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阿部 竜也 院長の独自取材記事

あおぞら歯科室

(廿日市市/大野浦駅)

最終更新日:2022/11/22

阿部竜也院長 あおぞら歯科室 main

大野浦駅から徒歩12分、住宅街の一角に位置する「あおぞら歯科室」。院長の阿部竜也先生は2008年に広島大学歯学部を卒業後、岩国市にある歯科医院にて勤務。予防歯科を中心とした一般歯科治療について学び、研鑽を積んできた。学んだ経験を生かし、2015年に同院を開業。以来、地域の人々を中心に口の中の健康を維持するためのサポートに尽力している。同院では、歯科医院に対する恐怖心をできる限り取り除けるよう、温かみのある景観を大切にしているほか、阿部院長含むスタッフ全員が温かく患者を迎え入れる姿勢を重視している。今回は阿部院長に、開業へ至った経緯や診療で特に大切にしていることについて詳しく語ってもらった。

(取材日2022年10月19日)

歯科医院を怖い場所からワクワクするような空間へ

歯科医院とは思えないおしゃれなたたずまいですね。

阿部竜也院長 あおぞら歯科室1

ありがとうございます。外観や内装は、まず私自身の好きな雰囲気を詰め込んでつくらせてもらいました。ロールプレーイングゲームが好きなので、そのような雰囲気を随所に散りばめていますね。おかげで、歯科医院特有の怖いイメージも払拭されましたし、来ていただく方にワクワクしてもらえるような空間になったのではないかと思います。住宅街の真ん中にあるので、外観も地域の雰囲気にマッチしていて気に入っていますね。DIYのような工作も好きなので、院内のさまざまなところに自分で作ったものを配置し、活用しています。また「歯科室」という名称も珍しいとよく言われます。よくある「デンタルクリニック」という名称は和製英語で、少し違和感があるかなと思ったので、英語圏での正しい名称である「デンタルオフィス」をあえて日本語に訳してみたんです。

開業に至るまでの経緯についてお聞かせください。

私自身の出身は愛媛県ですが、大学が広島大学だったので広島県での生活が長いですね。歯学部卒業後は岩国市にある予防に特化した歯科医院で勤務し、予防歯科の考え方や一般歯科治療の基礎について学ばせていただきました。とても自由にやらせてくれる歯科医院だったので、一人ひとりの患者さんとじっくり関わりながら診療を行うことができ、当時の経験が今の診療の基盤になっていると思います。開業を決意したのは、自分が40歳になった時に「年齢的にも開業するなら今しかない」と感じたことが大きいですね。「開業は大変」などと聞くこともあったので不安はありましたが、行動してみるととんとん拍子で進んでいき、おかげさまで充実した毎日を送っています。

どのような患者さんがいらっしゃるのでしょうか。

阿部竜也院長 あおぞら歯科室2

開業する前は高齢の方が多くいらっしゃるのかなと予想していましたが、実際にはお子さんから高齢の方まで本当に幅広い年齢の方がいらっしゃっています。特にファミリー層の患者さんがご家族で来てくださることが多いので、小さいお子さんや若いご夫婦の患者さんが多いですね。歯科医療は患者さんとのお付き合いが数十年と長くなることが多いので、患者さんに正しい知識を伝え、自身でしっかりセルフケアができるように導いていきながら、これからも末永く一緒に歩んでいきたいですね。

予防歯科で治療のいらない状態をめざす

同院の診療の特徴について教えてください。

阿部竜也院長 あおぞら歯科室3

当院が特に力を入れているのは、予防歯科です。もちろん、虫歯や歯周病などの歯科疾患があれば治療を行いますが、究極的には歯科医師が治療をしなくても、患者さん自身のセルフケアと歯科医師や歯科衛生士による定期的なメンテナンスで健康な状態を保てるようになることをめざしているんです。そのために、患者さんに必ず伝えていることは「歯科治療は万能ではない」ということですね。例えば治療によって「風邪が治った」といった場合、体の機能が元通りになったイメージですが、「虫歯が治った」という場合、治療によって「ある程度」機能が改善したというイメージで、ほとんどの場合で何らかの後遺症があるなど、元の状態よりは悪くなってしまっているんです。最初にこの部分を理解していただき、これ以上虫歯や歯周病を増やさないということの大切さを第一に伝えています。

予防歯科において大切なことはなんですか?

