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菊先 聖 院長の独自取材記事

あさひクリニック

(久留米市/荒木駅)

最終更新日:2024/03/13

菊先聖院長 あさひクリニック main

荒木駅から車で8分、久留米市上津町にある「あさひクリニック」。訪問診療も外来も行い、内科、外科、皮膚科、循環器内科など、幅広い診療内容に対応。地域に根差したクリニックだ。2022年に前院長から院長を引き継いだ菊先聖先生は、久留米大学病院の心臓血管外科でキャリアを積んできた。急性期の患者の診療から、主に慢性期の患者を治療する訪問診療に携わることになったが、患者の全身を診て、自分の専門外のことにも対応する力が求められるという点が共通しているという。クリニックを引き継いだ思いや、今後力を入れていきたい治療など、菊先院長に話を聞いた。

(取材日2023年9月15日)

在宅も外来も心臓血管外科の経験をもとに幅広く診療

クリニックの特徴を教えてください。

菊先聖院長 あさひクリニック1

当院は、訪問診療と外来診療の両方を行っています。非常勤の先生方と一緒に、内科、外科、形成外科、皮膚科、循環器内科、心臓血管外科、小児科、ペインクリニックなど幅広く診療しています。地域の方が、何か気になることがあれば気軽に受診できるクリニックでありたいと考えています。土日祝日もすべての科ではありませんが診療を行っており、病院で処置を受けた後の経過観察や、処置の継続で来られる方が結構いらっしゃいます。CTやエコー、手術室などを備え、各種検査を院内で行えるほか、けがの処置や粉瘤、良性腫瘍切除の手術などを行っています。また、わきがの手術を保険診療で行っているのも当院の特徴かもしれません。私は主に、内科、循環器内科、心臓血管外科を診療しています。皮膚科の先生が週に1度の診療ですので、それ以外の日に皮膚の疾患で来られた方の対応も行っています。

幅広く診療されているのですね。

例えば、内科で通院されている方が、かゆみや湿疹など皮膚のトラブルがあった時に、わざわざ別のクリニックに行かなくても、当院で診療を受けられるというのは、患者さんにとって便利だと思います。当院で診られない症状であれば、近くには医療機関がたくさんありますので、各専門のクリニックや、病院を紹介いたします。前院長の時から、患者さんのいろいろな症状に柔軟に対応できるクリニックというコンセプトがあり、前院長が診療していた科を部分的に引き継ぎながら、私の専門分野である循環器内科、心臓血管外科を加えました。外来の患者さんは、お近くに住んでいらっしゃる方、年齢層は高齢の方が多いでしょうか。最近は、患者さん同士の紹介で来られる、循環器内科や心臓血管外科の患者さんが増えてきました。

先生は大学病院の心臓血管外科のご出身だそうですね。

菊先聖院長 あさひクリニック2

高校生の時に人体の構造に興味を持ったことから医師を志し、久留米大学医学部に進学しました。卒業後は久留米大学病院で研鑽を積み、高度救命救急センターでの勤務やドクターヘリも経験しました。同大学病院の外科学講座に入局してからは外科全般を学びました。学生時代に国家試験の勉強をしていて、一番惹かれたのが人工心臓の分野だったことから、心臓血管外科に進み、急性期医療に従事しました。来られる方は基礎疾患を持っていらっしゃる方が多く、心臓の手術中は何が起こるかわかりません。手術前からその患者さんを頭のてっぺんからつま先まで診るよう、ずっと言われてきました。また、手術後にさまざまな合併症が起きることもあり、心臓や循環器以外の疾患のことも、診療する能力も求められました。ですから、全身を診るということはずっとやってきたことであり、そうした経験が今のクリニックでも生きていると思います。

