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働く子育て世代の強い味方
子どもの急病時は病児保育の利用を

あきたけ医院

(北九州市門司区/出光美術館駅)

最終更新日:2023/05/22

あきたけ医院 働く子育て世代の強い味方 子どもの急病時は病児保育の利用を あきたけ医院 働く子育て世代の強い味方 子どもの急病時は病児保育の利用を
  • 保険診療

仕事をどうしても休めない日に限って、子どもの急な発熱。だけど、預かってくれる人がいない……。そんな経験をしたことのある子育て世代は多いだろう。「あきたけ医院」の眞鍋祐美子院長も4人の子育て経験の中で、急病時の助けを必要とした一人だ。「私の時代は今のような育児支援はなく、子どもをおんぶして職場に行ったこともありましたね」と話す。夫婦共稼ぎ世帯が一般化した今、仕事と子育ての両立をサポートするための施設として増えているのが病児保育室。だが、その存在がまだ広くは知られていない。そこで今回、長年地域医療を支える中、自身の経験をもとに病児保育室を医院に併設したという眞鍋院長に、「そもそも病児保育ってなんだろう?」といった疑問から、利用方法、当日持参するもの、一日の流れに至るまで解説してもらった。

(取材日2022年9月28日/情報更新日2023年5月17日)

仕事で病気の子どもの看病ができないときは、安心して預けられる病児保育室の利用を

Q病児保育室とはどのような施設ですか?
A
あきたけ医院 保護者が安心して子どもを預けられるよう、心を込めて対応する

▲保護者が安心して子どもを預けられるよう、心を込めて対応する

子どもの急な発熱などで保育所や幼稚園へ預けられなくなってしまったけれど、仕事を休むこともできない。そんな保護者に代わり、病気のお子さんを保育士や看護師が、クリニックに併設された保育室などで一時的に保育・看護することを病児保育といいます。今は共働き世帯が当たり前の時代。以前は子どもの急病時は祖母、祖父などが代わりにお世話するケースも多かったのですが、核家族化している今、お子さんを見てくれる家族が近くにいないご家庭も増えました。そんな子育て世帯を支援する役割を担っているのが、病児保育室です。そのため、病児保育室には保護者が安心して仕事ができるよう、お子さんをしっかり看護・看病していきます。

Q病児保育室の予約方法や利用条件について教えてください。
A
あきたけ医院 子どもと同じ目線で接することを心がけている

▲子どもと同じ目線で接することを心がけている

予約は前日までとなっていますが、当日でも朝7時30分以降にお電話いただいて、人数に空きがあればお預かりしています。市内にお住まいのおおむね生後3ヵ月から小学校6年生までを対象とし、風邪や下痢など日常かかる疾病からおたふく風邪、インフルエンザ、水ぼうそう、風疹などの感染性疾患、喘息といった慢性疾患、骨折などの外傷性疾患までお預かり可能です。新型コロナウイルス感染症については、最初に発熱症状専用の外来で検査をし、陰性であればお預かりという対応をしていますが、今後の状況次第ではこのとおりではありません。また、保護者の疾病、事故、出産、冠婚葬祭などの理由でご家庭での保育が困難な場合も対象となります。

Q利用に必要なもの、病児保育室での過ごし方をお聞かせください。
A
あきたけ医院 クリニックには5人の小児科医師が在籍。育児相談も受けつける

▲クリニックには5人の小児科医師が在籍。育児相談も受けつける

ご予約いただく際のお電話でもお伝えいたしますが、当日は利用申込書、健康保険証や医療証、必要な方のみ主治医意見書、処方薬がある方はお薬、お薬手帳、昼食やおやつ、下着やおむつなどの着替え、タオル、ポリ袋、お子さんが安心できるような縫いぐるみなど。ご不明点があればご遠慮なくお尋ねください。当日の流れは、まず当院で医師の診察後、2階の病児保育室へお子さんを預けていただきます。食欲がなく、具合が悪いお子さんがほとんどですので、頻繁に検温や水分補給を実施しています。保育士と看護師が連携を取り、必要に応じて医師が介入するなど、お子さんの状態に合わせて対応します。

Q子どもと接する際、どのような点を配慮されていますか?
A
あきたけ医院 病児保育の必要性を痛感し、病児保育室を立ち上げた院長

▲病児保育の必要性を痛感し、病児保育室を立ち上げた院長

診療で一番気をつけているのは同じ目線で接すること。安心感を与えられるような接し方を心がけています。例えば、お口の中を診る時も舌圧されるのを嫌がるお子さんが多いので、なるべく圧をかけないように診るなど、安心できる場所であると思ってもらえるような配慮をしています。保育士も「体が熱くてつらいね」「抱っこがいいよね」といった言葉がけなど、お子さんが安心できるように接してくれるので、さすがだなと思います。そういった保育士の接し方を見るのも勉強になりますね。診療にも生かせますから。子育て支援を目的に始めましたが、私たちも学ぶことがたくさんあります。

Q保育のスタッフさんもベテランぞろいだそうですね。
A
あきたけ医院 ベテランの保育士が看護師や医師と連携し、子どもに寄り添う

▲ベテランの保育士が看護師や医師と連携し、子どもに寄り添う

はい。大勢の子を一斉にお世話してきたベテランの保育士が1対1で対応すると、こんなに行き届いた保育が受けられるんだなと驚きました。というのが、インフルエンザなどの感染症は、専用の個室対応で1人のお子さんを1人の保育士が集中して見ることになりますから、当然対応も手厚くなります。そこは親御さんにも安心していただけるポイントではないでしょうか。お子さんも保育園ではできないけど、ここでは先生を独り占めできますからうれしいですよね。今、配布用のお便りを保育士に毎月作ってもらっていて、流行する病気やお薬の飲ませ方など、その月に合った内容を情報共有しながら行っていることも保育にプラスに働いていると思います。

ドクターからのメッセージ

眞鍋 祐美子院長

当院では5人の小児科医師が曜日ごとに診療を担当しています。育児などの悩みがある方は気軽にお声かけください。今、市の子育て支援のお悩み相談も担当させてもらっているのですが、手軽に情報が入手できるようになった半面、お子さんの成長を気にしすぎる方が増えたように感じます。月齢ごとの成長はあっても、あくまでも目安。私が4人の子育てをして思ったことは、「何とかなる」ということ。2番目の子は小学1年生頃まで毎日おねしょ、末っ子は6歳までおっぱい飲んでいましたけど、2番目の子は今、小児科の医師です。心配しなくとも大丈夫。病児保育やさまざまな支援を活用し、仕事も育児も目いっぱい楽しんでいただきたいなと思います。

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