全国のドクター9,336人の想いを取材
クリニック・病院 158,523件の情報を掲載(2024年5月21日現在)

  1. TOP
  2. 新潟県
  3. 新潟市東区
  4. 新潟駅
  5. ひらのデンタルクリニック
  6. 平野 慎一朗 院長

平野 慎一朗 院長の独自取材記事

ひらのデンタルクリニック

(新潟市東区/新潟駅)

最終更新日:2021/10/12

平野慎一朗院長 ひらのデンタルクリニック main

新潟市東区、港近くの郊外にある「ひらのデンタルクリニック」は、小さな子どもから高齢者まで幅広い年代層が通う地域に根差した歯科クリニックだ。院長の平野慎一朗先生のモットーは、患者との信頼関係を大切にすること。「患者さんお一人お一人のお口のことを考えるのは大変ではありますが、とても楽しいです」と話す平野院長。小さな頃から成長を見守ってきた小児の患者の中には、買ったばかりのランドセル姿を見せに来る子もいるそうだ。休日は家族とゆっくり過ごすのが一番のリラックス方法だとか。患者の負担を少なくすることに重点をおく「患者第一主義」の平野院長に、今日に至るまでの経緯や日々の診療についての思いなど、いろいろと話を聞いた。

(取材日2021年6月23日)

患者の納得感を大切に、安心して通える診療を

このエリアに開院した経緯を教えてください。

平野慎一朗院長 ひらのデンタルクリニック1

私自身も新潟出身でして、大学は日本歯科大学新潟生命歯学部を卒業しています。そのため新潟市はとてもなじみが深い土地なんです。大学を卒業してからは歯科医院に勤務していましたが、そちらの院長先生が引退され、医院自体も他の方にお譲りされることになったので、私もその節目で独立することにしました。ちょうどその頃に今の場所を紹介いただき、ご縁がつながって2016年に開院しました。患者さんの層は幅広いのですが、来院理由は二極化していると感じます。まずは、とても歯の健康に関心がありケアを目的に来院される方々。そして、歯が痛くなってから来られる方々です。歯が痛くなってから来られる方に対しても、歯の健康維持に興味を持っていただけるようにお話をしています。

日々の診療の心がけを教えてください。

モットーは、患者さんに納得いただいた上で治療を受けていただくことで、丁寧な質問を心がけ、診療について十分にご理解いただけるようにご説明しています。歯科医師が良いと思った治療と、患者さんの希望にズレがあることはよくあることですが、そこをいかにすり合わせていけるかが大切だと思います。また、患者さんが嫌がることを無理にはしません。気の進まないことを無理に行おうとしても、治療が長続きしないからです。患者さんから「やりたい」と言っていただけてから始めるようにしています。時にはどうしても必要な場合というのもありますが、基本的には患者さんの納得の上で治療をし、安心して長く通っていただけるような診療を心がけています。

力を入れている治療などはありますか?

平野慎一朗院長 ひらのデンタルクリニック2

特別何か一つに力を入れていることはありませんが、すべての治療に対して「できる限り歯を残す」ことを基本的な方針としています。ですので、歯周病の治療と予防、健康的なお口を維持するためのお声かけは積極的に実施していると思います。また、当院ではレーザー治療器を導入しています。レーザー治療は、歯を削るときの振動や音が抑えられることで不快感の少ない治療法で、虫歯の治療はもちろん、口内炎の治療などにも使用できます。さらに、当院で導入しているレーザー治療器は数々のセミナーに参加し、いろいろな機種と比較検討の上で厳選したものを採用しています。

患者の負担を少なくし継続的に口腔ケアを提供したい

治療について大切にされているお考えはありますか?

