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近間 威彦 院長の独自取材記事

さっぽろ駅前内科・内視鏡クリニック

(札幌市北区/札幌駅)

最終更新日:2022/07/19

近間威彦院長 さっぽろ駅前内科・内視鏡クリニック main

札幌駅から徒歩3分、札幌北スカイビル4階にある「さっぽろ駅前内科・内視鏡クリニック」。沖縄や名古屋での勤務経験を持つ近間威彦(ちかま・たけひこ)院長が、地元に戻って地域医療に貢献したいと2019年8月に開業した。近間先生は内視鏡による胃や大腸の検査・治療を得意とし、これまで携わってきた長年の診療経験から、その重要性を強く訴え続けている。「大腸がんの発症を防ぐことはできませんが、大腸がんが原因で亡くなる方を防ぐための対策はできるはず」と近間先生。そのためにもまずは早期発見に努めるために、定期的な検診を続けていくことが大切だという。インタビューでは「大腸のことなら5日は話せる」と言う近間先生に、学生時代のエピソードや医師を志したきっかけ、現在の思いなどを語ってもらった。

(取材日2022年5月16日)

大腸がんで亡くなるのは惜しいこと

内視鏡検査に注力されているとお聞きしました。

近間威彦院長 さっぽろ駅前内科・内視鏡クリニック1

そうですね。私がこの仕事をしているのは、大腸がんを見つけ、大腸がんで亡くなる人を一人でも減らしたい、そんな思いが原動力になっています。一概には言えませんが、大腸がんは他の部位のがんに比べて進行が遅いケースが多く、大腸内視鏡など検査システムも確立されています。さらに早期の段階でがんを見つけやすく、がんが小さなうちはその場で切除することも可能ですので、根治が期待できるというのが大きな特徴です。極端な話、30歳以上のすべての人に内視鏡検査を毎年行えば、大腸がんで苦しんだり亡くなったりする人はかなりの確率で減らしていくことができるんじゃないかと思っています。がんは日本人の死因の上位を占めていますが、その中でも大腸がんで亡くなるのは実に惜しいこと。もどかしく感じています。

先生は以前、外科での勤務経験が長かったそうですね。

はい。もともと私が医師を志したのは、人の役に立つ仕事をしたいという思いからなんです。外科の道へ進んだのは、その延長といいますか、腕で勝負をしたいと思ったからなんです。脳外科など他の診療科と違い、消化器外科でしたら若いうちから手術をさせてもらえることも多いと思いましたし、患者さんの喜ぶ姿がダイレクトに感じられますからね。大学を卒業して、大学病院の第二外科へ入局しました。その後、他の病院にも勤務しましたが、外科の医師として働いていたのはトータルで9年ほど。主に胃の腹腔鏡手術に従事していました。当時の上司が、その研究に熱心に取り組んでいたためです。その先生には愛弟子として、たいへんかわいがっていただきました。

その後、沖縄へ行かれたのですね。

近間威彦院長 さっぽろ駅前内科・内視鏡クリニック2

旅行で訪れた石垣島に憧れがあったので、仕事を見つけて移り住みました。勤務先となった病院は、地域の検診を担う主要な施設になっていて、胃カメラの検査を行うことがとても多く、大腸カメラもわずかながら行われていました。私はそこで外来を担当していたのですが、大腸の内視鏡検査にも力を入れていきたいという院長の意向があり、私が担当させていただけることになりました。今でこそ、専門書や動画もあり勉強会なども行われていますが、当時は大腸カメラについて学ぶ機会などほとんどありませんでした。インターネットもまだあまり普及していませんでしたから。スキルの向上をしていくにも手探り状態です。院長と二人で奮闘の日々でした。

検査の大切さを一人でも多くの人に広めたい

どのようにして技術を習得していったのでしょうか。

近間威彦院長 さっぽろ駅前内科・内視鏡クリニック3

その頃の私は、大腸カメラがうまく操作できるようになりたい一心で、とにかく必死でした。評判のいい先生がいるという噂も耳にしても訪問する人脈がなかったのですが、ある時、内視鏡を販売する業者さんから東京の先生を紹介していただき、検査の様子を見学させてもらえることになったんです。結果的に大正解でした。しかし、ノウハウをすんなり教えてもらえることはあまり多くなく苦戦しました。次に横浜の施設の先生とコンタクトを取ることができて、見学を許され、そこで手ほどきを受けたことでコツを掴んで、上達への手応えを感じることができました。それから自分なりに努力しましたし、他の先生からも助言をいただきながら経験を積んでいきました。実は石垣島へ移った最初の数年、外科の手術が恋しくなる時もありました。でもそんな思いもすっかり忘れてしまうほど、いつの間にか大腸カメラの楽しさに惹かれていったのです。

そこから地元に開業することになった経緯を教えていただけますか?