訪問看護ステーションを併設し、チームで患者を支える

現在は、訪問診療の患者さんが多いとお聞きしました。

菊先聖院長 あさひクリニック3

人数でいうと、6割以上が訪問診療の患者さんです。どんな疾患でも、どんな状態でも、在宅での診療が必要な方は引き受けるようにしており、終末期の方にも対応しております。高齢者だけでなく、未成年の小児まひの患者さんなど、若い方もいらっしゃいますよ。私と非常勤の医師で訪問診療を行っていることから、情報共有をしっかりと行う必要があると感じ、毎朝ミーティングを行い、それぞれの患者さんの状態を把握しています。訪問と外来両方に対応していることから、当院へ通うのが難しくなった患者さんが訪問診療に切り替えたり、あるいは訪問で伺っていた患者さんが通院に切り替えたり、といったことがスムーズにできるのが当院の特徴です。

訪問看護ステーションも併設されているそうですね。

前院長の時代から併設しています。同所のスタッフも朝のミーティングに参加してもらい、申し送りや情報共有も一緒に行っています。訪問看護で入っている患者さんについて、いつでも相談できる体制を整えており、看護師が訪問先から「どうしたらいいですか?」と、私に電話をかけてくることもしばしばです。患者さんの様子がいつもと違うといった時も、すぐに適切に対応しますので、安心してご自宅での療養生活を送っていただけます。

大学病院での急性期の治療から、訪問診療など地域医療に携わるようになったのはなぜでしょう。

菊先聖院長 あさひクリニック4

心臓血管外科に勤務していた時は、急性期の患者さんを手術で治療して、回復したら退院していただくというのが基本でした。けれど、退院後に頼る人がいない方もいます。そういう方が退院後の生活やリハビリテーションをどうやって行っていくのか、そもそも、患者さんの治療後の生活を考えた時に、手術以外の選択肢はなかったんだろうかと、考えることもありました。また、10年先の自分のキャリアや働き方を考えた時に、地域に根差した診療への思いが強くなり、2022年4月に当院に入職しました。院長を引き継いだのは、同年12月です。院長となると、治療のことだけでなく人材育成や職場環境のこと、さまざまなことに目配りが必要ですが、前院長の時から長くいるスタッフも多いので、信頼して任せられるところは任せています。

「どんなことでも頼れるクリニック」をめざして

治療において心がけていることはどんなことですか?

菊先聖院長 あさひクリニック5

外来でも訪問でも、患者さんが何を求めているのか、しっかりと耳を傾けるようにしています。訪問診療で伺う患者さんの中には認知症の方もおられ、コミュニケーションを取るのに時間がかかることもあります。それでもできるだけ話を聞き、職員やご家族からも情報を得て、患者さんの要望に沿えるよう心がけています。訪問診療は、患者さんの生活の状況を把握しやすいのがいいところだと思います。疾患名は同じでも、患者さんの生活はそれぞれ違っていて、適した治療も違ってくると考えています。患者さんの生活背景を考慮しながら治療を提案しています。

今後力を入れたい治療や展望について教えてください。

今後は、治りが遅い脚の傷の治療や、むくみなど、フットケアに力を入れていきたいですね。脚にトラブルがあり、歩くことに支障が及ぶと、体力も落ちてきますし、ひいては認知機能にも影響が出てきます。ですから、自分の足で歩いて、やりたいことができる期間を少しでも延ばしてあげたいのです。足の疾患で通院困難な患者さんも、訪問看護ステーションと連携して、柔軟に対応できますのでご相談ください。心臓や循環器がもともとの専門でしたが、さまざまな患者さんの症状や要望にお応えするかたちで、皮膚科や整形外科の領域など、診療の範囲を増やしてきました。今後も可能な限り患者さんを受け入れたい、そのためにも私自身もスタッフもさらなるスキルアップが必要だと考えています。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

菊先聖院長 あさひクリニック6

私は、急性期の患者さんをずっと診てきたので、まずは断らずに診療するという姿勢が身についています。当院も、地域の患者さんに、良いように使われるクリニックでいいと考えています。いつでも、どんなことでも頼れるクリニックとして、何か健康面で気になることがありましたらいつでもお越しください。訪問診療においても、ご本人やご家族が納得できる暮らしを長く続けられるようにサポートしていきたいと考えています。急な体調の変化があった場合には、24時間365日対応できる体制を整えておりますので、どんな進行状況でも、どうぞ頼ってください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ピアスの穴開け/5000円(税込)

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