平野慎一朗院長 ひらのデンタルクリニック3

歯をできる限り残すことと、患者さんの負担を少なくすることです。負担というのは、痛みなどはもちろん、期間や費用面も含めてです。特に費用面で負担が大きいと、継続的に通っていただくのは難しくなります。例えば、入れ歯を作るのには自由診療で高額な費用が必要になると思っている方がおられますが、保険診療内でも患者さんに合ったものを作ることは可能です。ただし、入れ歯を入れて終わりではなくて、そこからが大切だと考えています。これは、虫歯の治療でいらした方も同じです。「虫歯の治療が終わっても、全体の2~3割という段階です。残りの7~8割はこれからのケアなのです。ご自宅で毎日歯磨きをしていただき、ご自宅では磨ききれない所はクリニックで定期的にきれいにしましょう」と、ケアの重要性を皆さんにお伝えしています。

院内には保育士さんもいらっしゃるんですね。

2021年4月より保育士資格を持つ歯科助手が常勤勤務になり、生後3ヵ月の赤ちゃんから親御さんの治療中にお預かりができます。この取り組みを始めた背景なのですが、皆さん妊娠中はこまめに来院されていても、産後はなかなか難しくなります。そして、産後1~2年たってやっと来れた時には歯の状態がとても悪くなってしまっているということが多いのです。ですので、小さなお子さんを連れていても来院しやすい環境をつくりたいと考えました。当院には大きな個室の診察室がありますので、お子さんをお預かりしたスタッフが一緒に入室し、お母さんの治療が終わるまで同じ部屋で過ごしてもらうことができます。保育士は資格を持っているだけではなく実務経験もあるスタッフなので、安心して預けていただけると思います。

歯科医師になったきっかけを教えてください。

平野慎一朗院長 ひらのデンタルクリニック4

私の父は内科の医師で、祖父は歯科医師という家庭環境で育ちました。子どもの頃は祖父と町を歩いていると「先生」と患者さんたちから声をかけられ、感謝の言葉を受けている姿を近くでよく見ていました。子ども心に「先生」と呼ばれる祖父や父に憧れていましたね。しかし、実は最初から歯科医師をめざしたわけではなく、最初は文学部を専攻してヨーロッパの歴史などを学んでいました。ですが就職活動のタイミングで「手に職をつけて祖父と同じ道を歩みたい」という思いが高まり、歯科大学に入り直しました。私の迷いや回り道を許してくれた父には本当に感謝しています。祖父は私が歯科大学卒業目前に亡くなったので、歯科医師免許を取った報告はできませんでしたが、歯科の道に進んだことをとても喜んでくれていたので、歯科医師になった姿を見てもらいたかったですね。

スキル向上と患者満足の向上を今後も追求し続ける

印象に残るエピソードを教えてください。

平野慎一朗院長 ひらのデンタルクリニック5

研修医だった頃、ある先生との出会いがありました。その出会いがなければ、今ここで一般開業もしていなかったと思います。もともと私は大学では一般歯科ではなく、矯正を専攻していました。そして、臨床に出るときにこのまま矯正歯科を専門的に行うのか、一般歯科を視野に入れるのか進路に悩んでいました。その時、指導に来られていた一般歯科で開業されている先生が「一度うちに見に来ませんか?」と誘ってくださって。先生は何でも教えてくれて、何でもやらせてくれ、一般歯科の楽しさを教えてくださったんです。それまでは淡々と同じように治療するイメージを持っていましたが、臨床に出てみるとまったく違いました。患者さんお一人お一人のお口のことを真剣に考え寄り添っていくことは、大変ではありますが、とてもやりがいがあり、とても楽しい仕事ですね。

患者さんとのエピソードはございますか?

以前、90代の患者さんがいらっしゃいました。入れ歯をご希望でしたので、私もできる限りのことをさせてもらいたくて、丁寧に入れ歯を作って差し上げました。患者さんには喜んでいただけたのですが、食べすぎてしまって「塩分取り過ぎ」と内科の先生に怒られてしまったという(笑)。食べ過ぎは良くありませんが、患者さんに合った入れ歯をお作りできたことはうれしかったですね。

最後に、今後の展望についてお聞かせください。

平野慎一朗院長 ひらのデンタルクリニック6

先のことは考えておらず、今はまず目の前の患者さんの満足度を少しでも上げたい、それに尽きます。今まで、自分自身の治療を上手と思ったことは一度もありません。それは、思ってしまったらこれ以上の向上ができなくなってしまうと考えているからです。これからも自分のスキルを上げることに注力し、それが患者さんの満足につながってほしいと願っています。日々スキルを磨き、地域の皆さんの歯の健康をサポートしていきたいですね。

Access