勤務医時代を支えてくれていたと思います。自分の健康のために走るようになったのは8年ほど前からで、大阪マラソンに2回、京都マラソンにも出場し、いずれも完走しました。大阪で走ったときには患者さんが沿道で応援してくれたのですよ。また出場が決定したらやっぱり患者さんにも見に来てほしいですね。今後はマラソンクラブを立ち上げて、皆さんの健康にも地域交流にも貢献できたらなあと考案中です。

最後に読者へのメッセージや今後の展望を聞かせてください。

曽我良平院長 そがクリニック6

現在がんに関する医療費が上がっている傾向にあるのは、新たに開発された高価な抗がん剤や免疫チェックポイント阻害薬などの影響もあるようですが、早期の発見であれば開腹手術の必要はなく内視鏡手術で済むことも多いですし、とにかく検査が肝心と知っていただきたいです。これからは健康であるためにも、社会の中の医療として見たときにも予防医学の時代になると思います。少し気になるという状態を放っておかずに早めの受診、健診による体のチェックを習慣づけていただき、コレステロールや血圧が高ければ生活習慣を見直すなど、大きな病気に至る前にご自身の体と向き合ってほしいですね。そのためのサポート役として一緒に取り組んでいけるクリニックでありたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

胃内視鏡検査/1万6500円

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