石垣島を離れ、その後に勤めることになったのは愛知県名古屋市にあるクリニックでした。そこでも私はやはり内視鏡検査の、とりわけ大腸カメラに力を入れていました。最初は検査数が少なかったのですが、年を追うごとに増えてゆき、最後には検査の毎日で多忙を極めましたが充実していましたし、何より私の強みとなりました。今振り返ると、たくさんの検査を行ったことで、自信につながったように思います。そして名古屋を離れ、地元の北海道に戻って当クリニックの前身に勤務し、譲渡を受けて開業しました。内視鏡クリニックとしたのは、これまで培ってきた経験を生かそうと思ったからです。しかし自分のクリニックを持って痛感しているのは、手応えのあった名古屋に比べて、札幌ではまだ大腸内視鏡検査に対する重要性が浸透しきれていないと感じること。もっと皆さんに予防のために検査を受けていただきたいですね。

診療で心がけていることがあれば、教えてください。

近間威彦院長 さっぽろ駅前内科・内視鏡クリニック4

長年現場を見てきて思うのは、内視鏡検査というのは、医師の技量が大きく影響するということです。検査で使う機器は全国どこの病院でもほぼ同じものですから、差が出るとすれば個々の技量が大きく、その次に努力とセンス、でしょうか。胃カメラや大腸カメラなど、内視鏡検査に抵抗を感じる人はまだ多くいらっしゃいます。しかし、検査を受けないなんて、本当にもったいないです。私は、患者さんができるだけ不快な思いをしなくて済むよう、自分も常にモチベーションを維持しながら、全力を注ぎ、検査に臨んでいます。それでもどうしてもつらい、嫌だと感じている方には、薬を使って眠りながら受けていただく方法もあります。不安な気持ちもわかりますので、まずは気軽にご相談ください。当院では内視鏡検査にご家族の立ち会いも可能です。

「大腸カメラを受けよう」をスローガンに

どんな時にやりがいを感じますか?

近間威彦院長 さっぽろ駅前内科・内視鏡クリニック5

当クリニックの特徴の一つと言えますが、以前どこかで大腸カメラの検査を受け、つらい思いをしたという方が来院されることも多くあります。そういった不安を抱えた方が「今回は大丈夫でした」と思って帰っていかれるようにしていきたいですね。そんな姿を見れれば私も素直にうれしくなりますし、やりがいも感じます。初めて検査を受ける方の場合は、比較の対象がないこともあり「こんなものか」といった反応になると思いますが、少なくとも嫌だった、つらかったなどの思いをされていない様子でしたらいいですね。ただ現状として、検査数はそれほど増加せず、いつも歯痒い思いでいます。とにかく私が訴えたいのは、内視鏡検査に苦手意識がある方こそ、ぜひ当クリニックへお越しくださいということ。大腸がんは早期に発見できれば治療にも大きく期待ができます。検査を受けない手はありませんよ。

ところで、先生はなぜ医師になられたのですか?

始めに少しふれましたが、一番大きな理由は、人の役に立つ仕事がしたかったからです。実は中学生・高校生の頃、周りの人に迷惑をかけてばかりいたんですよ。進学校に入学したものの、中学校時代のちょっとやんちゃな仲間とばかり遊んでいたんです。そんなある日、バイク事故を起こして救急病院に運ばれたことがありました。けがは大したことなかったのですが、そこで医師や看護師、スタッフの皆さんに親切にしてもらって目覚めたんです。このままじゃ駄目だって。そこから私も人に喜んでもらえることをしようと考えるようになりました。医師になると決めてからは勉学に励み、旭川医科大学へ進学しました。

最後に先生のご自身のお話や、読者へのメッセージをお願いします。

近間威彦院長 さっぽろ駅前内科・内視鏡クリニック6

趣味はゴルフとダイビングです。これは、石垣島で働こうと思ったきっかけの一つでもあります。ダイビングは沖縄でしかやりませんから、現在のアクティビティといえばゴルフです。他に健康のために気を使っていることは特になく、私は食べ物などもあまり気にしないほうですね。メッセージはすでにおわかりかと思いますが、とにかく「大腸カメラを受けよう!」ということを当院のスローガンとしてこれからも掲げていきたいです。

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