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澤口 正俊 院長の独自取材記事

りんご歯科医院

(新潟市中央区/新潟駅)

最終更新日:2022/03/17

澤口正俊院長 りんご歯科医院 main

新潟駅から万代口を出て、東大通左側を歩き5分ほど、明るい緑に彩られた「りんご歯科医院」のエントランスが見えてくる。院長の澤口正俊先生は埼玉県出身。昔ながらの開業歯科医師を父に持ち、一般患者以上に厳しく叱られながら、父の治療を受けてきた。その経験から、患者に怖い思いや痛い思いをさせたくないと考え、「1診療で1笑い」というユニークな方針で診療を続けている。歯学生時代の授業で義歯製作の奥深さを知り魅せられたという澤口院長。職人技ともいえる丁寧な仕事で、高齢者の総入れ歯からスポーツ用マウスガードまで、ピタリとフィットする義歯づくりを追求し続けている。

(取材日2022年2月4日)

義歯の患者には、歯を守る意識が低い傾向がある

親しみやすくてかわいい印象のクリニック名ですね。

澤口正俊院長 りんご歯科医院1

僕の姓から澤口歯科にとも考えましたが、旧漢字なので間違えられやすいんです。祖父が青森でリンゴ農家をやっていたので、「りんご歯科」なら覚えやすくていいかなと思って、クリニック名にしました。ちょっとかわいすぎるのか、小児専門と思われてしまうことがありますが、当院は小児歯科だけでなく、一般歯科、ブリッジ治療、歯周病治療、矯正とオールマイティーに対応しています。クリニックの特徴としては、痛みに配慮して表面麻酔を行ってから治療に入ること、皆が明るくて笑いが絶えないことですね。恐怖心の強い方にはご希望で笑気ガスも使いますし、何よりもスタッフみんなが患者さん思いで優しいので、リラックスして治療を受けていただけると思います。僕もほかの歯科医師もよく患者さんに話しかけますし、黙ったまま治療をするなんて、当院では有り得ないですね。

開業のいきさつを教えてください。

僕は埼玉県出身ですが、日本歯科大学新潟歯学部を卒業し、歯科医師になりました。新潟は、人は優しいし、ごはんはおいしいし、埼玉からも近いので、帰りたくなかったんです。大学を卒業後も医局員として残り、10年ほど働いていました。当時はずっと大学にいようと思っていたので開業志向ではなかったんです。ただ、僕は診療の現場が大好きで、大学で長く働くうちに、診療以外の役割を負担に感じるようになりました。34歳になっていましたが、いずれは開業したいと考えるようになり、勤務医として佐渡や亀田の歯科医院で働いた後、42歳で自分のクリニックを開業することになりました。最初はここより駅から離れた古いビルで、患者さんも少なくて、いつか潰れるんじゃないかと心配していたんですが、スタッフと協力しながらブログを書くところから始めて患者さんも増え、2020年の夏にはもっと駅に近い、この場所に移転することができました。

患者さんはどんな方が多いですか?

澤口正俊院長 りんご歯科医院2

30代から50代の働き盛りの方を中心に、子どもは2、3歳、高齢の方は80代の方など、幅広い世代の患者さんが通われています。長い方は開業当初から10年、11年と通っていますね。当院では歯科衛生士をできるだけ多く採用していて、1人の患者さんに対して少なくとも1人以上の歯科衛生士が担当しています。そもそも入れ歯になってしまう方は、自分の歯を守ろうという意識が低いことが多いのです。そんな患者さんに対して、予防の大切さをご理解いただき、丁寧なブラッシングを勧めることによって、自分の歯をそれ以上なくさないようにという方針なんです。そうでなければ、入れ歯の土台として残っている歯が再び駄目になって、もっと大きな入れ歯を作ることの繰り返しになってしまいます。

やり方よりも「在り方」を大切に、スタッフを育てる

義歯をご専門にしたのはどうしてでしょうか。

澤口正俊院長 りんご歯科医院3

歯の噛み合わせは、いわば神様が与えてくれたものですが、それに代えられるのは義歯だと思ったんですね。特に歯が1本もない人に噛む力と噛み合わせを与えるための義歯の力に魅力を感じました。人間は歯がなくなってしまうと、歯茎が痩せてきてしまいます。そのまま放置すると、合う入れ歯を作るのがものすごく難しい超難症例になってしまうんです。確かに入れ歯は自分の歯に比べると違和感があります。しかし自分に合った入れ歯であれば、ちゃんと噛めて、好きなものも食べられる暮らしが望めます。患者さんの生活を豊かにする入れ歯作りは、僕のやりがいで、義歯の患者さんが来ないと寂しく思うくらいです。義歯とはちょっと違いますが、大学ではスポーツ用マウスガードの製作も手がけ、スポーツ歯学についても専門的に学びました。スポーツ用マウスガードは、ラグビーやサッカー、格闘技など、あらゆるコンタクトスポーツに適用するのでぜひご相談ください。

