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渡部 平馬 院長の独自取材記事

大通り歯科

(新潟市南区/新潟駅)

最終更新日:2022/01/27

渡部平馬院長 大通り歯科 main

新潟市南区大通、美しい田園に囲まれた住宅地に位置するのが「大通り歯科」だ。2016年に渡部平馬院長が「この地域で予防歯科の意識を根づかせたい」という想いを持って開業した。予防歯科に注力する同院では、すべての患者にメディカルトリートメントモデルという診療システムを取り入れている。院内はナチュラルテイストでまとめられた、歯科医院らしくない雰囲気。終始、親しみやすい笑顔で、地域に対する温かい気持ちを語る渡部院長に、クリニックの特徴やこのエリアを選んだ理由などについて幅広く聞いた。

(取材日2021年9月17日)

口腔の健康サポートから、新潟市を盛り上げたい

このエリアで開業するに至った経緯をお聞かせください。

渡部平馬院長 大通り歯科1

私は、もともと宮城県出身で、新潟大学へ入学したことをきっかけに新潟市へ来ました。大学卒業後は上越市で勤務し、新潟の口腔健康を守りたいという想いを持って、新潟市で予防歯科に注力したクリニックを開業しました。大学在籍時に、メディカルトリートメントモデルのエキスパートである先生の講義を受けて、予防歯科の分野に進もうと決めました。予防歯科は開業しないと力を入れて取り組むことが難しいので、大学を卒業する時から、開業を意識していましたね。2016年の1月に「私もこの地域で予防歯科の意識を根づかせるんだ」という気持ちを胸に、このクリニックを開業しました。開業した年には、大雪が降り、家族だけでここの駐車場を雪かきしたんですよ。あの時は本当に大変でしたね(笑)。

この地域の特性や患者の特徴は何かありますか。

新潟市南区自体は広いんですが、農業区というイメージが強いかと思います。ただ、その中で、この大通り団地は新潟市街に近いほうなので、そちら方面へ通われている方も多く、人口が増加している地域です。若い年齢層の人や子どもも多いですね。冬になると、雪深くなって新潟市だと患者さんが来てくれなくなることもあるんですが、この辺りは農業がお休みになるので、むしろ頻繁に通院してくれる方もおられます。逆に学校に通っている方たちは、6月前後の学校歯科検診の時期に来られることも多いですね。この地域は、優しく穏やかな人柄の方が多くて、開業して丸5年たちますが、「ここに大通り歯科ができて良かった」と言ってくれる方もいます。本当にこの地域に貢献したいと思わせてくれるすてきな方ばかりです。

地域との関わり方に強い思いがあると伺いました。

渡部平馬院長 大通り歯科2

そうですね。新潟県の公民連携プロジェクトにも参加させてもらった経緯から、私ももっと新潟市を魅力のある街にしていきたいと思っています。ただ、いきなり街づくりに参加するのは難しいので、歯科医師としてお口に近いところから始めていきたいと考えています。例えば、管理栄養士さんと協力して、歯にも体にも良い食事を提案するとか、お菓子屋さんと一緒に虫歯になりにくいケーキを作ってみるとか、スポーツトレーナーさんと一緒に子どもの姿勢、呼吸、歯並びを守るための運動療法などどうでしょうか。さまざまなことに挑戦し、この新潟市を盛り上げていきたいですね。

豊かな未来を生きるため「予防歯科」に注力する

このクリニックの特徴というと、どんなところでしょうか。

渡部平馬院長 大通り歯科3

たくさんある歯科クリニックの中で、地域に対する思いの他にも特徴をあげるとすれば、当然歯を守ることを中心にしながらも、その先にある「みんなで豊かに生きる」という理念を持っていて、そこに向かって前へ前へ進もうとしているところでしょうか。予防歯科は、どこのクリニックでもやっていると思いますが、「何のために注力しているか」を私やスタッフ全員が意識しています。ただ何となく通ってもらうというのではなく、人生の終わりに「ここに通っていて良かったな」「楽しかったな」と思ってもらえるようにしたいです。当クリニックは患者さんと距離が近くて、長いお付き合いを想定しています。そのため、患者さんが予約をするときも、歯科衛生士の名前を指定してくれる方が増えてきています。1人のスタッフではなく、きちんと個人を認識してもらえるって歯科衛生士としても、とてもうれしいことですよね。

