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吉本 寛規 院長の独自取材記事

吉本歯科クリニック

(横浜市青葉区/たまプラーザ駅)

最終更新日:2023/10/02

吉本寛規院長 吉本歯科クリニック main

東急田園都市線・たまプラーザ駅と小田急線・新百合ヶ丘駅の中間に位置する人気の住宅街、横浜市青葉区美しが丘。この街に「吉本歯科クリニック」が開業したのは2015年のことだ。院長の吉本寛規先生は、駅前ではない落ち着いた場所で、患者の利便を考えて駐車場を用意したいとこの場所を選んだ。開業当初は土日も診療するフル稼働状態だったが、歯科医師1人体制でもブラッシュアップしたいという吉本院長自身の志や、新型コロナウイルス感染症の流行により、診療日数を抑えることになった。その結果、質の高い歯科医療をじっくりと行うスタンスに移行し、意識の高い地域の患者層とマッチした。そんなクリニックの現在と未来について、吉本院長に話を聞いた。

(取材日2023年8月23日)

入念な検査と診断をベースに「歯科治療計画」を作成

開業から8年とのことですが、オープンしたばかりのようなきれいな院内ですね。

吉本寛規院長 吉本歯科クリニック1

ありがたいことに、患者さん皆さんがきれいに使ってくださいますし、スタッフもよく手入れしてくれています。開業当初は地域の方に当院を知っていただけるよう、土日や祝日も診療していましたが、現在は日曜日の診療と土曜日の一部を休診にして、院外の勉強会に参加しています。また、新型コロナウイルス感染症の影響で、患者さんになかなか来ていただけない時期がありました。この8年、診察日が減ったり、感染症の流行があったりしたにもかかわらず、それでも歯を守りたいと当院に通い続けてくれる患者さんばかりが現在残っているようです。僕らのほうも、意識の高い患者さんに応えられるように、一人ひとりに時間をかけて治療をするようになりました。

治療の流れを教えてください。

初診の患者さんには、まずお口の中を診せていただいた後、全体の状況を説明します。その後に治療の提案をして、ご納得いただいてから開始し、すべて終了した後はメンテナンスに移行します。ですから、当院は「痛いところだけパッと治療してほしい」という患者さんにとっては、ちょっと面倒な歯科医院かもしれません。それでも、できることなら今まで以上に、一人ひとりに時間をかけられる体制をつくりたいのです。なぜなら、痛いところだけを診るという場当たり的な治療で納得されてしまうと、いずれ同じ事態を繰り返すことになるからなんです。そうならないためにきちんと検査・診断をし、患者さんの生活状況などバックグラウンドも伺いながら「歯科治療計画」を作成し、治療を進めていきます。

歯科治療計画について、もう少し詳しく教えてください。

吉本寛規院長 吉本歯科クリニック2

歯科治療計画の作成にあたっては、入念な検査が欠かせません。痛いところだけの治療を繰り返しているうちに、だんだん口腔内のバランスが崩れてきて、そのゆがみで顎が痛い、修復物が壊れる、口が開けにくいなどさまざまな悪影響が現れることがあります。特に噛み合わせはパズルのように複雑で、右側が痛いのは左側の噛み合わせの悪さが原因という場合もあるんです。ちょっと見ただけでは診断できないので、一度型を採り、咬合診査をする必要があります。口腔内の状況によっては、CT撮影や根管の精密検査などが必要になることもありますね。歯科治療計画では、保険診療だけでは不十分な場合、自由診療も含めた治療内容を提案しています。また、画像だけでなく立体模型を使って治療をご提案することも。そうすると、治療後の結果がイメージしやすく、やるべきこともはっきりするので、治療費がいくらかかるかなども出すことができます。

適切な診断のために、患者をよく観察し、話をよく聞く

治療後のメンテナンスはどのように進めていますか?