私が予防歯科において大切だと思うことは、歯科医師や歯科衛生士などの専門家と定期的に話をすることだと思います。予防歯科といえば、皆さん「歯磨きが大事」「キシリトールの入ったガムは歯に良い」など漠然としたイメージはお持ちかと思います。しかし、それらの漠然とした知識だけで自己流のセルフケアをしてしまうと、やり方が誤っていたり、自分には合っていなかったりするものです。ですから、正しいセルフケアを行うためにも、歯科医師や歯科衛生士とよく話をして、自分の状況に合ったケアを行うことが大切です。例えば、キシリトールの入ったガムは噛む力の弱い方、虫歯の多い方にはお勧めできる場合もあると思いますが、噛む力が強くて虫歯の少ない方にとっては歯が割れたりなどのリスクにつながる場合もあります。一人ひとりの患者さんに合ったセルフケア方法をお伝えすることも、私たちの役目の1つですね。

予防歯科をやっていく中で先生がやりがいを感じるのはどんな時ですか?

阿部竜也院長 あおぞら歯科室4

長く定期検診に通ってくださり、何年もお口の中の健康が保たれている患者さんから、「ここに通っているから、お口の健康が保たれているんですよ」と言われると、うれしいと思いますね。長く予防歯科に重きを置いた診療をしていると、予防歯科において、正しいセルフケアと定期的なメンテナンスは本当に大切なんだなと身をもって感じますね。

患者にとって気軽に通える歯科医院でありたい

先生が歯科医師になった理由を教えてください。

阿部竜也院長 あおぞら歯科室5

もともと手先が器用で、工作などが大好きだったので、自分の特技を生かせる仕事に就きたいという想いから、歯科医師をめざすようになりました。実際に歯科医師になってみると、当然ですが求められることは手先の器用さだけではなかったので、苦労することもたくさんありました。しかし診療をすればするほどに歯科医療の奥深さを感じられるので、今でもとてもやりがいは感じています。例えば、歯科医療では患者さん自身が正しい知識を身につけることや自身の口の中の状態を理解することも重要なので、長く時間を取ってカウンセリングなどを行うことも多いです。自分の考えを伝えた際、患者さんに納得していただいたり、関心を持っていただけたりするととてもうれしいです。

今後の展望についてお聞かせください。

引き続き、予防歯科の重要性を広めて、多くの方に定期的なメンテナンスを受けていただきたいと思います。個人的に当院が特別なことをしているという自覚はないのですが、歯科を受診するハードルをできるだけ下げられるよう、患者さんに優しく丁寧に接することは大切にしています。スタッフも、私から特に「こうしなさい」などと指導することはないのですが、自然と患者さん想いのホスピタリティーあふれる方が集まって来てくれて助かっています。このような温かみのある雰囲気の中で、これからも一人ひとりに合わせた診療を提供していきたいです。あとは、患者さんのニーズなどにもよく耳を傾けて、必要性を感じたときは新しい治療機器の導入なども検討していきたいですね。

最後に読者へのメッセージをお願いいたします。

阿部竜也院長 あおぞら歯科室6

歯科医療の素晴らしいところは、病気になる前の段階で専門家による診療やメンテナンスを受けられることだと思います。現在、定期的に歯科医院に足を運ぶ習慣のない方には、痛みなど気になる症状がなくても、ぜひ予防を大切にしている歯科医院を定期的に受診していただきたいです。逆に歯科医療には限界もあり、一度歯科疾患にかかってしまうと、治療をしても完全に元通りになることはほとんどありません。20年後30年後の自分の健康状態を想像して後悔のないように、今できることの一つとして歯科医院の受診を検討いただけたら幸いです。

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