予防歯科に注力していらっしゃるのですね。

スウェーデンでは、定期メンテナンスのために歯科に通っている方は全体の50~60%ともいわれています。しかし、10年前に行われたとある調査では、日本では人口の2%しか定期メンテナンスに通っていないという結果が出たんです。日本人は虫歯に関しては知識があるんですが、歯周病となると、どういったものかもわからないという方が多い傾向なんですよね。歯周病は、歯磨きだけではケアできないので、受診しての定期的なメンテナンスが必要なんです。歯周病は虫歯と違い、かなり進行しないと痛みが出ません。だから、何もない時から予防することが大切です。「なぜ受診の必要があるのか」「どうしたら歯周病になるのか」をお話しして、予防歯科について理解していただけるよう努めています。

診療において大切にしていることを教えてください。

渡部平馬院長 大通り歯科4

歯科は、どうしても知識や技術が重要とされる傾向にありますが、たとえ1本の歯を守ったとしても、おいしく食べられなければ意味がないと思います。当クリニックでは、「守ったその歯で何をするのか」を意識し、患者さんが生涯を通して笑顔であることを大切にしています。患者さんはもっともっと豊かに生きられるのではないかと思っているんですよね。当初は、痛いところを治すために来られた方に、歯磨きの話をしたところ、「そんなこと聞いていない」と言われてしまい苦労しました。徐々に患者さんとの接し方を変え、「では、虫歯になぜなってしまったのでしょう」というところからお話しするようにしました。お口の環境が悪いということは、虫歯ができやすく進行しやすい環境ということ。痛い場所を削って穴を埋めても再発してしまう可能性が高いんです。だから、口内環境を改善しないといけないということを、どんな人にもわかりやすく伝えたいです。

患者が快適に過ごせるクリニックを

スタッフはどんな方がいらっしゃるのでしょうか。

渡部平馬院長 大通り歯科5

スタッフは、事務も含めて本当にいろんなタイプの人がいます。全体を見て、誰1人取りこぼすことなくチームをつくりたいと思ってくれている人もいれば、歯科衛生士という仕事に誇りを持って技術と知識を向上させていきたいと思っている人、子育て真っ最中の人などさまざまです。スタッフには「常に患者さんと同じ側に立って寄り添える姿勢でいてください」と、お話ししています。もちろん医療的に正しいことは大切ですが、それが押しつけになったらうまくいきません。その患者さんにはどんな言葉が響くのかを知るには、その人のことをよく知る必要があります。そうすることで、こちらの話も受け入れてくれやすくなるはずです。月並みに言えばコミュニケーションスキルなのでしょうか。技術と同じくらい「その人のためになりたい」という思いが大切だと伝えています。

とてもおしゃれなクリニックですが、どんなところにこだわったのでしょうか。

ナチュラルな雰囲気になるように、木目調を意識的に取り入れました。とはいえ、デザインの選択はほとんどすべて妻です(笑)。いかにも医療機関という雰囲気にはせず、おしゃれなものを置いたり、座りやすい診療台にしたりとできるだけ来てもらった人が快適に過ごせるようにしています。患者さんにも好評で、「クリニックじゃないみたいだね」と言ってくれる方もいます。実は、歯科で緊張する原因は、においともいわれているので、独特のにおいがする薬品は使わないようにしています。一方で、安心して治療が受けられるよう、安全のためにすべて個室の診療室にしています。患者さんが「ここに来たい」と思ってくれる雰囲気や環境がつくれていたらうれしいですね。

最後に読者の方へメッセージをお願いします。

渡部平馬院長 大通り歯科6

当クリニックでは、予防歯科に注力していますが、それはただ単純に「歯を守る」ということではありません。私たちは、人生をもっと豊かにすることや生涯を通して患者さんが笑顔になれるようにという想いを持っています。この記事を読んでくれたことで、歯に興味がなかった方がここに来てくれるきっかけになったら、すごくうれしいです。今後は、このまま診療をしつつ、地域の方ともっと楽しめるようなクリニックをつくっていけたらと思っています。10年、20年と続けていくことが大切ですので、来てくださっている方たちとスタッフとともに築いていきたいですね。

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