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静脈麻酔という選択肢も
消化器内科で受ける胃と大腸の内視鏡検査

ばんのクリニック

(名古屋市天白区/原駅)

最終更新日:2024/03/29

ばんのクリニック 静脈麻酔という選択肢も 消化器内科で受ける胃と大腸の内視鏡検査 ばんのクリニック 静脈麻酔という選択肢も 消化器内科で受ける胃と大腸の内視鏡検査
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健康診断でも一般的になっている内視鏡検査。それでも、いざ受けるとなると、どこで受けたらいいのか、内視鏡挿入の恐怖心など不安を抱える人も多いだろう。総合病院でも内視鏡検査は受けられるが、一般のクリニックでも内視鏡を扱うクリニックは増えている。岡崎市民病院の消化器内科で内視鏡センター部長を務めていた坂野閣紀先生が開業した「ばんのクリニック」もその一つだ。「内視鏡検査を初めて受けた患者さんには、『想像していたのと違った』と言っていただけるのではないでしょうか」と坂野先生。どんな検査であるのか詳細に知っておくことは、恐怖心を減らすことにつながるだろう。多くの内視鏡検査と治療経験があり、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医でもある坂野先生から、内視鏡検査についての詳しい話を聞いた。

(取材日2020年1月8日)

長年の経験による技術と細かい配慮で、苦痛の少ない内視鏡検査を行う

Q胃の内視鏡はどんな病気の発見に有用ですか?
A
ばんのクリニック 胃の内視鏡検査は苦痛の少ない経鼻内視鏡を使用

▲胃の内視鏡検査は苦痛の少ない経鼻内視鏡を使用

一般的に見つかりやすいのは、慢性胃炎・胃ポリープや逆流性食道炎です。他に胃がん、食道がん、胃潰瘍が見つかることもあります。また、十二指腸の入り口は潰瘍ができることが多く、それも見つけることができます。範囲としては、食道から胃、十二指腸までの器官ですね。胃のポリープは胃がんになる可能性もあるので、良性か悪性かを見極めなければいけません。私はこれまでの経験から、内視鏡の段階で良性か否かの判断をしますが、腫瘍性が疑われる場合は組織検査で確定します。症状としては、腹痛やおなかの張り、黒い便が出るなど。また、青魚の中にいるアニサキスが原因で起こる急激な腹痛の場合には、内視鏡で虫を取り出す処置が可能です。

Q大腸の内視鏡検査についても教えてください。
A
ばんのクリニック 病気の早期発見・治療に努める

▲病気の早期発見・治療に努める

血便の原因として、大腸ポリープや大腸がん、虚血性腸炎、大腸憩室出血などの病気が見つけられます。腸炎の中にも細菌性腸炎や潰瘍性大腸炎、クローン病などの難病もあります。患者さんは、検診の結果が便潜血陽性ということで受診される方が多いですが、自覚症状としては、おなかの張り、腹痛、便が細い、下血などですね。先程お話しした胃の出血で便が黒くなるというのとは違って、大腸の場合は奥の方で出血があると便が赤黒くなり、肛門に近い部分だと鮮血の下血症状になります。痔や便秘だと思っていたら大腸がんだったという方もいらっしゃいます。病気の早期発見のためには血便があったら、すぐに検査をすることをお勧めします。

Q検査までの流れと検査の所要時間を教えてください。
A
ばんのクリニック 診察や検査について丁寧な説明や対応を心がける

▲診察や検査について丁寧な説明や対応を心がける

胃の内視鏡の場合は、前日の夜9時以降は食事ができません。空腹の状態はつらいですから、当院では午前の診療前に検査を行っています。検査前にコップ1杯の胃の粘液を溶かすために薬を飲み、胃の動きを止めるために注射をします。検査は10分未満で終わります。大腸の場合は、午後に検査をします。まず当院でお渡しした検査食で前日の昼と夕食を取り、その後下剤を飲みます。検査食は非常食のようなもので、腸内に留まりにくい消化の良いものです。当日午前で2時間程かけて2リットルの下剤を飲み、ご自宅で排便を済ませていただきます。検査の所要時間は30分ぐらいですが、ポリープを切除する場合はもう少し時間がかかります。

Q内視鏡に対して恐怖心がある方への対策はありますか?
A
ばんのクリニック 痛みや苦痛が少ないよう配慮している

▲痛みや苦痛が少ないよう配慮している

胃の内視鏡の場合、鼻からと口からを選ぶことができますが、鼻のほうが咽頭反射が少ないので、事前の説明の段階ではそちらを希望される方がほとんどです。鼻の外見からでは判断ができませんが、鼻の奥が狭い方の場合は、内視鏡が入りづらいこともあり、鼻血や痛みが生じることがあります。その場合は無理をせず、口からに変更します。いずれにしても鼻や喉にはゼリーやスプレーなどの麻酔を行い、痛みや違和感を減らしますので安心してください。検査中は、医師や看護師から声かけをします。希望がある方には点滴で静脈麻酔を投与しており、うとうとした状態や、眠っている間に検査が終わっていたということもあると思います。

Q検査で異常が見つかった場合のことも教えてください。
A
ばんのクリニック 検査後の説明やフォローも大切にしている

▲検査後の説明やフォローも大切にしている

大腸ポリープは今後がんに変わるリスクがあるポリープが多いため、腫瘍性ポリープと判断すれば、その場で切除します。いきなり切除するのは不安な方もいると思いますが、何回も内視鏡検査を行うのは体の負担になるので、なるべく1回で治療を完了するように心がけています。胃の病変が疑われる場合は、組織検査をして診断の上で治療方針を決めます。萎縮性胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍の場合は、ピロリ菌がいれば1週間の内服薬で除菌を図り、胃がんのリスクを抑えることをめざします。内視鏡の扱いは心得ていますので、丁寧かつ迅速な切除には自信があります。検査終了後には、モニターを見ながら胃や腸の状態について説明させていただきます。

ドクターからのメッセージ

坂野 閣紀院長

日本人は胃がんを患う方が多く、大腸がんも増えています。大腸がんが見つかった方の中には、便秘だと思っていたとか、血が出るのは痔だと思っていたという方もいらっしゃいます。検査も怖いけれど、病気が見つかることも怖いから胃痛や不快感を我慢しているという方も多いのではないでしょうか。検査をして異常はなく、ただの便秘ならひとまずは安心できますし、便秘の対処もできます。勇気を出して検査を受けてほしいですね。また、腹痛の原因として、胃と大腸以外では、胆石、胆嚢炎、肝臓がん、膵炎、膵臓がんなどもあり、当院では腹部エコーも完備しておりますので、そちらもご相談ください。

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