吉本寛規院長 吉本歯科クリニック3

定期検診の意義は病気を早期発見することと、口腔内の良い状態を維持することにあります。歯周病予防の観点からいうと、どれだけ歯磨きが上手でも汚れはついてしまいますから、定期的にお口の中をすっきりきれいにしていただくのが良いですね。また、自由診療になりますが、細かい粒子を高圧の空気と水圧で吹きつけてきれいにするためのパウダーメンテナンスも行っています。セルフケアについては、お口の中を染め出しして、普段使用している歯ブラシで磨いていただき、磨き残しをチェックして指導します。毎回きちんと来院されている患者さんにはプラスになっていると思いますよ。

週末には勉強会に参加されているそうで、先生ご自身も意識を高めているのですね。

新しい技術や知識、昔からあるもので僕の知らなかったことを習得すると、視野が広がります。また、できることが増えると、多くの患者さんを次々と診るのではなく、一人の患者さんと時間をかけて向き合いたいと思うようになりました。セラミックやインプラント、マイクロスコープなど、新しい素材や機械は治療のほんの一部分に過ぎません。一つの治療を完結するために、ここは従来法、ここは新しい技術と全部知らなくてはいけないので、果てしないです。木を見て森を見ずの状態ではトータルの治療はできないので、得意なことを一つに絞るのではなく、すべてにおいて平均点以上をめざして日々勉強を続け、良いものを取り入れていきたいです。

日々の診療で大切にされていることや、心がけていることを教えてください。

吉本寛規院長 吉本歯科クリニック4

歯科医療で大切なのは人を診ることと考えていますので、患者さんの表情や歩き方、身なりも含めて総合的な観察を心がけています。患者さんには、現在のご自身の状況や、これから行う治療のことをしっかりと伝えたいので、できるだけ多くの資料を用意してわかりやすく説明するようにしています。また、それが主訴ではない場合や、患者さんが言わないことでも、気づいた時にはお尋ねするようにしています。既往歴はもちろん、細かいことでも確認しないと、適切な診断に結びつかない場合もあるので、しっかり聞くようにしています。そのようにして診断の精度を高め、常に最善の治療を提供することをめざしています。ただし、お子さんについてはどんな場面でも無理はしません。歯科治療に悪いイメージを持たないよう、治療が無理そうだったら練習だけして帰ってもらうなど臨機応変に対応します。

どんな治療も患者にとっての重要度は同じ

歯科治療にはネガティブなイメージを持つ人もいます。

吉本寛規院長 吉本歯科クリニック5

歯科治療には、時間がかかる、痛いといったネガティブなイメージがありますが、一番大きいのは治療の不透明感ではないでしょうか。いつまでかかるか、いくらかかるのかわからないという部分ですね。こうした点については、しっかりと診査・診断をして治療計画を立て、患者さんの希望と擦り合わせることで納得していただけると考えています。急いでここだけ治してほしいという方でも、ご自身の口腔内写真を見てもらえれば、意識が変わってくるでしょう。歯科医療に対する嫌な印象から早く終わりたいお気持ちもわかりますが、時間をかけるべきところにはかけたほうが、後悔が少ないということも、ぜひご理解いただきたいです。

先生ご自身は、今後どのような治療を提供していきたいとお考えですか?

得意分野をつくってしまうと、そればかりになりがちですよね。義歯の作製が得意になるとインプラントを勧めにくくなり、逆にインプラントが得意になると、そちらをお勧めしたくなってしまうものです。患者さんにとってはどの治療も重要度は同じですから、専門をつくらずに幅広く学び、成果を患者さんに還元したいです。勉強会への参加を再開して以降、インプラントや矯正、低侵襲かつ十分な強度を持ったセラミック修復やダイレクトボンディングなど、当院でできる治療は増えてきました。もちろん、その治療だけで完結するものに限らず、例えば矯正をした上でかぶせ物が必要といったような複合的なものも含めてです。いろいろなことができる「ゼネラリスト」の道を極めて、ゼネラリストのスペシャリストになりたいと思っています。

最後に読者へメッセージをお願いします。

吉本寛規院長 吉本歯科クリニック6

口の中のことは患者さん自身で気づけないことが多いですよね。そして、医療は人の痛みの上に成り立つ仕事であるからこそ、常に誠実であるべきと信じています。他院で治療ができないと言われたり、納得できなかったりという経験のある方でも、時間をかけて診査・診断をし、幅広い治療方法を提案することで、満足の得られる結果に導けると思います。最新の治療が常に最良であるとは限りませんし、インターネットには不確かな情報も少なくありません。当院ではさまざまな情報をできるだけ患者さんと共有して、不安を解消しながら治療を進めるよう心がけていますので、気になることがあればご相談にいらしてください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント/38万5000円~、パウダーメンテナンス/9790円~、咬合審査/5万5000円~、CT撮影/1万1000円~、セラミック治療/4万4000円~、ダイレクトボンディング/2万7500円、矯正/27万5000円~

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