印象に残っているご経験を教えてください。

開業を決意して、現場でもっと入れ歯を勉強したいと、まずは新潟市内で歯科医院を探しましたが、僕のコンセプトに合うクリニックがなかったんです。よくよく考えて、高齢の方が多い島しょならと思って、佐渡島の病院で働くことにしました。佐渡では入れ歯を作るか抜くかの患者さんが圧倒的に多くて、かなり勉強できました。おじいちゃん、おばあちゃんが多く、対話の経験を積むことができたのも良かったです。ただ、島のなまりが強くて、最初は何を言われているのかわからないことがよくありました。それと、良くも悪くもおおらかで、予約が予約になっていないんです。14時の予約なのに連絡なしで16時に来院なんていうのもよくありましたから、そのうち腹も立たなくなって辛抱強くなり、自分磨きにはなりましたね(笑)。

スタッフ体制について伺います。

澤口正俊院長 りんご歯科医院4

歯科医師4人、歯科衛生士が9人、歯科技工士1人、受付が3人です。歯科医師仲間からもよく「かなりの大人数だね」といわれますが、僕はまったくそう思っていません。1台のユニットに歯科衛生士1人なんて、誰が決めたのかと思うほどです。歯科衛生士の仕事はそんなに簡単ではありませんし、歯科衛生士がいないと僕が求める治療には到達できないんです。スタッフに対しては、僕はありきたりのことや「笑いを取ってね」とか「楽しくしてね」くらいのことしか言っていません。仕事についてはベテランの歯科衛生士が指導をしていますし、本人たちの自主性に任せています。人間同士ですから、やり方以上に「在り方」が大切と思っているんです。在り方がしっかりしている人は、ちゃんと仕事をしますので、それで十分です。みんな前向きで、一人ひとりいい子ばかりですから。

入れ歯作りは職人技。経験値がものをいう

診療の際にはどんなことを心がけていますか?

澤口正俊院長 りんご歯科医院5

僕は患者さんに痛いと言われるのが一番つらいんです。痛みを極力与えたくないので、「1診療で1笑い」という方針で、緊張感を緩めてリラックスした会話から、治療を始めるようにしています。実は僕の父も歯科医師なのですが、子どもの頃、父に治療してもらうのがすごく嫌でした。父は昔ながらの歯科医師で、患者さんにも怒っちゃうのですが、ここではそういうふうにしたくありませんでした。誰だって、優しい人に治療をしてもらいたいですよね。開業前にお世話になった亀田の歯科医院の院長も、すごく優しい人でした。技術に人格がにじみ出るような先生で、今でもお付き合いがあり、尊敬しています。その先生の影響は、僕個人にもクリニックに対しても大きいです。

お仕事の原動力になっているのは、どんなことですか?

高校生の娘がいるのですが、実は当院キャラクターの「りんごちゃん」は、娘が小学校1年生の時に描いてくれたものなんです。娘は獣医師を志していますが、実は僕も獣医師になりたかったんです。父が許してくれなかったので、僕は歯科医師になりましたが、娘が獣医師になりたいと言った時はうれしかったですね。そんな娘がいてくれることと、スタッフのみんなが笑ってくれて話し声が聞こえてくることが、今の僕の原動力になっています。歯科医師になって良かったと思うことの一つに、今のスタッフに出会えたことがあります。みんなかわいくてしょうがないですし、僕のクリニックに良い人がこんなに集まってくれるのがうれしいです。

読者へメッセージをお願いします。

澤口正俊院長 りんご歯科医院6

入れ歯作りは職人技で理屈じゃない面も大きく、経験値がものをいう部分があります。現在の義歯でお困りの方は、1回だけでも相談に来てみてほしいですね。しっくりこなくてしょっちゅう作り変えている方や、せっかく作った義歯やブリッジを長持ちさせたい方も、ぜひご相談ください。年を取ったら歯は抜けるものと思っている方も、実はそうではなく、丁寧なメンテナンスで長持ちさせられることを知ってほしいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

歯列矯正/55万円~、スポーツ用マウスガード作製/6600円

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